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【建築談義】無垢の木材って何?

自然素材ってどんなもの?(→記事はこちら)でも登場しましたが、
無垢の木材とはどんなものがあるでしょうか?

-無垢の木材の代表格=柱や梁

一番最初に思い浮かべるのは、柱や梁といった構造体かもしれませんね。

日本では古くから、寺社建築や住宅などの多くの建物の構造体に「木材」が使用されてきました。
しかし、関東大震災の際、耐火性能を有していない木造住宅の多くが、
焼失してしまった経験から、現在では鉄筋コンクリート構造(RC造)や鉄骨造の住宅が建てられるようになりました。

続いて、思い浮かぶものと言えば、フローリング(床材)でしょうか。
現在の住宅の中では最も身近なものかもしれません。

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しかし、ハウスメーカー(以下、HM)が提供する住宅では、
フローリングに無垢の木材を使用していることは稀と言えます。
無垢のフローリングは施工に手間がかかる上、メンテナンスをしなければ、「反り」や「ささくれ」が出てくる場合があります。

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そこで、賃貸などでは木目をプリントした塩化ビニル製だったりしますが、
多くのHMでは手間のかからない「複合フローリング」を使います。
複合フローリングは反りに強くするため、合板の上に薄く2〜3ミリにスライスした木材を貼っています。
そして、表面がささくれ立つのを防ぐため、ウレタン系の樹脂塗装を施してあるものが多いのも特徴です。

-無垢の木材のメンテナンスとは?

先にも記述しましたが、無垢の木材はメンテナンスが必要です。
これは長く使うために最も重要であり、
無垢の木材が持つ柔らかな風合いや、時間と共に変化することを楽しみたいのであれば、必ずやらなければなりません。

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具体的には下記の要領でメンテナンスをします。

1.固く絞った雑巾などで水拭きをし、汚れを落とします
2.凹んだ部分などがあれば、補修します(→補修方法は別途お知らせします)
3.蜜蝋や植物性オイルなどの自然塗料を薄く塗布します
4.乾拭きをして、余分なオイルを拭き取ります
5.この作業を年1〜2回行います

このように無垢の木材を使うにはメンテナンスを継続していく覚悟が必要です。

それでも、つなぐデザインオフィスでは無垢の木材を使うことをオススメしています。
何故なら、そこにあるものは「本物」だからです。

-「本物の素材」を使うことへの想い

私たちが子どもの頃に比べ、今の子どもたちが自然に触れる機会はとても減りました。
野山を駆け回ることも、草花を愛でることも、虫を追い掛けることも少なくなり、人間が自然の中の一部だと感じることが少なくなったように思います。

スイッチ一つで快適な環境を作ることができる今の時代、自然との接点がなくても生活出来てしまうことは確かです。
ですが、それでも、人間も自然の一部であることは紛れもない事実です。

なるべく自然のものに囲まれ、それらを大切に使い、扱い、直し、手入れをする。
その行いに、暮らしの本質があるように考えています。

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住宅に使われている建材についても、使われてる素材そのものに興味・関心を持つことで、林業をはじめとした生産者を育てることに繋がります。
これは建築事務所が『ロングライフデザイン』を掲げる大きな理由の一つです。
高齢化が進み、専門的な知識をもつ職人が減っていく中、その仕事を生み出すことで、ひいては職人を守っていくことになるのです。

微力ではありますが、無垢の木材をはじめ、本物の素材を選択し、使い続けることで、建築業界の抱える高齢化問題にも取り組んでいきたいと思います。

【心地よい暮らしをつくる建築設計事務所・つなぐデザインオフィス】
家づくりのこと、デザインのこと、お気軽にご相談ください。

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