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続・残していかなくてはならないもの

今回は以前書いた「残していかなくてはならないもの」の続きを書こうと思います。
前回の記事はこちら↓
https://note.com/tsunemitsu/n/n7834372aa1f2
読んでいない方は、こちらから読んで頂けたらと思います。

さて、残していかなくてはならないにしても続けていれば良いって事ではない。伝統と言われる能・狂言や歌舞伎は継承され長年受け継がれている。また、書や華というものもしっかり残っている。
では何故残っているのか・・・
様々な理由があると思います。

変わってはならない所は変わらず、変えても良き部分は変わり続けている

からではないかと推測します。なぜ武道は残っていかないのか?
例えば空手道で言えば、同じ状況で受け継がれている流派も当然あります。しかし、現状はと言うと以前書いた記事にもある様に流派もない名乗らないものが多数存在し、それが良きであれば問題にはなりません。他がとやかくいう事ではないと先人たちがそうして来たのかは不明ですが流派を名乗らないのを時代として良しにしてきたのは事実です。誰も突っ込まないので。
言ってしまば何でもありです。

2022年初めに「プペル〜天明の天明の護美人間〜」が新作歌舞伎として世に出ました。これは「えんとつ町のプペル」が舞台化されたものです。
歌舞伎も伝統あるものです。この舞台では実際に、歌舞伎として変えては行けないものは変えず、変えて良き部分は変わっています。もちろん作品として最高なのですが言いたいのはそこではありません。

変えてはならない部分はしっかり護り、変えて良き部分は変えている

と言うところで、歌舞伎を見ていてもそれは分かります。そしてなるほど〜となるのです。

残している側(提供している側)が、何を変えてはダメなのか?をしっかりと理解しているからです。
では、何を変えてはならないのか?それは・・・

型です。

当然歌舞伎にも型が存在します。そして変えてはならない型の部分は変えずに、変えても問題ない部分は時と場合によって変えて行く。それはよく言われる「型破り」と言う行為。
型破りと言うのは、型をしっかり理解し護っているから出来る事。
型を知らなければ出来ない事なんです。

空手道に置き換えてみます。
空手道には四大流派と言われるものがあったり様々な流派が存在します。流派を名乗る前のものも存在します。そして現在は様々な流派・会派が存在します。
しかし流派がなかったり、その道場がどんな系統の道場なのかも記さない(記せない)道場が多数存在します。
※その道場がいけない等を言って訳ではありません。

存在出来てしまっているのが現状なのです。疑問も持たないし許されてしまう仕組みなのです。好きな様に出来てしまうという所。
かと言って今から仕組みがと言った所でもうどうしようも出来ないのが事実。

では残そうとする人がどうして行けば良いのか?

その前にどうして受け継がれないのか?を考えなくてはなりません。
私的に考えると大きく3つの要因があると思います。

1,方向性が定まっていない・浸透していない

2,様々な要因で揉める(お金・人間関係など)

3,強ければ良いという風潮

1は、流派として何を変えてはならないのか?何を変えても良いのか?などが理解されなかったり、伝えれていなかったりという部分。細かな解釈はほとんど一方通行の教えなので聞く側の質問しろがないのもあります。

2は、考え方であったり、お金であったりと受け継ぐにあたっての関係性であったり物理的な部分。この部分が実はかなり大きい部分だと思います。

3は、強いんだから、結果出したんだから何が悪いんだと言うところから、知らないのに知っているつもりで自分が初めてしまう所。

どれにしても、空手道というものは突いたり蹴ったりと強さを求めるのが優先してしまう。故に3に成りがちであり、一緒に学ぶ者同士が2で揉めたりする。
そして、2や3が進み(分裂)繰り返し本当に伝えなきゃ行けない部分が薄く成り大事な部分が見え難くなっていきます。
その内に”嘘”と”真実”も誤魔化され、3が「全てだー」なんて競技の流れが強くなり「強い方が道場を開く」ようになる。

そして、流派を名乗らない、型をやらない・基本をやらない道場が増えているのが現状。ですが、2021年の東京オリンピック以降は若干「型」にも注目され出して来ているのかなと思います。#良き流れではあるかと思います 

型が注目されているのは事実で、雑誌やメディアが力をいれて取り上げています。そして、今まで型や基本をやって来なかった道場がいきなりやり始めているのも事実。そして、やって来なかったのに都合の良い理由を付けてやり始めているのも事実です。

そんな道場がまかり通ってしまうのがこの世界なのです。正直そう言った道場名を羅列したい所です。
しかし事実は事実として受け止めなければなりません。

そして、最初に戻りますが「何を残していかなくてはならないのか?」になります。

私自身は、先生に教えて頂いた「型」をしっかり守る事。勿論カタチを変えない所は必須になります。
そしてその型の解釈は様々あるという事を伝え、その中身を伝授する事。

型や基本がベースとなり、組手(実践)試合や大会は様々な所に出場すると言う所です。ベースは勿論あります。
しかし、同じ競技をしていても上を目指せない!目指したくてもその道がない。ではいけないので、その道は作っています。
世界大会もあれば様々な全日本大会にも出場が可能です。そして、プロになりたいと言うのも可能になっています。
キックボクシングのプロ、MMAのプロどちらも今では道場に存在しています。そしてどのプロ選手もしっかり型を行い守るべき所は守っています。
これは日本だけではなくフランスの道場も同じ考えで動いています。

と言った様に、型を知らないやらないは話になりませんが残していく為には守らなけらばならない部分をしっかりと守り変化させる部分は時代に合わせて変化させていくのがこれからです。
と言うか既に変わっていないとOUTなのかも知れません。

あなたの道場は大丈夫ですか?

それではまた~

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