彼氏と共依存した末路。
生まれて初めて依存した彼氏がいた。
高校生ではじめて彼氏ができ、その後3年のあいだで3人の人と付き合った。
卒業してからバンドマンの彼氏ができた。
3年目あたりで冷めてきて4年目を迎えるまえにお別れした。
今までどうしてもちょっとしたことで冷めてしまい、わたしから別れを告げるのがテンプレだった。
そんなテンプレートと化した恋愛物語もこの共依存した彼と付き合ったことで変化した。
いわゆる職場恋愛。
最初はそこまで好きじゃなかった。
何度か食事を重ね、一緒に仕事する時間も増え、会社の飲み会のあとはふたりで飲みなおして、、、そんな関係が数か月続いた年末に告白されて正式に彼氏彼女の関係がスタート。
いざ付き合ってみると最初の好印象からどんどん悪い方向へと上書きされていった。
わがままで自己中、人の悪口を平気で言う、酔うと男女関係なく他人にベタベタする、機嫌が悪くなると黙って挙句帰ってしまう。
1年を迎える頃には怒鳴りあいのケンカも当たり前になっていた。
そんな悪いところばかりの彼。
ひとつどうしても好きなところがあった。
わたしの心配を人一倍してくれる。
たったこれだけ。たったこれだけで怒鳴りあいのケンカも、酔って女に絡むこともすべて許せてしまった。
痴漢にあったとき、彼に電話したあと友達がきてくれることになり、彼には「大丈夫だから」と返事した。
その一か月後、電話を切ったあと3時間もすぐ近くの駐車場で待っていてくれたことが分かった。
わたしの過去をLINEで冗談交じりに送ったときはすぐに電話をくれて真剣な声で「大丈夫だったの?」と本気で心配してくれた。
たったこれだけ。
たったこれだけのことでわたしは彼に依存した。
いつも通り怒鳴りあいのケンカになり、「もうこれ以上一緒にいれないよ」と言われたことがあった。
ショックで嫌だ!を連発しており、泣いてわめいた。泣いているとき、わたしは「この人は一度決めたことは絶対に曲げない人だからきっと今日でお別れなんだ」とぼんやり考えていた。
数日後彼からLINEが届いた。
「やっぱり別れたくない。」
そこからが地獄だった。
ちょっとしたことで大ゲンカしては彼からの別れ話。
毎回泣いて別れたくない!を主張し、最終的にはまた彼氏彼女の関係に戻っていった。
この頃すでにわたしも、この彼とは将来一緒にはいれないと分かっていた。
怒鳴りあい、仲直りしてはまたケンカする。
共依存とは
はたから見ると、相手に「ああしてほしい、こうしてほしい」「自分のそばから離れないで」など、自分にかまってほしくて必死になる人だけが依存しているように思えるが
実はその人に対してかまう相手も依存している。
お互いに依存している恋愛関係が「共依存恋愛」に当てはまる。
本当にこの時期が一番つらかった。
将来もみえない相手と一緒にいてケンカして
でも大好きで。
共依存と知ったのは別れたあとだったからこの頃は自分も相手も依存しているだなんて考えたこともなかった。
そんな関係が1年ほど続いたころ、いつも通りのケンカをした。
「少し距離おいてみない?」
この1年ずっと「別れよう」「一緒にはいられない」の言い方だったのが突然「距離を置く」に変わった。
彼もこの関係に疲れていたのだと思う。
わたしもその提案はなぜか受け入れられた。
会社では顔をあわせていたがプライベートのやり取りは一切なし。
一か月ほど経ったある日、ふたりだけで残業する日があった。
仕事も終盤に差し掛かり、会話がない部屋でBGMとキーボードをたたく音だけが響いていた。
「別れよっか」
わたしからだった。
彼も今回ばかりは気持ちを固めていたのか、そのあと優しい顔でうなずいた。
このシーンは今でも鮮明に覚えている。
「今までありがとう」
と言葉を交わし、また仕事に戻りいつも通り退社した。
あんなに苦しんだのに最後はあっけないもので帰りの車のなかで泣きながら少し笑えた。
そのあとは借りていたものを返したりで二人きりで会うことはあったが、もう甘い雰囲気なんてこれっぽちもなかった。
この彼とケンカを繰り返していた長いあいだ、周りの友達は結婚出産、と幸せな家庭を気付いていた。
無駄ではなかったと思うが、わたしだけ取り残された気分でさみしくなる。
長かった共依存。
こんなにエネルギーを使う恋愛はもう懲り懲り。
このあと半年はつらかったがこの話はまた次があれば吐き出そうと思います。
こんな記事をここまで読んでくれてありがとうございました。
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