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師走の公魚珍道中

「つりったー忘年会をやろう」とつりったーLINEで最初に言い出したのは、他ならぬ僕でした。

伊豆大島遠征の後も一同の釣り欲は高いままでしたが、防寒装備も専用タックルも揃っていなかった我々がこの厳寒期に本土で釣りに繰り出すのは現実的ではなく、LINEグループも長らく静かでした。まあ仕方ないのですが、せっかくなら年が明ける前に全員集まって一年の締めくくりをやりたいと思ったのがその所以です。

が、少し時間を置いてい駒さんとびめしから返信がありました。

い駒「すいません、年末は地元に帰る予定があり」
びめし「俺も実家に帰る」

それは仕方ない。じゃあ新年会にしようかと言った感じの返信をした後。

い駒「因みにびめしと地元から近いところにある池でボートワカサギ釣りをします」


ちょっと待て。それ気になる。


JB「ワカサギ??氷上に穴を開けて釣ってるあれだよね?池で釣れるの?」
い駒「そうなんです、調べたら二人ともの実家から行ける場所にワカサギが釣れる池があって」
びめし「年末はワカサギで天麩羅や!」

公魚と書いてワカサギと読むこの魚は、江戸時代に徳川将軍家に献上されたことからずいぶん上品な当て字を頂いていますが、味もその名に偽りなし。天ぷらや南蛮漬けは脂が乗っており、大変美味。私も大好物です。


JB「いいなあ。年末に釣果聞かせてよ」
い駒「ご期待ください」

ここから先はい駒さん、びめしから聞いた後日談です。


12/31、早朝。
びめしとい駒さんは某所の手漕ぎボートエリアに立っていました。

天気は曇り。
師走らしく刺すような寒さではあったものの、防寒装備を整えていた二人にとっては苦になるほどではありませんでした。



池という名前を冠しながらも広大な水上をギーコギーコと漕ぐい駒さん。


しかし、漕ぎ方の勝手が掴めずボートはその場をくるくると回るのみ。


こちらもやはり雰囲気は良い


びめしが「…進んでいないが?」と突っ込みを入れつつ、何とか有望スポットらしい中央部に辿り着き、普段の釣りの半分以下のミニチュアのような竿、リールでワカサギ釣りを始めます。


が、年の瀬ですら自然は容赦なくつりったー部員に試練を与えます。



補足: この時の傍観者としての記憶は今でも鮮明に残っています。同日朝、僕はのろのろと実家の布団から起き出し、パジャマのまま炬燵に入りながらTwitterを覗くと極寒の中過酷なワカサギ釣りに挑むい駒さんの果敢なツイートを目にし、「やっとるな」とニヤリとしました。


そして、さらなる試練が二人を襲ったのです。つりったーLINEを覗くと、びめしからの速報が入っていました。

びめし「【悲報】雨」

あかん。


後に二人はそれぞれこのように語っています。

い駒「最初は小降りだったんですけど、どんどん本降りになってきて何だこれはと思いましたね。年末にこんな目に遭うとは」
びめし「雨水が長靴の中に入ってきたときに絶望した。手がかじかむくらいなら我慢できるけど足はアカン」



とはいえ、釣りの神様もそこまで鬼畜ではなかったようで、そよそよの風のなか、ポツリ、ポツリとワカサギが釣れてきてくれました。


指が白い


最終的な釣果はこんな感じ。




釣り上げたワカサギは全部い駒実家にお持ち帰りとなり、無事年末のワカサギ釣行は大成功に終わったのでした。


い駒さん「最終的に20匹以上釣れました」
JB「お疲れ様です!来年もよろしく〜!新年会の日程と場所はまた別途相談しましょう」

おまけ

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