Short:スタバはアメリカンではない
*注:必ずしも正確ではありません。
*画像:日本法人のタリーズコーヒーの製品。
アメリカ合衆国の東部にウェストバージニア州がある。ウェストバージニア州の北部にMorgantownがある。
Starbucksが1971年にシアトルで開業してから、全国展開を行っていく。West Virginia, Morgantownでも出店の話しが出ていた。
1980年代に、地元のカフェの類いの店が「香り高い」コーヒーを提供するといって開店した。今までにない(コーヒーを提供する)タイプの店だった。当時珍しいと言って新聞の記事になった。
アメリカの独立宣言(1776年1月10日)以来、宗主国イギリスから何かにつけて独立していく。
独立はイギリスの文化様式からの模索も行われた。イギリスの生活様式の中でティー文化が印象的であり、象徴的でもある。紅茶は当初中国から輸入されたが、次第にインドからのものにシフトしていく。
アメリカが宗主国イギリスからの独立を模索する頃には、すでにイギリスではティー文化が隆盛であった。
アメリカはイギリスのティー文化を「拒絶」し、それに変わる紅茶もどきを考えた。近くにコーヒーの産地(ブラジル)が控えている。コーヒー豆を浅煎りにすると、紅茶のように、濃度が薄いコーヒーとなる。海外から見ると、アメリカン・コーヒーは薄いコーヒーとなる。
この浅煎りの薄いコーヒーはアメリカのコーヒー文化を席巻する。コーヒー豆の輸出国ブラジルもそれに応じてコーヒー産業が隆盛していく。
しかし、浅煎りコーヒーは、焙煎コーヒーのもたらす特色とかけ離れており、「香りの飲み物」としてのコーヒーではない。
馥郁とするコーヒーをアメリカにも普及させたい。スターバックスが創業された所以である。独立戦争から195年後のことである。7,8世代を経ていた。この頃には、アメリカライフは世界のモデルの一つになっている。
スタバと愛称される店のコーヒーは、薄いアメリカンではないが、独立戦争から抜き出たアメリカのライフスタイルである。
参考
・宮崎正勝(2017)『世界<経済>全史』日本実業出版社、184頁。