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青春編:一杯のうどん

標題画像:https://kohacu.com/20170527post-9688/

岩国市は広島から40km西に位置する。岩国市には錦川が流れている。錦川の川下から8kmほどの上流に錦帯橋(きんたいきょう)が架けられている。橋の形がユニークで、5連の木造アーチ橋である。

錦帯橋2015年10月

春には桜が咲き、多くの人で賑わう。

pic_spring_2_1錦帯橋

錦帯橋画像:http://kintaikyo.iwakuni-city.net/pic/pic_spring.html

錦帯橋が架けられているところは、岩国市の中心部から西にあり、西岩国地域と言われている。西岩国の中央部山際の団地に伯父(母の兄)家族の住む家がある。よく家族で何かにつけて遊びに行っていた。

岩国駅から錦帯橋行きのバスで行っていた。岩国駅から岩徳線や岩日線(現在は青流線)で西岩国まで行けるが、便数が多いことからバスを利用することが多かった。

高校生になった1年生の春、特に取り立てた用事もなく、ついでに錦帯橋でも見ようと思い、一人で遊びに出かけた。伯父はいず、従兄弟も出払っていなかった。伯母だけが出迎えてくれた。

昼にはまだ早いが、昼食の用意をしなければならない時間が迫っていた。伯母一人なので、大した準備をしている訳ではない。軽く済まそうと考えていたと思うが、冷蔵庫を覗いて、伯母が「うどん、食べる?」と聞いてきた。いやも応もなく、「はい。」と応える。

四方山話をしながら、伯母がうどんを作ってくれた。伯母は別の簡単な汁物の食事を用意した。伯母の食事を少し頭の片隅で気遣いながら、うどんを啜る。うどんの温かさが心に沁みる。

「今から錦帯橋に行ってきます。」

挨拶を終えて、歩き出す。バス路線まで10分くらいだが、そのまま錦帯橋まで歩いて行った。高校生の身体にとって、1時間ちょっとの「歩き:ウォーキング」もそれほど苦にはならない。錦帯橋を渡り、その勢いのまま、岩国城のある城山まで登っていった。初めて見る眼下の錦帯橋は小さかったが、箱庭のように纏まっていた。城山で休憩しながら、うどんを作ってくれた伯母に感謝した。(リトルGoku:将来妻になる人の家が写り込んでいるぞ。リトルkojuroさん、またお借りしました。)

クロード・モネ 「睡蓮」2-1024×795 obi1

もう一つ写り込んでいるものがある。友の母(未完)

おび