見出し画像

写真集を作った話 〜素人製本制作記〜

写真集を作りたい

「写真集を作りたい」と思ったので作ってみた。
きっかけは去年行ったアートブックフェア。
テーマも形態も様々な本が販売されており、「本ってどんな形でも良いんだ」とすごく刺激を受けた。
大量印刷することは考えず、一冊だけ手間を掛けて自由な本を作りたいと思った。

計画

本棚の中に突如現れる蔦まみれの本のようにしたかったので、蔦まみれな壁面を表紙に印刷したデザインにしようと思った。
本棚に本が並ぶ姿と街で建物が並ぶ姿が似ていると思うから、それを再現したかった。
綴じ方は開きやすいリング製本にすることにした。

写真選定

以前2L版に印刷した写真がいっぱいあったので、それらから選んで使うことにした。
写真集作りの目的の1つとして、眠っていたこれらを活用することもあった。
100枚以上ある写真を床に並べて見比べる。
様々な形の蔦まみれ建築が並ぶのは、なかなかいい景色だった。
最終的に色々見比べて数十枚に絞った。

並べる前(並べた後に撮影するの忘れた)

構成

並び順を考える。
以前作ろうと思ってた時は、這ってる蔦がどんどん増えていく構成にしていこうかと思ったが、「これだと意味を持たせ過ぎだな」と思い、改めて考え直した。
結局、造形タイプごとに並べた。
はじめに"THE蔦まみれ"なものを提示して、その後に変わったものを入れたほうが、蔦まみれ建築の見方を広げてくれそうだと思った。

組み立て

中身は、リング用の穴を開けた台紙に写真を貼った。
見返しは、偶然画材屋で見つけた「アイビー」という色のミ・タントの画用紙。見つけた時運命だと思った。
鮮やかすぎず、青みが控えめのグリーンでアイビーの名に相応しい色だ。
蔦まみれ建築の壁面も印刷して、蔦まみれな見返しを作った。

表紙は、蔦まみれ建築の壁面の写真を使い、本が一つの建物のようにした。
より蔦まみれ建築感を出すために、蔦を模したフェイクモスを貼り付けた。
仮に本屋に並んだ時、モジャモジャした本は、画一的な四角いものが並ぶ中での異質な存在になり、街に現れる蔦まみれ建築により近づけると思ったからだ。
「そもそも本棚に入らなくね?」って貼り付けた後に気付いたが、透明なケースに入れれば本棚にも入れられるから大丈夫。いける。

完成

写真集完成!

表紙
裏表紙
中身
本棚に入れた感じ

写真集というかアルバムですね。
以上、素人製本制作記でした。