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マルバサツキが咲いている

庭でマルバサッツキが梅雨の中咲いている。残念ながら、自生のマルバサツキは屋久島、種子島、諏訪之瀬島・十島村、口之三島・三島村、九州南部(開聞岳や指宿)などで報告されているだけである。開聞岳のマルバサツキは「カイモンサツキ」と愛称されている。カイモンサツキは幾分赤みが濃い。

十島村諏訪之瀬島では、島北西部の溶岩台地はマルバサツキの大群生地となっている。低いところでは5から6月にかけて、400mを越える高地では7月から8月に開花するとある。

名前にあるとおり、葉の形がやや丸く、楕円形である。葉の丸さはサイカイツツジの方が丸い。マルバサツキの葉は緑色が薄く、やや掠れている。咲く頃に伸びてくる嫰葉(若葉)は薄い黄緑色に近い。ちなみに、サイカイツツジの丸い葉の色は濃い緑色である。マルバサツキは文字通り、皐月に咲くツツジで、葉が丸いことから命名されたものだろう。サツキやオタクミツツジが渓流植物であるので、葉が細い。同じ皐月に咲くからといってサツキと同じグループには入れられない。

開花期はツツジとしては遅く、サツキが咲く時期に合致している。6月中旬頃から蕾が緩んでくる。一つの花芽から2から3の蕾が出てきて、花柄が伸びるにつれて、やや花が重いために垂れ下がる傾向がある。雨に降られると、重さが増し、上に向かっては開きそうもない。

マルバサツキの枝も輪座型が見られ、小枝が複数出て、それぞれに蕾が付けばかなりの花が咲く。

マルバサツキ 家

マルバサツキの蜜標には左右に太めの斑紋がある。

マルバサツキ 家 蜜標