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子どもをバカにする親
こんにちは,Marikoです。
おもむろに
どうやったら子どもが賢く育ちますか?
という質問をいただきました。
よくよくお話を聞いてみると
自分がバカなんで
自分の子はバカになって欲しくないんですよ。
そのお母さんはこんな風に言われました。
バカ
という言葉が出てきたので
それをそのまま使わせていただくと
子どもをバカに育てたくないなら
バカだと思って育てないこと
これが答えになるんじゃないかと思います。
子どもをバカだ,と思って育てる親
とてもとても無自覚に
わが子のことを
バカだ,と思いながら育てている親御さんは結構います。
子どもにこんな話をしても分かりっこない。
子どもの判断力なんてあてにならない。
子どもはすぐ嘘をつく。
子どものくせに。
だって相手は子どもですよ??
これら全てが子どもをバカにした態度です。
親がこんな風に
子どもに任せることをせず
なんでも「親の責任」といって
先回りしてやってしまうことを
過干渉・過保護といいます。
どちらも
子どもに対するリスペクトの念を欠いた関わり方で,
これを継続することによって
自ら考えてやってみよう!
という子どもの前向きな行動を阻害し
自己肯定感を下げる要因にもなります。
子どもはどんな時でも親の期待に応えようとします。
例え「バカ」は言い過ぎだったとしても,
親がいつまでも子どもに対して
「子どもでいること」を期待していると
子どもはいつまでも
「子どもとして」振る舞い続けます。
親の都合で子どもは大人にはならない
散々我が子を子ども扱いし,
子どもは親の期待に応えて
「子どもっぽく」振る舞ってきたのに
ある日突然
「あんたはなんでいつまでもそんなにこどもっぽいの!いい加減大人になりなさいよ!!💢」
なんて怒られたのでは
子どもはたまったものではありません。
○歳までは子どもで■歳〜は大人
という社会通念上の線引きや法律もありますが
こんなのは便宜上大人が勝手に決めたものです。
うちの子も○歳になったんだから
そろそろこのくらいできる大人になってもらわなきゃね
と考える親御さんもいますが
これもとても勝手な考え方です。
親が子どもに教えなければならないこと
子どもを子ども扱いすることが必要なのは,
大人と比べて立場が弱い子どもを「保護」するためです。
これは区別とか合理的配慮です。
子育てや教育の観点からは
子どもを子どもとして扱い
親の言うことに従わせなければいけない場面というのは
実はそれほど多くはありません。
内容としては主に 身体活動 に関することです。
例えば
早寝早起き・歯磨きなどの基本的な生活習慣や
運動・食事の習慣などです。
これらの行為は頭で考えるというよりも
日々の積み重ねの中で身体に覚え込ませていくもの。
子どもが幼い頃から親が教え込んであげる必要があります。
これらの習慣を大人になってから変えようと思っても,なかなか上手くいきません。
長年にわたって身体に染み付いた習慣を変えるというのはそう簡単なことではないからです。
でも,こうした生活習慣そのものが
その人の土台をつくり,人間としての基礎になります。
決しておろそかにはできません。
お坊さんの修行で
睡眠や起床,食事,作務などの時間が徹底的に管理され制限されるのも同じ理由です。
一方で,
頭を使うこと
思考や感情に関することについては
子ども扱いする必要はありません。
考える,感じる,選択する…
こういった知的活動に対しては
大人も子どももないのです。
子どもは大人に比べて経験値が低い。
だから考えることも浅はかだ。
だから子どもに考えさせたり選ばせて回り道したり無駄な時間を使うくらいなら
親(大人)が決めてあげたほうが本人のため。
こんな風に考える人もいます。
むしろ人生経験を積んだはずの大人でも
この程度の思考にしかならないのです。
未経験の子どもに考えてもらったほうが
あっと驚くような
素敵なアイデアが生まれてきそうです(笑)
大人は回り道も無駄も大嫌いです。
自分が失敗するのが怖いので
子どもが失敗するのも怖いのです。
そもそも失敗するってなんだ?
という話にもなるのですが
子どもに何かを選択させるとき
時に浅はかで,思わず
「バカだなー」
と思うような決断をすることもあります。
それでも
子どもが一生懸命考えて決めたことです。
そして不本意な結果になったとしても
それが本人にとっては
とてつもなく貴重な財産になります。
そうやって子どもは賢くなるのです。
子どもに賢くなって欲しい
と思うあまり
親が意図的に誘導したり
あれこれと興味関心が湧きそうなネタを
子どもの周りに用意したりするのも
あんまり良い方法ではないような気がします。
親は「きっかけ」をつくりたがりますが
そんなのはごく自然に生まれるもの。
ネタを用意するよりも
子どもをじっくり観察して
本人は何が好きなのか
どういうものに興味があるのか
そちらに心を寄せて見守ってあげるほうが
よほど健全な気がします。
子どもを賢く育てるなら
元旦に読んだ新聞記事で
恐山菩提寺院代の 南 直哉(みなみ じきさい)さんの言葉が印象的でした。
自己決定力は経験の量と質に依存し,持つものは自己決定に充実を感じ,持たざる者は自信を失い「生の強度」が落ちる。「こんな風に生きてるんだったら…」と。
子どもは今まさに
この 自己決定力 をつけている時期です。
そんな時に親ができることは
我が子に十分な力をつけてやること以外にありません。
すなわち,
親の勝手な都合や
「子どものため」と言いながら
自己決定の機会を理不尽に奪わないこと。
賢さは
偏差値のように可視化できるものではありません。
人生は選択の連続です。
選択や決断を迫られた時
己を不幸にしない後悔のない決断
を自ら下せるようになること。
こうした力を育てていくこと。
それこそが 賢さ ではないでしょうか。
余談ですが
我が家の息子(5)は
今「マンホール」にどハマりしています。
道を歩く度
路上にある全てのマンホールの蓋と図柄を
一つ一つチェックして
「汚水」「雨水」「仕切弁」「消火栓」
などの違いを夢中で確認しています。
そんな訳で
数メートルの道を歩くのにも
とんでもなく時間がかかるのですが
私の忍耐力が続くできる範囲で
本人の「好き」を尊重しながら生活しています。
これが本人の賢さにつながると信じて(笑)
また,お年玉も本人の希望に沿って
使い道も全て決めさせるようにしました。
すると,
自分で大好きなトミカを買った瞬間
財布からお金を出して
「えーこんなにお金減っちゃうのか!!」
とトイザらスのレジ横で叫び
それ以降は急にケチになって
気づいたら空き缶で貯金を始めています。
無駄遣いして欲しくないから,と
母が勝手にゆうちょに貯金していた頃よりも
こっちの方がずーっと面白いです(笑)
今週も1週間お疲れさまでした。
良い週末をお迎えください。
それでは。
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