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ちんこすこう開発者は見た!#15 沖縄の無愛想なタクシーを名物に
ん?どこね?わからんよ!――。
筆者が那覇空港でタクシーに乗り込み「琉球放送、RBCまでお願いします」と行き先を告げると、乗務員の老人がいきなりこう怒鳴ってきた。後部座席から説明しつつなんとか到着すると、「はっさ、こんな所わからんよ!」と言い放ち、勢いよく走り去って行ったのだった。ちなみに、RBCは都内でいえばフジテレビ級のメジャー物件である。
呆然と立ち尽くす筆者だったが、映画『タクシードライバー』のデ・ニーロなら、頭をモヒカンにして武器を片手にタクシー会社に殴り込みに行くところだ。
その武骨さが沖縄のオジイらしい、ともいえる。しかし“観光立県”と名乗るからには、空港という名の玄関口ではそれなりの覚悟があってもよい。
とはいえ、このように元気であればまだまし。挨拶はもちろん、「どちらへ?」もなく、行き先を告げると無言で発進というパターンが一番多い。
というわけで、失礼ながら独断と偏見で言わせてもらおう。
沖縄のタクシーの接客レベルは東京と比べて相当低い。
誤解のないように言わせてもらうと、ちゃんと挨拶をして笑顔で話しかけてきてくれる素敵な乗務員もいるにはいる。しかし体感打率で2割くらいだ。
筆者だけが“ハズレ”を引きまくっている可能性もある。念のためウチナーンチュの友人に確認すると、「だーる(言えてる)」とのこと。賃金の安さや高齢者ドライバーの多さが原因というのだが、いやいや、年齢は関係ないだろ!むしろ若者の手本になれや!
さらに調べてみると同じ問題に直面した人が他にもいるようだ。
しかし、文句ばかり言っていてもしょうがない。こうなったら、
挨拶を返さないことを評価しコンテンツ化
することはできないだろうか。一般社会では、接客業でなくとも挨拶をされれば反射的に挨拶で返してしまうのもの。
徹底した無愛想っぷりは、渋谷の高級ストリートブランド「Supreme」のショップスタッフに通じるものがあり、そう簡単にできるものではない。それが名物になれば、観光客向けの面白コンテンツとして売り出すことも可能。NY発の人気ブランドに勝てるかもしれない。いや勝てんだろ。
と、そんな下衆な思いを抱えていた筆者だったが、最近乗った個人タクシーでとても勉強になる話を聞いた。その笑顔の素敵なドライバーさんの話によると「マナーが良いと客にナメられて、暴言や乱暴を食らう」というのだ。最初は元気なドライバーも長年務めると身を守るために無愛想になる、とのこと。なんと、客のマナーが残念な状況の元凶だというのだ。
なんとも悲しい現実だ。とにかく、自分だけは客としての振る舞いに気をつけようと思ったのであった。