オキナグサの根は深かった
オキナグサ(花期:4月-5月)も満開である。例年よりも早い気がする。オキナグサのタネを鉢に植えていたが、根付いて成長し、花を付けた。茶の木の後ろに根付いていたので、萎れる危険性があるが、表に出すべく掘り上げた。
根が深かった。鉢を突き抜け、細いゴボウのような根が数本ほど張っていた。オキナグサは、広くて深い鉢が必要なようである。根がしっかりと張っている分、花も多数付いている。草丈が幾分低い気がする。
オキナグサは人目を引くのだろう。宮沢賢治には童話「おきなぐさ」がある。そこで、方言「うずのしゅげ」を引き合いに出し、紹介している。
オキナグサは絶滅危惧種に指定はされているが、深刻な程ではない。しかし、自生していた草地が、草刈りなどの手入れにより維持されていたのに、なされくなり、植生の変化が進んでいる。構造的な要素が強いと思われる。
オキナグサの花の裏や茎に白く細かい毛が覆っている。毛状突起(トライコーム)と言われるので、その役割を断定できないが、オキナグサは原っぱに多いので、風から水分が蒸発するのを防ぐ狙いがあるものと思われる。
花茎の先端に1個の花を付け、花色は暗赤紫色である。花の直径は28ミリ前後である。花びらは内3枚、外3枚が交互に並ぶ。
白い毛状突起が名前の由来ではなく、秋にタネができると、ヒゲが沢山伸びてくる。その白っぽく長い綿毛がタネの一つ一つに突いた様子を老人の頭に擬えて付けられている。
画像:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/38/Pulsatilla_cernua_3.JPGから加工。