こころのふしぎ探検隊 第10回 パーソナリティって何だろう?
はじめに
みんなは「パーソナリティ」って言葉を聞いたことがあるかな?
たとえば、「明るい人」「慎重な人」「元気いっぱいな人」って、みんなそれぞれ違うよね。この「その人らしさ」がパーソナリティなんだ。今日は、この不思議な「こころの個性」について探検してみよう!
1. パーソナリティとは何か
パーソナリティとは、「その人らしい考え方や行動のパターン」のことだよ。
例: 「友達とすぐ仲良くなる」タイプの子もいれば、「ちょっと様子を見てから話す」タイプの子もいるよね。どちらもその子のパーソナリティ!
パーソナリティは、性格や気質、考え方のように、いくつかの要素でできているんだ。
2. 類型論: 性格をグループ分け
昔の心理学者たちは、人の性格をグループに分けて考えたよ。
ヒポクラテスの体液説:
多血質: 明るくて元気。おしゃべり好き。
胆汁質: 熱い気持ちを持つけど、少し怒りっぽい。
粘液質: 落ち着いていて慎重。
憂鬱質: 考えすぎてしまうけど、物事を深く見る力がある。
例: 友達と遊ぶとき、「リーダータイプ」「みんなを笑わせるタイプ」「静かに見守るタイプ」に分かれる感じだね。
3. 特性論: パーソナリティの成分を探る
特性論は、性格を「たくさんの小さな特性」に分けて考える方法だよ。
例: 勉強が得意な子でも、
計画を立てるのが得意な子。
わからない問題をあきらめない子。
それぞれの特性が合わさって「その子らしさ」を作っているんだ。
4. ビッグファイブ(5因子モデル)
「ビッグファイブ」は、パーソナリティを5つの大きな特性で説明する考え方だよ。
外向性: 明るくて社交的。
例: 運動会でみんなと一緒に盛り上がるのが好き。
調和性: 優しくて思いやりがある。
例: 困っている友達を助ける。
誠実性: まじめでコツコツ努力する。
例: 夏休みの宿題を計画通りに終わらせる。
神経症的傾向: 心配性。
例: テストの前にドキドキしてしまう。
開放性: 好奇心が強い。
例: 新しい遊びや冒険が大好き!
5. フロイトの精神分析学理論
フロイトという心理学者は、パーソナリティを「心の中の3つの部分」で説明したよ。
イド(欲求): やりたいことを思うままに!
例: 「今すぐゲームをしたい!」
自我(バランス): やりたいことと現実の間を調整。
例: 「宿題が終わったらゲームをしよう。」
超自我(ルール): 正しいことをしたい気持ち。
例: 「宿題をしっかりやらなきゃ。」
6. 行動主義理論
行動主義では、パーソナリティは「周りの環境と学び」で作られると考えるよ。
例: 褒められたことはまたやりたくなる。
テストで100点を取って褒められたら、もっと勉強をがんばろうと思う。
7. 一貫性論争
「人の性格はいつも変わらないの?」それとも「状況によって変わるの?」という議論があるよ。
例: 普段はおとなしい子でも、大好きなことには積極的になることがある。
結論: 性格は少しずつ変わるけど、大事な部分はあまり変わらない。
8. 遺伝と環境
性格は「生まれつきのもの(遺伝)」と「育った環境」の両方で作られるんだ。
例:
遺伝: お父さんがスポーツ好きなら、その子もスポーツが得意かも。
環境: 本がたくさんある家で育つと、本が好きになることが多い。
9. 気質
気質は「生まれつきの性格のベース」のことだよ。
例: 生まれたばかりの赤ちゃんでも、泣きやすい子とおとなしい子がいる。
10. 年齢に伴うパーソナリティの変化
年を重ねると性格は少しずつ変わるよ。
子どもの頃: 好奇心が旺盛。
大人になると: 誠実性や調和性が高まることが多い。
例: 小さい頃はいたずら好きでも、大人になると責任感が強くなる。
まとめ
パーソナリティは、「その人らしさ」を作る心の仕組みだよ。いろんな要素が組み合わさって、みんな違ってみんな素敵!自分や友達の性格を知ると、もっと仲良くなれるかもしれないね!
次回は、「社会と個人」だよ!お楽しみに!