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不登校支援サービスの闇
つい最近
学校現場(中学校)で働く友人から恐い話を聞きました。
内容は不登校支援(登校復帰サポート)に関するもの。
友人の勤めている学校で
この登校復帰サポートを利用して登校した生徒がいました。
その子はサポートの一環である「登校時の付き添い支援」を受けて登校。
ところが,学校に着いても教室に入るのを渋り
結局別室対応になったとか。
親からは「無理して来なくていいよ」といった声掛けはしないで欲しい、との要望あり。
その支援サービスの内容はおおよそこんな感じ。
親が学校復帰プログラムに申し込むと
その事実は本人には一切伝えられないまま
ある日突然本人のところへ「メンタルフレンド」を名乗る人物が接触。
「○日には登校する」といった計画を子どもに強引に押し付け、
その期日に本人がしぶると,怒鳴ったり腕を引っ張って連れ出す。
そして大きな車に本人を乗せて強制的に登校させる。
その間車は学校近くの駐車場で待機している。
この話を聞いて
背筋が凍るレベルで恐怖を覚えました…
親公認の誘拐ですか?
子どもの人権蹂躙も甚だしい。
これでも学校に行ってくれたからよしとするんでしょうか…
そしてこれからこういうケースが増えていくと
場合によっては学校に着いても子どもが激しく抵抗して付き添いの方と学校の先生の間でも揉める、
みたいなことが起きないのかな…なんてことも考えました。
(メンタルフレンドはアルバイトの大学生,というパターンも多いようです)
不登校支援サポートを行なっている業者の中には
親にだけアプローチして子どもの変化を待つ
というプログラムを提供しているところもあれば、引きこもりの子(成人)を家の中から外に出す、いわゆる「引き出し屋」
と呼ばれるサービスの延長線上で
「不登校」の子を家から強引に引っ張り出すというアプローチをしているところもあるようで
今回のケースは完全に後者。
ちなみにこうしたプログラムの多くでは
親側に一定の行動の制限を課すところが多く
スマホやゲームなどの機器を子どもから取り上げさせたり
「無理して行かなくていい」などの声掛けは禁止(逆に「行きなさい」の声掛け禁止というところも)
といった業者側からの指示に従いながら
子どもと関わることを求められます。
もし私が現場でこの子を引き渡された教員だったら、真っ先に考えるのは「自死」のリスクです。しかも校内での。
おそらく別室対応になったとしても
最初から最後までつきっきりでいられるわけではない。
当然大人の目が離れる時間もあります。
そんな中で
「トイレに行く」と言ってそのまま校舎の上の階に上がって
発作的に飛び降りてしまうケースだって起こり得る。
学校に登校させて終わり、じゃないんですよね。
だから申し訳ないけど
こんなふうに強制的に学校へ連れてこられても
子どもの身の安全を確保できない
と判断すれば
私は「家に連れて帰ってください」
と保護者には伝えるだろうと思います。
(今回は当事者でないので詳細分からないところもありますが)
そしてこんなふうに第三者が介入することで
より問題が複雑化したり
現場の先生方も疲弊して
せっかく子どもが再登校できたのに
ウェルカムな空気感で迎え入れられなくなることが、子どもにとってはマイナスになる、とも思います。
不登校の子どもにとっては「家庭」が最後の命綱。
そしてその場所さえも奪われた時
最後に取る選択肢は1つしかなくなります。
そして自死は本当に思いもよらないタイミングで起こる。
精神的にどん底の時には死のうとするエネルギーさえも枯渇するので
傍目には「そこそこ元気そう」と思われている時期の方が危ない。
専門家でさえ子どもの心の健康度を正確に把握することは難しいので
こういう「強引な」アプローチは絶対にやめてほしい。
例え登校できたとしても
自信につながるどころか
子どもの心に大きな傷を残します。
はっきりいって学校は万能じゃありません。
学校に行けば万事OKじゃないんです。
先生達もどんどん余裕がなくなっていて
きめ細やかに指導ができないことも増えてきている。
そもそも子どもの変化に気づくのが苦手な先生
気にもならない先生もいます。
だから不登校の子が学校に行きさえすれば
状況が改善するなんてことはないんです。
学校は「嫌なことを乗り越えて力をつけていく」場所だけど
「嫌なことを乗り越える力」を育てるのは家庭です。
いま私が行なっている不登校支援では
ゴールは必ずしも学校復帰ではありません。
だから「○週間以内に再登校を果たせます!」なんてことは
口が裂けても言えないし、言いたくもない。
親御さんに対しても
子どもとの関わり方や知識をお伝えすることはあっても
子どもに対して何かをやらせるよう指示したり
行動に制限を設けるようなことは一切しません。
それは私が目指していることとは真逆のアプローチだからです。
子どもが家庭の中で疲弊する大きな要因は
親が自分をコントロールしようとしてくること。
どれほど子どものためを思っていても
それは「押し付け」でしかない。
学校現場でも
「押し付け」と「教育」を混同している人がたくさんいるのですが
「教育」はあくまでも知識を伝え,その後それをどう活用するか
どう考えるかは本人の自由。
あとの余白が子どもの成長につながります。
だから一時的であっても
子どもの行動が親の思い通りになることを
私は「改善」だとは思いません。
それまで親の顔色を伺いながら生活していた子が、自分で決断して動けるようになること。
自分の将来にやりたいことや希望が持てるようになること。
それが私の考える「改善」です。
だから人によっては時間もかかります。
目にみえて分かりやすい結果にならないことだってあるかもしれない。
でもそれが教育です。
コスパも悪いしタイパも悪い。
ビジネスに馴染まないのもよく分かります。
だから私が今やっている不登校支援サポートプログラムも別に沢山売れなくていいと思っています(笑)
だって売ろうと思ったら嘘をつかなきゃいけなくなる。
これさえやれば安心!短期間で必ず結果出します!
って。
そんなことは言えません。
だって変わるのは私じゃなくて親御さんとお子さんだから。
「変わりたくない」と思ってたら一生変わらない。
それをお金さえ払えば変えてもらえる
と思っているうちは
どんな支援を受けてもお金の無駄になるので
やめておいた方がいいです。
「お前そんなんでやる気あんのか?」
って言われるかもしれませんが
やる気はあるんですよ。めっちゃくちゃ。
なんとかしたい,けどどうしたらいいのか分からない
今のままじゃダメだからどうにかしたい。
そんな人をサポートしたいと思っています。
そしてこの冒頭の話を受けて
新たに構想を練っているのが
不登校で悩んでいる親御さんのためのコミュニティを、ここ(note)に作ることです。
・月1回オンラインで情報交換や相談ができる
・メンバーになった方同士が利用できる掲示板の開設
・今後noteで配信する有料記事が自由に読める(仮)
↑内容としてはこんな感じです。
オンラインカフェ☕️,サロン
名称はなんでもいいんですが
1人で煮詰まってしまいそうな時にホッと一息つける場所
そんなイメージです。
<こんな方におすすめ>
・学校からなかなか進路情報などが得られない
・悩みを気軽に話せる人がいない
・不登校支援サービスを利用するには金銭的なハードルが高い
私自身はこれまで12年間,中学校教員として
「教育相談」「特別支援教育コーディネーター」
という役割で
不登校に悩むお子さん・親御さんのサポート
発達に悩むお子さんの就学相談などを専門にやってきました。
そうした経験も踏まえて
「学校の立場」「親の立場」
両面からお伝えできることが結構いっぱいあるんですが、なかなかオープンにしづらい内容などもあるので、
困っているママ達がざっくばらんにお話ししたり、悩みが相談し合えるコミュニティがあるといいなぁ、とずっと考えていました。
ということで
準備が整い次第また改めてご案内したいと思います。
「こんなことしてほしい」
といったリクエストなどもあれば
ぜひ下のLINEからでも
ご意見お寄せいただけると嬉しいです☺️
ではまた。
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