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こころのふしぎ探検隊 第11回: 社会と個人ってどうつながっているの?
はじめに
みんなは、「社会」と「自分」ってどういう関係だと思う?たとえば、学校で友達と一緒に遊んだり、先生の話を聞いたりするとき、自然とみんなで同じような行動をすることがあるよね。今日は、心理学の視点から「社会と個人」についてわかりやすく説明していくよ!
1. 認知の社会的成立
私たちが考えたり感じたりすることは、他の人たちとの関係の中で形づくられることが多いんだ。
1-1. 自己の情動の意味付け
たとえば、ドキドキすることってあるよね。でも、そのドキドキが「怖い」のか「楽しい」のかは状況によって変わるんだよ。
例: ジェットコースターに乗るとき、友達が「楽しい!」と言うと、自分も「楽しい」と思う。
ポイント: 他の人の反応を見て、自分の気持ちを判断することがあるんだ。
1-2. 無意識に生じる好意
「何となく好き」って感じたことあるかな?これは、よく見たり接したりするものを自然と好きになる心理なんだ。
例: 毎日同じ席の友達にだんだん親しみを感じる。
ポイント: 繰り返し見るだけで、親しみやすく感じる「単純接触効果」が働いているんだ。
1-3. 認知的不協和と自己の行動の再定義
自分の考えと行動が矛盾すると、心の中がモヤモヤすることがあるよね。そのモヤモヤを減らすために、自分の行動を正当化することがあるんだ。
例: ゲームを買うのに高いお金を払った後、「このゲームはすごく価値がある!」と思うようになる。
ポイント: 自分の選択を良いものだと思いたい心理が働く。
2. 他者の存在の効果
他の人がいることで、自分の行動が変わることがあるんだよ。
2-1. 社会的促進・社会的抑制
社会的促進: 他の人が見ていると、得意なことがもっと上手にできる。
例: 運動会のリレーで、応援されると速く走れる。
社会的抑制: 逆に、苦手なことだと他の人がいると失敗しやすくなる。
例: 算数の発表で間違えそうで緊張する。
2-2. 「自分1人くらいなら・・・」と言う心理
「自分1人くらい」と思って行動することで、みんなが同じように思うと、大きな影響を与えることがあるよ。
例: ゴミを1つ捨ててもいいと思って捨てると、他の人も捨て始めて街がゴミだらけになる。
ポイント: 小さな行動が大きな結果を生むことがあるんだ。
2-3. 社会的手抜きがもたらす社会的帰結
みんなで一緒にやるとき、自分1人が少し手を抜いても分からないと思うことがあるよね。
例: グループ発表で「他の人がやるから大丈夫」と思って準備しない。
ポイント: みんながこう思うと、結果として全体のパフォーマンスが下がる。
3. 社会と個人のダイナミックな関係
私たちの行動は、社会の中でどんどん影響を受けたり、逆に影響を与えたりしているよ。
3-1. 多数派への同調
みんなが同じ意見を持っていると、自分もそれに合わせたくなることがある。
例: クラスのみんなが「この映画が面白い!」と言うと、自分も「面白い」と思うようになる。
3-2. 社会現象としての同調
例: 新しいお菓子が流行ると、みんなが買い始める。
ポイント: 社会全体の動きが1人1人の行動に影響を与える。
3-3. 多元的無知による社会規範の維持
みんなが本当は疑問に思っているのに、誰も言い出さないことで現状が続くことがある。
例: 授業中に「分からない」と思っても、誰も質問しないから自分も黙ってしまう。
3-4. 心と文化の相互構成
社会と文化は私たちの心に影響を与え、私たちの心も社会や文化を作り出しているんだ。
例: お正月にみんなでお祝いする文化は、家族の絆を強める。
まとめ
「社会」と「個人」は切り離せないものなんだよ。みんながどう行動するかで社会が変わるし、社会がどうなっているかで自分の行動も変わる。自分の行動が社会に与える影響を意識してみると、もっと良い未来を作れるかもしれないね!
次回は、最終回「心の健康」だよ!お楽しみに!