ヴィンテージ楽器電子化計画「MeloMIDIca」その⑤(基板を発注する)
ヴィンテージ鍵盤ハーモニカ「Melodica」をMIDI化するプロジェクト「MeloMIDIca」。海外の会社に基板を発注しちゃうぜ。
基板製作、予想以上に安い(海外は)
前にも書いたけど、俺がこのプロジェクトを再開させようと思ったキッカケのひとつが、「今、基板製作が安い」こと。6年前に国内の某社で見積もりを取ったときは、確か料金が基板1枚で3万円ぐらいだったか。それが最近調べてみたら、海外の業者に発注すれば5枚でン千円ぐらい。ものによっては千円以下の場合も。マジかよ。
(ちなみにさっき国内の大手業者で見積もりを取ったら、今も3万円を超えていた。競争力は大丈夫なのか、国内業者よ)
実は今回の発注の前に、試作基板を何社かに発注してみたんだけど、どこも小さな基板なら本当に1~3千円ぐらいだった。航空送料込みでも2~6千円。最短で到着まで6日。しかも品質も問題なし。これなら趣味で気軽に使えるレベルだよなあ。
というわけで今回は、何社か試した中でも目を疑うような安さだった、香港のJLCPCBという業者に発注することにしよう。今回で4回目のリピート。
なにせ初めて発注したとき、ただでさえ安いのに、「新規登録クーポン」とか「日本限定クーポン」とかが付きまくって、他で5千円以上かかった基板が2千円ぐらいで作れちゃったんだよね。マジで目を疑ったわ。
予想外の申し出
…と、ここで驚きの出来事が!
Twitterで「JLCPCBで基板を作った。安かった」みたいなことを投稿していたら、JLCPCB日本のアカウントから「もっとクーポンあげますよ」みたいなリプが来たのであった。DMで聞いてみたら、9月までの「無料体験キャンペーン」ということで、50ドル上限でほぼ全額のクーポンがもらえるらしい! ヒャッホウ!
ああ、なんでもアピールしておくもんだなあw
どうせまたJLCPCBに発注するつもりだったので、これはまさに渡りに船。クーポンをもらって無料で作ることにした。
ちなみに今回発注するのは、実は4回目の試作(rev.0.4.0)だったりする。細かく不具合を直しての4回目。今度こそ決定版になるといいなあ…。
基板発注の手順(備忘録)
JLCPCBのサイトは、トップページのみ日本語だけど、基本は英語。でもほぼ英語を読まなくても発注できる。メールのやり取りとかも不要。海外の基板発注業者って、発注手順がどこもほぼ同じフォーマットなんで助かるなあ。
※とはいえ、英語が不得手な初心者の方向けに、新規で発注する場合の手順を別記事でまとめてみた。もし興味のある方は、こちらをどうぞ。
まず発注前には見積もりだ。
前回までにKiCadで作った「ガーバーデータ」のZIPファイルをサイトにアップロードする。「Add gerber file」という枠の中にドラッグ&ドロップするだけだ。
基板の画像が表示されたらアップロード完了。
ここから、注文する基板のスペックを、料金を確認しながら変えていくことになる…のだけれど、標準的な両面基板で製造する場合、ほとんど設定を変更する必要はない。少なくとも、俺みたいに趣味でTeensy/Arduinoを使うようなプロジェクトの場合はね。
ただ、基板の色だけは黒に変えておく。色によって料金が高くなる業者もあるけれど、JLCPCBは黒にしても料金は一緒なんで、カッコいい黒にしちゃうのだ、うひひ。
この時点で、右側に表示されている料金は11.10ドル(送料は含まず)。やっぱり安いなあ。このままカートにセーブしちゃう。
チェックアウト
ショッピングカートを確認して、問題ないのでチェックアウトする。
配送方法は、高くて早い便や、遅くても安い便のどれを選ぶか、いつも悩んでしまう。
俺は初めて発注するときは「DHL」を使ったんだけど、7月3日に発注して、7月8日に届いたもんだから、マジでビックリした(その分、お高いけど)。
最近、「OCS」という会社の便が追加されたみたいで、そこそこ早くてかなりお安い金額設定になっている。かなりいいなコレ。
そして注文確定して、支払い。クーポンがある場合はここで選べばいい。初回のときはもっと高額のクーポンが並んでたっけ。
今回は、この状態でJLCPCB日本さんに連絡して、無料になる額のクーポンを発行してもらうことになる。連絡しなくっちゃ、うひひ。
後は到着を待つのみ
製造や発送などの途中経過は注文履歴からいつでも確認できる。
「レビュー中」であったり「製造中」であったり、あるいは「発送された」「日本に到着」みたいな情報が更新されていくのを見てるだけで楽しいんだよね。
さて、あとは到着を待つのみだ!
待ってる間に…
というわけで、基板についてはどうにかカタがついた(たぶん)。んで到着を待つ間に、鍵盤フレームの方を進めようかと思う。「3Dプリント」で発注できるデータを「3D CAD」で作成するのだ!
待ってろよ、「Fusion 360」!
(次回に続く)