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子どもと蛍と大人の私 - 1泊半日のVIP

梅雨入りし、ここ最近は夜晴れたらホタルを見に出かけます

正確には連れて行かれます

もっと正確には娘に「ホタルさん見に連れてって!車で!」とせがまれ連れて行きます

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前日、家庭内の嵐

昨日は気づいたら21時。さ、歯磨きして寝ようとする直前

流石に遅いので

私:「今日は気付くのが遅くなっちゃったから明日晴れたら行こうか」

娘:「ホタル見にいく!!」

私:「えっ、ほらさ、もう21時だから、ホタルさん飛んでないかもしれないよ。今日は気付くのが遅かったからさ。」

娘:(激おこ)「なんで教えてくれなかったのっ!行きたい!うーちゃん忘れちゃうからカカ教えて!」(号泣)

私:「今日は遅いし、帰ったらもっと遅くなるから寝るのが遅くなっちゃうよ。明日ね」

娘、それから荒れ狂い(相当行きたかった、けどもう遅いという歯痒さから)夫を起こす

なんとか納得したようでその日は眠りにつきました

20時にアラームをかけました

次の日、晴れたのでご飯とお風呂を早々にホタル準備

アラームは不要だった(みんなアラーム前行動)

娘、長袖長ズボンで蚊の対策はバッチリ。私が何も言わずとも自ら対策済み。(刺されると痒いしね)

そう、今日はあれを持って出かけます

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ホタルへの手紙

一昨日蛍を観に行った時、たまたま居合わせたお姉さんに手に乗った蛍を見せてもらった。

お姉さんが娘に「はいっ」と蛍を手渡ししてくれて、その時はすぐ飛んで行った

娘さんはそれが嬉しかったようで(母も同じく)もう一度手に乗せたい→連れて帰りたいとなった様子

次の日ホタルへの手紙を見せてくれました

私:「ホタルさんにお手紙書いたの?」

娘:「うん」

私:「なんて書いたの?」

娘:(読み上げる)「ホタルさん(へ)、つかまってもいいと思ってます。おうちに来てほしいです。一緒に遊ぶと楽しいと思います。何かあったらうーちゃんに言ってね。じゃ、バイバーイ!」

「つかまってもいいと思ってます」が面白かったのですが、後はうろ覚えです。(バイバイは言ってた!)

私:「でもさ、ホタルさんはみんな(ホタルの仲間)がいる場所にいたいと思うし、光っていられる期間は短いと思うんだよ。連れて帰ってきちゃったらかわいそうだと思うな」

娘:「でもホタルさん持って帰りたい」

そうこう話していると

夫:「そういえば昔ホタルいっぱい集めて部屋に離したことあるわ。ちっちゃいうちはそんなのもいいんじゃない?」

※ここでのホタルはホタルの里とかホタル観光の蛍ではありません。放流も何もされていない自生のホタルです。田舎っこの夫としては近所の虫感覚(当時は)だったみたい。もちろん今では取ったりしませんよ。みるだけ。

私:「え、そうなの?」(そんなものなのかなー)

確かに寝室で蛍がふわ〜と飛んでるのは見てみたい... とても贅沢だな、と心が揺らぐ

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うーーーん。確かにホタルを観に行く場所はホタルの里のようなホタル観光を目的にした場所でもなんでもなくただの道の脇。たまたまそこに自然発生した(条件が整っていたから多くいるだけ)だけで放流も何もしていない。知ってる人は知ってるような場所。でもホタルの貴重な繁殖の機会を減らすのは心苦しい。でも見たいよね、飛ばしてみたいよね

同じように自生するカブトムシや蝶は良くてホタルはダメというのもおかしな話に思えてくる

そこで、1匹だけ(またはカップルで)一晩だけお泊まりいただくことにしました。

私:「ホタルさん疲れちゃうから明日は返してあげようね。それでいいかな?」

娘:「うんっいいよ!」

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ホタルさん1泊半日

ということで、虫かご(先ほどのアレとは虫かごのこと)を持って観に行きます

その日もよく飛んでいたので一通りホタル鑑賞モード

ふわーっと飛んでいるホタル。高く飛んでいるのは見るだけ。低く近づいてくるタイミングで手を伸ばし、そぉっと捕まえる

捕まえたホタル(捕まえたと言っても手に乗ってるだけだけど)を娘の手に乗せてやる

しばし見る

ちょうどその時家族連れが通って小さい子もいたので、

私:「うーちゃんお友達にホタル見せてあげる?」と聞いたら

娘:「ううん。ホタル取りたくなったら(お友達も連れて帰りたくなったら)ダメだから」

連れて帰るどうするの話をしている時に、みんなホタルを連れて帰りたくなっちゃったらホタルが減っちゃうと話していたので、意地悪と言うよりホタルのためにひっそりしておきたいと思ったらしい(でも連れて帰りたいというね)

そうして1匹(オス)だけ(メスを取るのは心苦しく。子どもを産んでほしいしね)お連れすることに

ちなみにホタルはじっと止まっているのがメス、飛んでいるのがオスなんだそうです(夫に教えてもらった)だからメスの近くでじっと待ってるとオスが寄ってくるそうです

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ホタルVIPルームを作る

成虫のホタルは水を飲むだけなので、葉っぱを湿らせて虫かごに入れてあげるだけでいいそうな

できるだけVIPルームになるように努める

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笹、楓、南天の葉(実はその晩ご飯の添え物。夫がたまたま見栄えを気にして盛ってくれたのでそこからいただく。再利用という名の手抜き)

葉っぱ類はもちろんその辺で(庭で)採ったものです

お品書きは焼きナス、きゅうりと鮎の酢の物、サザエをもらったので焼き物に、野菜スティックと山菜

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内容が淡白だから見た目で何とかしようとしたと言っていましたが、こんなのささっと作れるってほんと凄いよね

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ちなみに夫はサザエの肝を最後まで器用に出すのが得意。ホント食に強い

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寝室に虫かご(ホタル)を置いて、鑑賞

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近くで(しかも部屋で)蛍を観れるって贅沢よね。出かけなくていいんだよ。富裕層は家の中庭にホタルの川とか作って管理させて夜になったら自室で優雅にホタル鑑賞とかするのかなー... とか思った(すごい贅沢よね。人件費もすごそう)

でもやっぱり飛ばしてみたい。フワッとした光が飛んでるところを見たい

私:「ねぇねぇ、ホタルさん出してもいい?飛んでるところ見たいな」

娘:「ホタルさん逃げちゃうからダメ」

私:「部屋の中だからお外には行かないよ」

沈黙。娘の許可が出て蓋を開ける

しばらくして飛ぶ。「わーホタルさん」と追いかける娘

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(暗くて撮れないのでざっとしたイメージ画ですみません... 。白黒だと虫っぽいよね。脳内変換してくださいませ)

動画が撮れないのは惜しいが、裸眼で見るものいいものです

ふうふわつーーーっと飛ぶホタルを嬉しそうに追いかける娘、それを見る母。

ついついファインダーとか画面越しになっちゃうから、これはこれでよかったな、とも思いました

ホタルも虫

しばらく飛んでいたホタルがダウンライトに止まる

電球を登っていく

夫:「赤外線でも見えてるのかもね。さっきついてたから。」

私:「電気に吸い寄せられるのか。やはり虫やな」

LEDは虫が寄りませんが、蛍光灯や白熱球は虫が吸い寄せられてバチバチっとなる。そんな景色も街頭がLED化する昨今見られなっていく。時代の流れを見た気がした

夫:「そういえばLEDってホタルの発光原理が元になってできたんだよ」

私:「え、そうなの?」

夫:「ホタルの発光って超省エネで、エネルギーを使わずずっと光ってられるから、それを研究して電気をできるだけ使わずに発光するようにしたのがLED」

私:「LED、ホタルよりずっと明るいけど元はホタルですか。」

文明の遍歴を垣間見た気がした

そういえば蛍光灯も蛍の光の灯火と書くよね

そうしてダウンライトに停滞するホタル。そこで点滅して光る

天井かー。回収するのが面倒だなとも思いつつ、いつの間にかみんな寝てしまいました

ずっと光ってます

夫情報では、ホタルは幼虫の時から光っているらしい

私:「え、じゃぁ襲われるやん」

夫:「そう。だからずっと隠れてる」

光ってしまうが故にずっと隠れていなきゃいけないなんて何とも切ない

ふと目が覚めて(カゴに戻さなきゃと気になっていたのもあってか)

ホタルを探す。光るからわかるかと思いきや、なかなか見つからない

あれー。わかんないな。外に逃げちゃったかなと思ったら、

レースカーテンにひっついていました

弱いながらも光っている

ホタルって寝ないのかな...寝ても光っているのかな...謎は尽きない

そっと捕まえてカゴに戻して蓋を閉めると、また明るく光り出した

そうやってホタルを見ながら寝て、気付いたら朝

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バイバイありがとね

いつもより早く出て、園に送る前にホタルを元いた場所に返します

娘、渋るかなと思いきや、意外とあっさり

(事前に話していたのが功を奏したと予想)

虫かごから出したホタルを手に乗せて、飛ぶかなと思いきや、飛ばない

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歩いて登ってくるので、娘さん、掴んで葉っぱに乗せました

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裏に隠れて(やっぱりすぐ隠れないといけないよね)

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さよならバイバイ。ありがとうと言ってお別れしました

光ってしまうが故に隠れて生きる日陰の虫、でも夜には光って人気者

蛍光灯とかLEDとか照らす光の元になってすごい虫ですよ、ホタルさん、ありがとう。またお会いしましょうね!!



じゅんぐり回していきます☺️ 忘れた頃に、大きく育ってあなたのもとにも還りますように🙌🏼