ハマショウがようやくやってきた

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音楽に興味があるのか、ないのか、分からない。

ドボルザークの「新世界交響曲第9番」のLPレコードは買っている。しかし、その他の交響曲のレコードを持っている訳ではない。

ビートルズでさえ、ニュースとしてしか頭には入ってはいなかった。

ボブ・ディランの曲「風に吹かれて」は胸に突き刺さったが、ラジオで聞いたくらいで、レコードもCDも持っているわけではない。

サイモンとガーファンクルが「サウンド・オブ・サイレンス」を出した時、テープを買い、さらにCDを買い、今でも車で時に奏でる。心を落ち着かせたいときのサウンドである。

フランスの女性歌手が歌う「1・2・3」（曲名不明）のEPレコードは、うなされたように買った。

五嶋みどりがCDを出したとき、テレビで見て、音色の清々しさに釣られて買った。

妻も音楽は好きな方だ。しかし、自ら買うようなことをしない。好きな曲・聴きたい曲が出ると、買ってと頼むまれる。

母は音楽が好きだったので、誕生日近くなど、楽曲が話題になったとき、言われるままに買っていた。

仕事に就いてからは忙しさと仕事の対象が支配的なり、側で流れる楽曲は人ごとだった。その中でも、身近に浜田省吾の楽曲が好きな人がいた。彼から薦められたが、流れてくる曲が耳を過ぎるだけだった。「もうひとつの土曜日」は耳にも残っていなかった。

妻が朝ドラ「エール」を見だした。ヒロインの妹役として森七菜が出演していた。少し前に森七菜が芸能ニュース（めがねを掛ける役）として上がってきていた。戦争前と後の古関裕而に関心があり、時折、朝ドラを見ていた。

2020年の甲子園大会がコロナで休止となり、早すぎる決断を惜しんでいた。朝ドラで「栄冠は君に輝く」の回が放送されたとき、山崎育三郎の歌う「栄冠は君に輝く」は心が痺れた。

朝ドラが終わり、仕事に精を出していたとき、映画を見たくなっていた。しかし、行く時間もない。彷徨いているとき、菅田将暉と小松菜奈出演の映画『糸』が制作されていることを知った。その映画で、MUSIC VIDEO（中島みゆき「糸」）が主題曲として採用されていた。妻は中島みゆきが好きである。自ずと聞いてみると、頭にすーっと入ってきた。

YouTubeで「糸」を聞いていると、「あなたにおすすめ」動画として「『TIFFANY BLUE』第3弾＆メイキング」が表記された。森七菜と仲野太賀が表示されていた。思わず、クリックすると、琴線に触れた。登録し、聞いていると、しばらくして「もうひとつの土曜日／浜田省吾」が「おすすめ」にリストアップされた。

＊「『TIFFANY BLUE』第3弾＆メイキング」https://www.youtube.com/watch?v=oTgna-lK2IY&list=WL&index=11&t=213s

「浜田省吾」、いや彼の好きな「ハマショウ」！思わずクリックする。『TIFFANY BLUE』のシーンが使われていた。その時代に思いをはせながら、ハマショウの「もうひとつの土曜日」がヘッドフォンに流れてくる。