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ほんまぐり
投げ釣り師にはお馴染みであるゴンズイの洗礼を浴びたつりったー先遣隊。一方で厳冬下において久々に魚が釣れたこと、そしてお手本のようなフリとオチに満足したのか帰路の足取りは軽く、僕とびめしは固くリベンジを誓い合ったのでした。
さて。今回の件で、情報の鮮度と確度の重要性を思い知らされた僕は、情報の鮮度を求め、情報の真偽はともかく最新性については信頼がおけるツール、Twitterで釣りが上手そうな人を片っ端からフォローしていくことにしたのでした。
とはいえ当時はTwitterユーザーの船宿や船長も数少なく、今でいう「おすすめ」機能ー閲覧履歴に応じたユーザーレコメンド機能もなかったころです。徒手空拳での検索は困難を極め、早々に断念せざるを得ませんでした。
そこで、今度は自身のフォロワーさんの中で釣りをしていそうな人をあたってみることにしました。当時の僕のツイートは釣り一色に染まっており、それを見てフォローくださった方の中には、釣りクラスタに属する人も混じっているのではないかー。という仮説からでした。
ドラゴンクエストの「さまようよろい」のアイコン画像で釣りが好きそうな金融業界の年上の男性、僕と同じコンサル業界にいて最近釣りを始めたらしい同年代の男性、静岡でマグロやカツオを追っ掛けるとにかく青が好きな男の子、沼津の砂浜でショアジギングしかやらない謎の男性など。
隙間時間を見つけては、フォロワー欄をスクロールし、気になる人のタイムラインを覗くという、これまた途方もない営み(当時ですらフォローバックできていない人は数千人いました)をはじめて数日が経ったころでした。
そろそろ魚アイコンと背景アイコンの見分けがつかなくなり、ここらでやめにしようかと思っていた頃です。
ひと際目を引くアイコンのアカウントを見かけました。
![](https://assets.st-note.com/img/1701514815552-zrR8joqjdC.jpg)
戯画で有名な江戸自体の絵師、歌川国芳の浮世絵「金魚づくし」シリーズより「酒のざしき」。ふてぶてしい顔をした金魚が美味そうに盃の酒をいただく部分を切り取ったアイコンは、よく言えば可愛らしく、悪く言えば「癖強」でした。
「魚は魚アイコンだけどー。どんな人だろう。アカウント名はー」
『ほんまぐり』
ほんまぐろでもはまぐりでもない。ほんまぐり。そしてアイコンは金魚。
釣り云々の前に、間違いなく変わった人だろうな、と思いました。