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蔦まみれ建築の造形タイプ(後編)
前回に引き続き蔦まみれ建築の造形タイプについて書いていきます。
後半は少し変わったものが多めです。
6.ポイント型
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建物の一部分だけに集中して這っているポイント型。普通の建物が一部分だけしっかり侵食されているというギャップに惹き込まれます。
7.アフロ型
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建物の上部だけ蔦が生い茂っているアフロ型。
蔦の種類や建物の形でいろいろなアフロになるのが魅力です。写真はモジャモジャ系のアフロですが、角刈りボックスタイプもよく見られます。
8.ナミナミ型
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向こう側を超えてこちらに溢れてくるように生えているナミナミ型。
徐々にこちらに迫ってくる感じがいいですね。都心の橋からもよく見えます。自然の静かなる脅威を体感できる造形タイプです。
9.クサリ型
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枯れたつるが鎖のように建物に巻きつくクサリ型。
有刺鉄線のように、その建物を縛り付けるような姿が特徴的です。葉がついてる時とは違った退廃的でネガティブな魅力があります。
10.モンスター型
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看板や鉢、電柱などの比較的小さなものをまるまる包み込んで、蔦のモンスターにしてしまうモンスター型。小さくてかわいいけど、本当に色々なものに這っていてびっくりさせられます。
11.モドキ型
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印刷や造花の蔦で蔦まみれになってるモドキ型。「緑の見た目は欲しいけど、植物の世話はしたくない」という人間の業が感じられる面白さを持っています。
「ニセモノじゃん」と思うかもしれないですが、
このニセモノこそが植物に対する人間の欲深さを見せてくれるのです。
以上これらが蔦まみれ建築の造形タイプです。
今は11タイプに分けていますが、まだまだ新しい造形タイプや括り方もあるかもしれないので、新たな発見があればアップデートしていきたいと思います。
最近は、「意図的に作られたもの」と「自然発生的なもの」で分けるのも面白いなぁと思って、そこの括り方も取り入れようと思っています。(家畜蔦と野生蔦みたいな感じ)
「ホボスポ型」「ハイハイ型」「モドキ型」は個人的に好きなタイプなので、番外編としてもう少し語りたいなぁと思います。
また、ギャラリーサイト「All covered with Ivy」とインスタグラムでは、造形ジャンルごとに蔦まみれ建築が見れるので、ぜひそちらもチェックしてみてください。
見つけた蔦まみれ建築は何タイプなのか考えながら見るのも、蔦まみれ建築鑑賞の楽しみの一つなので、ぜひ実践してみてくださいね!