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妄想 沖縄人類史①


貝塚時代、人々は海の近くで貝などを獲って暮らしていたという。海は豊かで食べ物に困ることはあまり無い。



たまに海の向こうから、遠いところに住んでる人たちがやってくる。

その人らは「大きい貝が欲しい」とのことだ。獲ってあげると、お礼に見たことのない珍しいものや、普段食べたことのない美味しいものをくれた。

遠いところの人たちは、船に大きな貝をたくさん載せて満足そうに帰ってゆく。

また次の季節にもその人らはやってきた。

ぼくらは仲間と一緒にたくさん貝を獲り、その人たちに渡して、また美味しいもの食べた。

そしてまた次の季節も

かなり長い月日が過ぎた。

やがて遠い土地の人らの中に、ぼくらと一緒に住むやつも出てきた。

一緒にぼくらと貝や魚を獲って一緒に食べる。
何だかぼくらより楽しそうなのは気のせいか?

更に月日が流れてくにつれてぼくらの仲間と見分けがつかなくなるやつも居れば、相変わらず海の向こうからやってくるやつ、帰るやつ、行ったり来たりするやつらが居る。

移り住んでくるやつらの中には、海から離れて山に近い場所で住むやつらが出てきた。そいつらは何やら土いじりをしている。

なんでもあの「美味しい食べ物」が、そうやって出来るんだそうだ。ほんとだろうか?

あの「美味しい食べ物」が欲しくて、しだいにぼくらの仲間たちは少しづつ土いじりの仲間に移っていった。

《続く》

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