ごくうが行く:二人の子持ち主婦に
里親募集のサイトで連絡していた。2016年4月30日、ごくうを確認に行く。相手は待ってたかのように、ごくうをホイと手渡す。ホイと手受ける。と、思った瞬間、ごくうは飛び降りた。用を足すのを我慢していたらしく。その場で用を足す。もう6年を過ぎていた。ごくうの誕生日は2014年1月27日、今度の誕生日で9才になる。
ごくうはいつもの調子で4時過ぎると、鼻泣きして散歩を強請る。リードを付けると、イソイソと出かける。団地の出口で丁寧なマーキング。今夕は下り坂を選んだ。交差点を渡り、川筋を下っていく。いつもは途中で橋を渡り、南へ上がって行く。今夕も南の方向に進んで行く。交差点の手前の家に、車が駐車場に入って行く。
奥さんが下りて玄関を開ける。奥さんはごくうが来た頃、車からちょうど下りたとき、ごくうが目の前に。思わず、奥さんはごくうを可愛がる。散歩と帰宅時間が同期していたのか、5,6回出会った。
ここには、「ひなちゃん」のいる家だ。ひなちゃんはごくうが苦手なのか、会っても尻込みし、よく吠える。でも、お父さんはごくうに近寄り、仲よくさせようと努力する。
そのうち、話しを聞いたのか、娘さんに出会った。娘さんは2度可愛がっただけだ。3度目は散歩の姿を見かけただけですれ違いだった。ある日、買い物に出かけたとき、家族に出会った。軽く会釈する。
しばらくして、家の向かいの空き地の側に見知らぬ車が停車している。若者が好みそうな車だ。(尋ねてきたのかな)ごくうは関心なさそうにいつものように歩き去る。数度、車を見かけ、玄関から娘さんと彼氏?が出て来た。ごくうを可愛がることもなく、ごくうもさっさと通り過ぎる。
しばらくすると、いつも駐車している赤い車が駐車していないことが多くなった。奥さんとも同期せず、ひなちゃんと散歩が一致しなくなり出した。赤い車は駐車していない。(結婚したんだろう)
里帰りしたのだろう。赤い車が止まっていた。時折、赤い車を見るようになった。と思ったら、赤い車の駐車するのを見ることがなくなった。
玄関のドアが開けたままだ。中から光が漏れている。黒っぽい服を着た3才頃の子供が二人、背も変わらない、並んで出て来た。その後を奥さんが出て来た。子供をケアしている。ごくうは無関心に交差点に向かう。
そういえば、ミハルちゃんのお姉さんも中学生だったが、高校を卒業し、今は会えない。お母さんが新しいノエルちゃんと一緒にミハルちゃんと散歩している。
ごくうの散歩は長い。公民館の方向に足を向け、さっさと歩いて行く。久しぶりにジェームス君と会った。ジェームス君は懐かしいのか、いつものようにむっすりとはしていなかった。
ごくうの散歩は夕闇の中続いていく。今夕も散歩が長くなりそうだ。