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囀れど姿は見せずウグイスや

画像:「春告鳥・ぐぜり鳴のきウグイス」http://k-yatyou.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-e56a-1.htmlから。

囀(さえず)りは聞こえるが、姿をなかなかを見ることができない身近な鳥といえば、「ウグイス」だろう。よく耳にするのは、「ホーホケキョ」と美しい声で鳴く。これだけではなく、「ジャッ、ジャッ」あるいは「チャッ、チャッ」とも鳴く。これは地鳴きと言われる。春になろうとする頃、「ホーホケ」で止まったり、「ケキョ」とだけ聞こえたりすることがあるが、これは、鳴く練習をしており、「ぐぜり」と言われている。

ちなみに、日本三鳴鳥として、日本に生息するさえずりが美しい鳥に、スズメ目の3つの種ーウグイス(鶯、鴬)・オオルリ(大瑠璃)・コマドリ(駒鳥)ーがいる。ウグイスの泣き声は印象に残り、他の二鳥よりも、文字としても表現しやすい。

ウグイスは東南アジアに分布し、ほぼ日本全国に分布する。ウグイスは渡り鳥ではなく、留鳥(りゅうちょう)である。鳴かないときでもちゃんといる。ウグイスは、スズメくらいの大きさで、全体的に緑褐色(いわゆる鶯色)をしている。グリンピースを餡にしたものは緑色をしており、「うぐいす餡」というが、うぐいす餡程には緑緑としてはいない。渋い緑色の印象が強い。

ウグイスは昔よく飼われていたが、今は「禁鳥」である。ウグイスは春告鳥とも言われ、季語は言うまでもなく、春である。その他にも、「鶯の谷渡り」、「経読鳥」(きょうよみどり)などがある。

ウグイス(鶯)の学名は Horornis diphone であり、スズメ目ウグイス科ウグイス属に属する。英名は Japanese Bush Warbler である。ちなみに、Warbler は囀る鳥である。

・問い:ウグイスの鳴き声が綺麗なのは?
答え:遠くまで届かせるため。最低でも100メートルは届かせ、場合によっては、400メートルとも言われている。ウグイスは鳴いて縄張りを示すので、遠くまで届けば、それだけ縄張りが広くなる。当然、ウグイスは他のウグイスの泣き声を聞き分けられる。いいかえれば、ウグイスの囀りで他の個体の情報を認識している。

・問い:ウグイスのお宿はどこ?
答え:笹藪の中。藪の中にいるときには、低く濁った声で、「ジャッ、ジャッ」あるいは「チャッ、チャッ」と鳴いている。これを「地鳴き」という。ときに、竹藪にも居着くことが知られている。ウグイスの巣は、藁で作られ、笹藪の中(意外と地上部に近い)が多く、卵は赤黒く(チョコレート色に近い)、3,4個か。雛は巣の中で、親鳥が運ぶ虫餌を食べる。

・百瀬浩(1991)「ウグイスの囀りとなわばり」『朝日百科 動物たちの地球』第1巻・1、177頁。

・第896回 ウグイスの仲間のオオヨシキリhttps://note.com/hiho2351/n/nfbb78e0fc4cb

・ここ「写真をちょっと見下していたわたしが見つけた、カメラのおもしろさ3点」https://note.com/toricollector/n/n6332bade5cd0にもNOTEウグイスが。