ハッピーに生きたいあなたへ 「無条件安楽死」について考えてみませんか
一度きりの人生、なるべくハッピーに生きたいですよね。
病気や老いに苦しむことなく穏やかなエンディングを迎えられる保証があれば、よりハッピーに生きていけると思いませんか?
よい逝き方を考えることは、よい生き方に繋がっていきます。
誰もが逝きたいときに安らかに逝ける「無条件安楽死」について、この機会に考えてみましょう。
無条件安楽死とは
無条件安楽死とは・・・ 年齢や病気の有無を問わず、誰もが自分の意志で自由に選択できる安楽死です。
無条件安楽死のメリット
無条件安楽死にはこんなメリットがあります✨
・人生設計が立てやすい
自分で逝く日を決められたら、それまでに貯金を使いきれるし、人生でお世話になった人に挨拶もできます。老後に備えて何千万も貯めこむ必要はありません。
・苦しまずに逝ける
安らかに逝く、というの意外に難しいことです。今の日本ではよほど幸運な人でない限り、眠るように穏やかに逝くことはできません。大半の人は苦しみにもがきながら旅立ちます。
日本人の死因ランキングを見てみましょう。
老衰で逝けるのはわずか1割。
10人中9人は病気などで苦しみながら逝くのです。
痛い、苦しい、そんな思いをして死ぬの、嫌じゃないですか?
安楽死なら臨終の時、お世話になった人に囲まれて、穏やかな顔で一人一人に最後のメッセージを伝えてから旅立つことができます。
・親子の力関係を是正する
命を作る側(親側)と、命を作らされる側(子側)には、超えられない力関係があります。
親側は命を作る・作らないを選べますし、出生前診断で障害児だと分かったら命をキャンセルすることもできます。
一方、子側は否応もなしにこの世界に産み落とされます。
どんな親の元に生まれるか、どんな時代に生まれるか、どんな能力を持って生まれるかなどは選べません。
障害を持って生まれて「生きづらい、死にたい」と感じていても、著しく苦痛を伴う自殺以外の手段で命をキャンセルすることはできません。
この親子の力関係の歪みを是正するためにも、子側も自らの命をキャンセルできる無条件安楽死の法制化が必要です。
・人身事故が激減
人身事故で電車が止まると予定が狂って困りますよね。特に朝の通勤ラッシュ時に電車が止まろうものなら最悪です。
亡くなった方は、極限まで追い詰められてきて、線路飛び込みしてでも楽になりたかったのでしょう。あるいは、鉄道会社や乗客に迷惑をかけてしまうとか考えられるような正常な思考能力など働かせられる状態ではなかったとも考えられます。
わたし自身、死にたい気持ちがとても強かった時期があったので、なんとなくイメージがつきます。当時、住んでいた場所の最寄り駅は特急列車が通過する駅。駅のホームにいると、特急列車が近づいてきたとき無意識にスッと一歩を踏み出してしまいそうで、自分が怖くて、だからできるだけ奥にひっこんで柱にぎゅっと掴まりながら、あるいはベンチの手すりを強く握りしめながら、列車が通り過ぎるまで踏ん張っていました。
人身事故の起こったと聞くと、「死ぬなら一人で死ねよ」「無関係の人を巻き込むとか迷惑」など死人を叩く声が出てきます。
わたし自身も朝のあわただしい時間に電車が止まるとイライラするので気持は分からなくもないですが、それでもほんの一瞬であっても故人を弔う気持ちは忘れずにいたいものです。
無条件安楽死を法制化すれば、飛込み自殺の悲劇は防げます。人身事故による電車遅延で予定を狂わされることもなくなります。
・事故物件が激減
自宅で自殺すれば、多数の警察官が動員されます。警察官もプロとは言え、自殺死体のある現場は大なり小なりショッキングでしょう。
遺体の腐乱が激しく、流れ出た体液が畳下まで浸み込み異臭を放つ事態になれば特殊清掃が必要になります。
アパートやマンションの場合、事故物件になってしまって借り手がつきにくくなるでしょう。
無条件安楽死を認めることで、施設で死ねるようになればこのような事態は防げるはずです。
自分の住んでいるマンションや、近所のマンションが事故物件になる可能性も限りなくゼロになり、安心して暮らせるようになります。
・治安が良くなる
世の中には死刑目的で凶悪事件を起こす人がいます。
2021年10月31日、東京都京王線の電車内で乗客を刺傷して逮捕された男は、「2人殺せば死刑になると思ってやった」と供述していました。
過去にも、自暴自棄と自殺願望の紙一重のような事件がありした。
2001年、大阪の池田小学校で子ども8人を殺した宅間守。その犯行動機は「死刑になりたい」でした。
2008年、茨城県土浦で無差別殺人を起こして逮捕された24歳の男は「自殺する勇気がなかったので殺人を犯した」「早く死刑にしてほしい」と供述。
無条件安楽死が認められれば、このような動機で事件を起こす人もいなくなり治安は良くなるでしょう。
無条件安楽死のデメリット
そんなメリットだらけの無条件安楽死ですが、実はデメリットも存在します。それは社会が崩壊してしまうことです。
・安楽死希望者が続出
日本の自殺者数は年間二万人台で推移しています。
令和5年に自殺で亡くなられた方は、21,837人でした。(厚生労働省自殺対策推進室 警察庁生活安全局生活安全企画課『令和5年中における自殺の概況』より)
実際の自殺者数はこれよりもっと多いと推定されています。
遺書が無かったり遺体が見つからなかったりした場合、変死や不明者としてカウントされるからです。
自殺未遂者や、死にたい気持ちを抱えながらも自らをあやめる恐怖感ゆえに自殺を決行できずにいる者は、実際の自殺者よりはるかに多く存在しているでしょう。
そのような状況下で、誰もが確実に、苦しまずに逝くことができる安楽死が法制化された場合、安楽死希望者が殺到することが予想されます。
貧困層、いじめやパワハラ被害を受けている者、精神疾患、障害者など、何かしらの生きづらさを抱えている人が無条件安楽死でどんどんいなくなったら…社会にどんな変化が生じるでしょうか。
・エッセンシャルワークが崩壊
非正規労働者、低賃金の仕事に就いている者など、週5日一日8時間働いても食べていくのにギリギリで貯金もむずかしい層が、労苦からの解放を求めて安楽死を求めるでしょう。これによりエッセンシャルワークの崩壊が予想されます。
低賃金と言われる職業の中には、エッセンシャルワークがかなり含まれているからです。
介護、保育、物流、清掃などのエッセンシャルワークは、市民社会の基本的な生活の維持のためになくてはならないにも関わらず、その待遇は仕事の重要性に見合ったものとは言えません。
・新たなヘイト対象が生まれ続ける
人は見下す対象を作り出す生き物です。
現代の日本では、形上の身分差別はなくなりましたが、「えた・ひにん」のごとくヘイトを向けられる層はいつだって存在します。
アスペ、ガイジ、ナマポ、メンヘラ、チー牛、こどおじ、こどおばといった蔑称が広く使われていることがこの現実を反映しています。
無条件安楽死の法制化にともなって、社会から蔑まれている人が無くなっていった場合、今度は今蔑んでいる側の中から、新たなヘイト対象が生まれるでしょう。
無条件安楽死しか勝たん
以上、無条件安楽死のメリット・デメリットを挙げました。
無条件安楽死を導入すると国が亡びる、と反対する人もいますが、生きづらい思いをしている人に「生きること」を強要した上で成り立っている国なら、滅びるべきではないでしょうか。
「わたしは楽しく快適に暮らしているんだけど」って人もいるかもしれませんが、低賃金労働が3K(汚い・きつい・危険)を請け負い、現代のえた・ひにんがヘイトを引き受けた上にある快適な暮らしを享受したいと願い続けることは倫理的に正しいとは言えません。
いっそ無条件安楽死で国を滅ぼしてしまいましょう!人間が滅びれば、インフラや文明を必要とする主体がいなくなるので解決です。
国が滅びたところで、人類誕生前の自然のみが存在する世界に戻るだけです。長い地球の歴史から見れば大したことはありません。むしろこれだけ多種多様な生きものがいる中で、人間ばかりが地球の主権を握り、自然をコントロールしてきた時代が異常だったのです。
わたしたちにできること
とはいえ無痛分娩すら普及しておらず、「耐えることが美徳」の風潮がある我が国において、無条件安楽死を実現させるのは非常に困難でしょう。
まずは難病患者など一部を対象に安楽死を法制化し、そこから少しずつ、段階的に対象を拡大していき、最終的には無条件安楽死へと移行する方向が現実的だと考えられます。
もちろん「死ぬ権利」が「死ぬ義務」になってしまわないよう、デスハラ対策もセットで講じる必要があります。
わたしたちは微力しれませんが、無力ではありません。
各々の生活の中で、できることはあります。
オンライン署名に協力する。
安楽死についての書籍を購入する。
家族や友人との会話の中で話題にしてみる。
YouTubeで安楽死について発信している動画を再生して視聴回数を上げる。
あきらめない限り、可能性はゼロではありません。
できることをコツコツやっていきましょう!
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