N響オーチャード定期 パリの芸術家たち (ショパンピアノ協奏曲第1番、火の鳥組曲1945年度版)
2023.7.8(土) 15:30開演 みなとみらい大ホール
チケット争奪戦に敗れショックを受けていた中お声がかかり、行ける事になりました。本当にありがたかったです。角野さんのショパンピアノコンチェルト第1番、大好き過ぎて、CDを通勤の車の中でも愛聴しています。通勤時間が35-40分なので尺もちょうどなんです!
私はここみなとみらいホールはReimagine(2023.1.27)以来2回目です。期待が高まります!
開演に先立ち、14:50からプレトークがありました。壇ふみさん(美しくて聡明で好き!)と、なんとソリスト角野さん!
例のごとくメモを頼りに思い出し書きしていますが、記憶が…(記載7/17です)。顔が見えないお席だったこともあり細かいニュアンス違ってたらご容赦ください。
結構な時間かけてトークしてくださいました。さすが壇ふみさん引き出すのも上手いし流れるようなトークでした!楽しかったです。ありがとうございました。
さて、いよいよ本番です。前おき長過ぎてすみません。
角野さんの演奏部分は、演奏会当日&翌日に書いていますので割とホットな感想だと思います!
ショパン:ピアノ協奏曲第1番
何度も聴いてるコンチェルト。久しぶりにホールで聴ける。戻ってきたんだなぁと感慨深い。N響さん初めまして。冒頭、オケの音圧すごい。統率の取れた集団。力強さを感じる。あー角野さん大丈夫かな埋もれないかな…→大丈夫です!鳴ってます!!私のお席2階LAのP席に近い側。角野さんの背中をピアノを左斜め上から眺める場所。左手の動きはバッチリ見えて右手は鏡面に映る像を見られるなかなか良いお席でした。音はどうかな〜と不安でしたが、すごく綺麗に聞こえてビックリしました!壁際だったからかな?(ピアノ脇にマイクも置いてあったけど、あれは収録用なのか、PAなのか…)堂々と弾いてらして、Aメロ(北の宿風のところ)は情感たっぷり。だけどクリスタルな響きで哀愁も漂わせて…琴線に触れる音色、奏では角野ワールド、一気に引き込まれましたね。今日のピアノは高音の響きが素晴らしくてうるうるしちゃう感じでした。カトビツェからツイートがあった場面、わたし大好きなんだけど、1音1音の粒が揃ってて、和音も揃ってて、それでいて対旋律はバッチリ聴こえるし左手のベースはかっこいいし本当に素敵!オケともピタッと合って最高でした。1楽章最後の長調になる直前の3音はすごく時間とってたっぷりと。天国か!その後のクライマックスは弦と一体になって迫ってきた。迫力あった!ブラボーでした。楽章終わりで拍手したかったです!!!
2楽章は過去1甘かったし訴えてもきました。短調の場面こそ角野さんって気がするんだよなぁ。木管との掛け合いも良かった。(ホルンやフルートの向きもあってよく聞こえました。ファゴットが場所的にちょっと聞こえづらかったです)夢から醒めるチャイム音、息を飲んだ。美しかったなぁ。その後の2楽章終盤もピアノを弾く角野さんに釘付け。最後の1音の残響を会場全体で追いかける。幸せでした。
マエストロ尾高さん、急に俊敏な動きびっくりした!マエストロが息吸う音も聴こえたかも!3楽章、お得意のダンス音楽、クラコヴィアク!出だしからめっちゃノリノリだった(笑)ちょっと悪戯っぽくリズム揺らしてたかも。難しいパッセージもテンポよく弾いちゃうんで、オケのボルテージもどんどん上がって。1、2楽章は角野さんばっか見てしまってたんだけど、3楽章はマエストロに魅入っちゃいました。指揮棒持たずに、手首、指先でニュアンスを伝えるスタイル。角野さんの音楽を感じてオケを率いるマエストロ。ピアノがメインの時は小さい動きでテンポもソリストに任せてって感じで。オケがメインに移る時の入りの指示が的確で、弦と一緒に呼吸して管には背伸びして目を合わせて指示出して。音楽を感じて時に思わぬ拍のところでアクセントを入れたり。長年N響を率いている事ありオケとの息は阿吽の呼吸。そこにソリストのエッセンス入って素敵だぁ!
私、NOSPRのサントリー公演も下手の2階から見ていて、あの時のオルソップさんは「全力で手助けしますよ!」っていうお母さん感あったのですが、今日の尾高マエストロは「好きに弾きなさい。オケは私が引っ張るから」っていうお父さん感あってこれはこれでとても心地いい〜!!!フィナーレ、多幸感に溢れる音色で勢いもって奏でられるピアノ。寄り添う弦の一体感!最後のピチカートのところなんか(私の席からはチェロとコントラバスがよく見えるのですが)動きがシンクロしてて感動もの。ありがとうN響さま、ありがとうマエストロ。感謝の気持ちでいっぱいのままフィニッシュ!あぁぁーーー本当に今日の演奏聴けて良かったなぁ!
会場の反応も良かったと思う。ブラボーとスタンディングもちらほら。目がしら押さえている方も。N響定期の皆さまにも伝わったかしら?何度もカーテンコール。「ソリストアンコール、プリーズ」の呼び込みの拍手の強さが凄まじかったです。
アンコール、何かな何かな?キャ!バロックきたー。ラモーのめんどり!なるほどフランス繋がり(後ほど、鶏繋がりというツイートも見かける。後半、火の鳥!さすがかてぃんさん!)トリルの美しさとキレの良さは天下一品。先ほどのショパンとはまた違ったロックな角野全開。聴衆を惹きつけておりました。N響メンバーさまにも印象付いたら嬉しいな!ここでReimagineと再会するとは感激(泣)。思わずスタンド!あ、聴き入ってたお隣のご婦人も同調してくださった。嬉しい!
20分の休憩〜
恒例の幕間ツイートです。かなり興奮しております(笑)
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」組曲(1945年版)
パンフレットの解説によるとロシアで生まれパリで名声を博し後半生はアメリカで活躍したストラヴィンスキー、私の生まれた年に亡くなっている。近代の方なのね。バレエ音楽としての火の鳥を作曲したのが1909年〜10年。初演が1910年6月パリで、その後ペトリューシュカ(1911)、春の祭典(1913)と発表。飛ぶ鳥を落とす勢いだったのが想像できます。
大編成のオケ版から2管編成の管弦楽作品にまとめ直したのが1919年。本日の演奏は1945年版。こちらは演奏機会が稀なようです。1959年にストラヴィンスキーご本人がN響相手にこの1945年版を指揮したとあるので、楽団としては胸熱ですよね!
ショパンとガラリと雰囲気変えてキビキビとした指揮をするマエストロがとても印象的でした。N響さん、弱音も迫力ある盛り上がりも素晴らしかった。私の位置からは木管がよく見えて、特にオーボエの方と黒いフルートの音色が強く印象に残りました。曲中フルート→クラリネット→オーボエと主旋律を受け渡すところがあったのですが、音色は変われど流れがスムーズ過ぎてまるで1人で奏でているようでした。ブラボー!場所的にバイオリンの真上でバイオリンの音があまり綺麗に聴こえなかった事だけ残念でしたが、弦も管も一糸乱れずといった感じでした。先日テレビ(おんがく交差点)で拝見した主席チェロ奏者の辻元玲さんも後ろ姿ですが見られて嬉しかった。
クライマックスは打楽器が大活躍!ティンパニの方はバチを何種類か使って、一瞬で切り替えておおぉ!ってなった。最後のシンバルは渾身の魂入れてタイミングをはかっているのが見られて震えました。
総じて緊張感のある素晴らしい演奏でした。N響、今度はちゃんと前で見たい!ありがとうございました!
何度もマエストロカーテンコールあり。最後におもむろに前に行かれてノーマイクで話出す。(あまり聞こえなかったので参考程度に…他の方のつぶやきなど見てくださいまし)
ストラヴィンスキー:組曲「プルチネルラ」より「セレナード」
オーボエが主役の小編成の美しい曲でした!こうして知らない楽曲も教えて頂けてクラシックコンサートありがたいです。
大興奮の中、終演となりました。会場熱気に包まれていましたね〜。今日はN響定期をセット券で買ったお客さまが多いのかな。中央の良席もポツポツ空いててちょっともったいなかったけど、(みなとみらいでの開催は初めてだったようなので慣れないお客さん敬遠したかも)、N響フリークの方々にはどう映ったかな?角野さん。翌日も郡山で同プログラムで公演だし、きっとさらに素晴らしい演奏になるでしょうね!(翌日のソリストアンコールは きらきら星 だった様です)
またN響さんと共演ありますように!欲を言えばテレビ放送ありますように!
最後に一言でいうと…
今日の角野さん光ってた!(明朗快活で自信に溢れたショパンコンチェルトでした!)
お読み下さりありがとうございました。
2日間のN響との公演を終えての角野さんのツイート