人生の9割は親で決まる
誰の言葉か知らないが「人生の9割は親で決まる」とは鋭い指摘だ。昔は考えもしなかったが、親になり、子どもが大きくなると思い当たることがいくつもある。
自分の生きざまを振り返ると、ものの考え方や性格に親の影響がかなり大きい。思えば昔からずっとそうだったのだが、若いころは気がつかなかった、というか認めたくなかったのだ。
そして、そう仕向けたわけでもないのに子どもと自分にも共通点が多い。友だちとの接し方や、担任教師の評価を聞くと、良いところもそうでないところも、まるで子どものころの自分のようだ。
一般に「人生の9割は…」は、生まれた時点で、すでに人生の勝負はついている、と否定的に受け取られているが、そんな風に考えるのはもったいない。自分の親と子は、鏡に映る自分。いましめにも手本にもなる得難い存在だ。40代も終わりがけになり、ようやくそう思えるようになった。
(地元紙に連載している小さなコラムより)
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