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オンライン読書会『行動を変えるデザイン』 | Figma Shonan Labo vol.3 | イベントレポート
(想定読了時間:4分)
イベント概要
2024年3月6日(水)、Friends of Figma Shonan(Figma公式湘南コミュニティ)にて、オンライン読書会『行動を変えるデザイン』 | Figma Shonan Labo vol.3を開催しました。
本記事では、ゲストの感想や発言を一部抜粋してお届けします。
公式サイトの紹介文
深津貴之氏推薦!「行動経済学、データ分析、サービス設計のエッセンスが高度に統合された行動変容デザインの良書です」
本書は、行動経済学と心理学をもとに、人々の行動、日常習慣を変える“行動変容”を促すプロダクトをデザインするための書籍です。
(中略)ユーザーがやりたいと思っていたものの実行できなかった行動の実現を助けるプロダクトを作り出すための、実践的な視点や知識を提供します。
本の詳細、購入はこちらから
中川さんパート
高級なトンカツくらい分厚い本の読み方
🥷 dyson「オライリー本あるあるですが、分厚い翻訳本、なかなか積読解消できていない方も多いと思います。中川さんはどんなふうにこの本を読み進められたんですか?」
🤵♂️ 中川さん「めちゃくちゃ高いとんかつぐらい厚いですかね。
分厚いんで全部読むのを初めから諦めて、サマリーがどこにあるのかをまず探しました。
後半の方にあったのでその位置を確認してから前書きと目次を見て、
章の頭と終わり、最後のサマリーを読み、行ったり来たりしながら何となく全体を把握したらわかりやすかったです。」
🥷 dyson「すごい、現代文の試験の解き方みたいですね!効率的!」
メルカリで、落書きがある中古本を選んだ
🤵♂️ 中川さん「今回買った本が中古なんですけど、前の人の落書きと付箋が貼ったままだったので、それは照らし合わせながら見てました。」
🥷 dyson「メルカリならではの体験で面白いですね!」
🤵♂️ 中川さん「メルカリに『落書きあり』って書いてあったのでそれをあえて買いました。」
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この本から学び、カヤックのクライアントワークで導入できそうなこと
🤵♂️ 中川さん「これはもう1つだけ、CREATEアクションファネルですね。
UXレビューの際の評価軸になりうる気がしました。
僕はクライアントワークの受託の事業部にいるのですが、
クライアントがなかなか理解しにくいものを作ったときに自信を持って説明ができないと、最終的にユーザーまでそのデザインを届けられないってことがあると思うんですけど、
そんなとき意思決定してもらう際の助けになりそうだなって思いました。」
🥷 dyson「なるほど!クライアントにデザインの意図を理解してもらうためのコミュニケーションツールになるということですね。」
CREATEアクションファネルを導入した場合に発生しそうな課題
🤵♂️ 中川さん「いざ使おうとすると難しそうだよねっていうところです。
クライアントにも効果があると言っておきながら、クライアントも理解するのがめっちゃ難しいと思って、どうしたらいいかなっていうところでした。
解決策として簡易的なフォームなどに記入したらわかりやすいかなとか、
制作フェーズが進むにつれて評価軸もブレてきちゃったりすると思うので、そのへんもちょっと心配だなとか。
そこの認識をどう擦り合わせたらいいんだろうなっていうところはちょっと、課題として感じましたね」
🥷 dyson「確かに…実際の運用にはまた考えどころがありそうですね!」
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鈴木さんパート
自らの経験をCREATEアクションファネルに照らし合わせて決定の思考回路を深掘ってみる
👨🎓 鈴木さん「映画・ドラマ・アニメのレビューサービスに関わる自分自身もそうなんですが、動画配信で作品を見ることが多くって。
映画館だと場所やタイミングの制約があり、見る作品の選択肢が狭まり自動的に決定するんですが、動画配信だと無限に選択肢があって、しかも複数の配信サービスを利用してたりすると、何を見ようか迷っているうちに時間が経過して、結局何にも見ずに終わっちゃうことがあります。
見る作品が決定してるときに、どういう思考回路をたどって最終的に決定しているのか、その深堀りにこのフレームワーク使ってみる手がありそうだなと。
それがうまく機能とか施策に活かせると良いなと想像しました。」
🥷 dyson「わーたしかに、自分の行動と照らし合わせるとグッと解像度上がって試し甲斐がありますね!」
CREATEアクションファネルは一方通行ではなさそう
👨🎓 鈴木さん「本の中では評価とアビリティが一方向で繋がったファネルになってるんですが、実際には行ったり来たりすることがあるなと思ってて。
このファネル通りにいかない場合もありそうで、難易度の高さを感じました。」
🥷 dyson「このファネルに限らずそれはそう、、注意しないとですね!難しい!」
CREATEアクションファネル悪用の懸念
👨🎓 鈴木さん「この本に書かれてないそもそもの問題として、 ユーザーの行動を変えることと、自社の利益が結びついてないと、うまく生かせないですよね。
自動化戦略とか習慣化って、「本当はユーザーが望んでいないけど、習慣でショート動画を見続け、本来やりたかったことができなくなる」とか、 ユーザーの目的とは無関係に自社の利益の最大化に活用できちゃう危うさがありそうだなと思いました。」
🥷 dyson「デザイナーたるもの、いつだってユーザーのためにデザインしたいものですね…涙」
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編集後記
難しいけど大事なことが書いてある積読本を、業界のプロフェッショナルの先輩方や参加者の知恵を借りながら紐解いていけたり、
そもそもの本の読み方まで知れる機会なんて滅多にないので、とても贅沢で豊かな時間となりました!
参加者の皆さま、鈴木さん、中川さん、ありがとうございました💐
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記・dyson
ゲストプロフィール
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中川直明さん| 面白法人カヤック 面白プロデュース事業部・意匠部/アートディレクター・デザイナー
1987年生まれ、2016年入社 意匠部のリーダー、アートディレクター兼デザイナーなど複数の顔を持つ。趣味はバスケットボール、子供と走り回ること、仲間と肉を焼き酒を飲むこと
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鈴木慎吾さん|(株)つみき リードデザイナー
Web制作会社でデザイナー、Flasher、iOSエンジニアを経験し、現在は映画レビューサービスFilmarksのデザイナー兼プロジェクトマネージャー。クラフトビールとSF小説にはまっています。
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今後も四半期に一度のペースでオンライン勉強会を開催予定です。
また、オフラインでも湘南に集まって食事をする機会なども企画いたしますので、皆様ぜひFriends of Figma Shonan(Figma公式湘南コミュニティ)をウォッチしていたけますと幸いです。
主催/運営
Friends of Figma @ Shonan
dyson|Figma Community Advocate、高田 一史|面白法人カヤック