子持ち(4人)社会人合格者_実際受験した旧試/弁理士/予備/司法の4試験を比較する
自分にしか書けない(と思われる)記事を書こうと思います。
私は、旧司法試験と弁理士試験と予備試験と司法試験を受験しています。
(詳細は下記記事をご参照ください)
4つの試験を受験して旧司法試験以外の3試験に合格した人って、もしかしたらこの世に居ないのでは…?と思い。
それなら自分にしか書けない記事って事で、有益かどうかは分かりませんが、書いてみようと思います。
予備試験を軸にして、データではなく(データ比較なら誰でも出来る)、あくまで受験したところの所感を基に書いてみたいと思います(あくまで一個人の私見ですので悪しからず)。
(1)旧司法試験 vs 予備試験
【想定読者】
旧司法試験で断念したが、予備試験を受けようか検討中の方 or 今予備試験を頑張っている方
【検討】
短答式試験は、圧倒的に旧司法試験の方が難しい(∵科目数は少ないものの、法理論や判例/学説の対立を理解した上で、パズル問題や穴埋め問題等になっているため、とんでもなく時間がかかる)
論文式試験も、個人的には旧司法試験の方が難しい印象(∵科目数は6法 vs 10科目なので予備試験の方が多い。しかし、旧司法試験は一行問題や事例問題の形式をしていが実質一行問題が出題され「連想ゲームをさせる問題」が多く、正しい解答の方向性を掴むのが難しい。手形も出るし。逆に、予備試験は問題文が多いがゆえに「これを検討せよ」の対象が明確で、その意味では解答筋が掴み易いかも。)
口述式試験は、旧司法試験では未受験なので不明だが、旧司法試験の方が難しい印象(∵憲法+民法+刑法+民事訴訟法+刑事訴訟法5科目で課されているため、民事実務/刑事実務2科目だけの予備試験より論文後の準備は大変だった)
【結論】=旧司法試験の方が難しい
(2)弁理士試験 vs 予備試験
【想定読者】
弁理士試験合格者で、予備試験を受けようか検討中の方 or 今予備試験を頑張っている方
【検討】
短答式試験は、弁理士試験の方が難しい(∵弁理士試験の短答は、特許法+実用新案法+意匠法+商標法のいわゆる上四法に加え、条約+著作権法+不正競争防止法の下三法があり、しかも「条約」=パリ条約+PCT+ジュネーブ+マドプロで、しかも英語等の外国語原文を日本語に翻訳した条文だからめちゃめちゃ読みにくい。出題形式も憲法/行政法のような全肢の正誤を判断させる形式での出題が多く、短答自体の合格率も10%少し。条文と判例の他に、特許庁の審査基準や審判便覧も試験範囲に入ってくる)
論文式試験は、予備試験の方が圧倒的に難しい(∵弁理士試験は上四法しか試験対象ではない。令和に入り短答⇔論文の近接化傾向はあるものの、依然論文に出やすい論点は明確で短答合格者であれば対策し易い。逆に、予備試験は、7法+選択+実務基礎2科=10科目もあり、本当に大変…分量に殺される)
口述式試験は、予備試験の方が難しい(∵弁理士試験は上四法が試験対象だが論文と短答の範囲からしか出ない、予備試験は民事実務/刑事実務2科目だけではあるが短答では出題されず論文で手薄な分野からの出題で準備が大変)
【結論】=予備試験の方が難しい
(3)司法試験 vs 予備試験
【想定読者】
予備試験合格者で、司法試験を受験される方
【検討】
短答式試験は、予備試験の方が圧倒的に難しい(∵予備試験の方が科目数が多い分、対策が大変)
論文式試験も、予備試験の方が難しい(∵確かに司法試験の方が問題内容自体は難しいが合格率は予備試験の方が低い。つまり、問題自体の難易度と試験の難易度は比例しない。予備試験は、合格率20%超の短答式試験を突破した中でさらに合格率20%未満の論文式試験のクリアが要求される試験であり制度的に予備試験の方が難しい)
口述式試験は予備試験にしか課されてない