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Short Story:三竹士に春が来て、やがて・・・プロローグ

*予想されるように、「三竹士」は「三銃士」のもじりである。「おじぃ」(長老)「おじぃおじ」(中老)「おじ~」(初老)と、年代の異なる男性「三竹士」が竹林整備にあたる。※3世代を表現するのは、「三老」(中国)もあるが、年齢が合わない。

「おじ~」は背筋がピーンと伸びている。まっすぐな性格に加えて、どこか自然を慈しむ心地が宿っている。いつしか、竹林に足を踏み入れた。うっそうとする竹藪も好きだ。しかし、地球の自然循環も頭を掠めてきた。雨が降り、大地を潤し、川に流れ、海に注ぐ。

放置竹林整備にあたりだし、「おじ~」は事あるごとに訴える。

「夢をかたちに」
「放置竹林整備ってのはなかなか理解していただきにくいことかと思っています。しかし、この仕組みはご理解頂きたく思います。竹林のある里山が私たちの生活している地球の母なる海を創っているのです。雨は山に染み入り川を流れ、河を流れて大海に出ます。山で蓄えられた栄養が雨とともに大海に流れ込むのです。だから山を荒らしてはいけないのです。私たちが生きて行くために、私たちの子ども達が未来で困ることのないように一番のもととなる山の整備をしなければならないのです。」

---続