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こころのふしぎ探検隊 第9回: 知能とは何だろう?
はじめに
みんなは「知能」って聞いたことがあるかな?テストで点を取ることだけが「頭がいい」ことだと思っていないかな?実は、知能にはいろいろな種類があるんだよ。今日は、心理学の視点から「知能」について分かりやすく説明していくね。
1. 知能の測定
まず、「知能」ってどうやって測るんだろう?心理学では、いくつかの方法で知能を測るよ。
1-1. 精神テスト
例: 文字や数字を使った問題を解いて、その人の知能を調べるテスト。
目的: 学校や病院で、子どもたちの得意なことや苦手なことを知るために使われる。
1-2. 個別式知能テスト
一人ひとりに対して行うテスト。
例: 「ウェクスラー式知能検査」
絵を見て答える問題や、簡単な計算問題が出るよ。
1-3. 集団式知能テスト
大勢の人が同時に受けるテスト。
例: 学校の学力テストや、企業の採用試験。
メリット: 短い時間で多くの人の知能を測れる。
2. 知能の指標
知能は「IQ(アイキュー)」という数値で表されることが多いよ。
IQ: 「知能指数」とも呼ばれる。平均が100で、これより高いと「ちょっと賢い」、低いと「もう少しサポートが必要かも」という指標になるんだ。
例: IQ120の人は、平均より少し高めの知能を持っていると言えるね。
3. 一般知能
「一般知能」っていう言葉を聞いたことがあるかな?
一般知能(g因子): これは「頭の良さ」の土台みたいなもの。どんなことでもある程度うまくこなせる力のことを指すよ。
例: 算数も国語も体育も、どれも平均以上にできる人は、この「一般知能」が高いと言われるんだ。
4. 知能の多因子説
知能にはいくつもの側面があるという考え方もあるよ。
多因子説: 知能は、いろいろな種類の能力の集まりと考える。
例: 記憶力、計算力、空間をイメージする力、言葉を使う力など。
5. 知能の立体構造
知能は立体的に捉えることができるよ。
立体構造モデル:
知能を「幅」「高さ」「奥行き」の3つで捉える。
例: 幅は「どんな種類の知能か」、高さは「そのレベル」、奥行きは「どのくらい応用できるか」だよ。
6. 流動性知能と結晶性知能
知能は大きく2つに分けられるんだ。
流動性知能: 新しい問題を解く力。年齢とともに少しずつ低下する。
例: 初めて見るパズルを解く力。
結晶性知能: 経験や知識に基づいた力。年齢を重ねると高まることが多い。
例: 歴史のクイズに答える力。
7. CHC理論
最新の知能理論の一つに「CHC理論」というものがあるよ。
CHC理論: 知能を「広範な能力」と「狭い能力」に分けて考える。
例: 読み書きの能力、計算の能力、判断力など、それぞれの力を細かく測ることができる。
8. 多重知能理論
「知能は一つじゃない!」と考えたのが、ハーバード大学の心理学者、ガードナーさんだよ。
多重知能理論:
言語的知能
論理数学的知能
空間的知能
身体運動的知能
音楽的知能
対人的知能
内省的知能
博物的知能
例: ある子は絵を描くのが得意、ある子は歌が上手。それぞれ違う知能を持っているんだ。
9. 知能の鼎立理論
「知能は3つの柱で成り立っている」と考える理論もあるよ。
鼎立理論(スタンバーグさんの理論):
分析的知能: 問題を解く力。
創造的知能: 新しいアイデアを出す力。
実践的知能: 実生活で役立つ力。
例: 勉強が得意な子、発明が得意な子、人と話すのが得意な子、それぞれ違った知能を持っているんだ。
10. 知能の個人差に寄与する遺伝と環境
最後に、知能はどこからくるのかについて考えてみよう。
遺伝: 家族から受け継ぐ性質。
例: お父さんが数学が得意なら、その子も数学が得意かも。
環境: 育った環境や経験。
例: 本をたくさん読む子は言葉の知能が高まることが多い。
まとめ
知能にはいろいろな種類があって、それぞれの人が違う才能を持っているんだね。どんな知能を持っているかを知ることで、自分の得意なことを伸ばすヒントになるよ。みんなも自分だけの知能を見つけて、楽しく学んでいこう!
次回は、「パーソナリティって何だろう」お楽しみに!