びじゅつやってみよ その5 「子どもの絵の才能を伸ばしたい!ママやパパにできること」
はじめに
今日はプリントじゃないです。ちょい番外編かも。ママさん向けに。
小学生のママさんにちょこちょこ問い合わせをもらうものの一つ、
「うちの子、イラストをよく描いてるんですけどあたしには絵心がなくて、何をしてあげたらいいのかわからないの」
「うちの子、漫画をよく描いてるんだけど、何を用意してあげたらいいの」
というご質問へのお返事を書いてみました。
そりゃ各々個性もあるので、正確にはこれだけで完全っていう文じゃないですからね?そこはご承知ください。そしてこれは、ちょっと絵を描いたり漫画描いたり物作ったりす流のが得意だな〜って思ってる子とそのママ・パパ向けです。
成長の道はふたつ
信じられないかもしれないのですが、道はふたつあります。
一本目は「描いて描いて描きまくりなさい」的な道。
以前私「つくるということ・主題と発達(敏感期)と空間」というごったな記事で書いたのですが、一本目の道はこの中の「エリクソンさんの「1万時間くらい勉強すると凡人でも世界レベルになれるよ。」ということを指してますね。
説明が難しいのもあるし、本当にそれでやってきたプロの人もいるからこの言葉結構言われますね。これでダメなら根性疑われるみたいな。
でもこの道、実はもっと賢く出来上がってるんですよ。ええと、プロの人も意識しないでやってることがある。コンピュータみたいに動いてること。
二本目は実際に作ってなくても・描いてなくてもずっと続いてる道。
ちょっと回りくどい話になっちゃうんですけど、私が一番初めに絵を習った方が言ってたんです。「絵って、描いてなくても伸びてゆくんですよ」って。で、私もそう思う〜〜〜〜って思ってました。本当です。でも、その時ってね、ちゃんとフィルタというか脳内でアンテナ張る用意が整ってるんですよ。
例えば、絵描きになりたいと思ったら、どうして・なぜ希望しているのか。どんな絵がきっかけだったのか。その作者はどんな人か。自分はその人のどんなところが好きなのか。「この作家マジリスペクトなんすよ」って言うならば、じゃぁどこがどういいのか、自分とその作者の違いはなんなのか、、、、、、一度焦点を合わせられたらおそらく分析や解析や収集、取捨、選択は黙っててもできるようになるはずなんです。
これまじですごいので人間の能力信じてみてください。黙っててもめっちゃ伸びます。
ここでは今後「分析解析収集取捨選択」ロードと呼びましょう。
これの、色やビジュアル版の収集分析ワークは「びじゅつやってみよ その3『collage』」と言う記事で書いてみましたので、覗いてみてください。
周りの人にできること
さて、ふたつ道があるお話しをしましたが、一本目の道は正直周りの大人にできることはあんまりないです。イチローのパパみたいに練習に付き合い続ける、とかそんな感じになると思います。心の支え。
で、二本目の道は「分析解析収集取捨選択」ロードなのですが、これをサポートするのもイチローパパみたいな見守り方のような気がしますね、、、してきましたw この道は、子供にとって多分大人の技術的な助けがあるとすごい助かると思うんです。
情報社会と言いながら、検索方法はまだまだ難しいんですよ。授業でも思うのですが、生徒達は検索に使う言葉を選ぶことができないんです。それに、その子より約30年くらい前から生きているママやパパは、少なくても子供が気になっている漫画や絵に「似たもの」の見当がつくのではないでしょうか。で、その似たものをたくさん集めてさらに検索かけて親が知らなかった似たものも見つかって、それで本人が取捨選択する。そんな「分析解析収集取捨選択」ロードのどっかの一部分はサポートできるのではないでしょうか。
二本の道の関係
先にもお話ししましたが二本目の道って、一本目の「描いて描いて描きまくりなさい」ロードと螺旋状に絡み合ってるんですよ。
丁度いいところ、整ったところでめっちゃブーストかかりますwだから描かなくても伸びるんですよね、、、、
これ、なんとなく勘の良い方わかってくださったんじゃないかと思うんですけど、一本目の「描いて描いて描きまくりなさい」ロードだけ推奨されてそれに満足してただ時がすぎる受験生たくさんいます。私があまり受験デッサンの世界について話したくはないのはこのことかもしれません。
だって、「描いてりゃいいんだ」って解釈して冗長に時間を浪費する人が多いからです。そりゃずっと予備校にいてくれたら儲かりますよね。習いに来てくれたらいいですよねwすごい意地悪な言い方に見えますけどごめんなさい、これ、要領いい人だけ知る貴重価値、既得権益でもあるのです。「手に入れられなかったら生き残る必要はない」と言う学長もいる世界ですしね、、、、
ただ、私は、、、、美術教育してたらそれはちょっと違うかな〜って感じてるんですよね。
そしてもう一つ、、、、 冗長で、技術だけうまい作品は、どうなんですかね?あたし、豆本を作っていたんですが、ちっちゃいだけで中身の面白くない豆本が辛かったんですよね。そんな感じ、、、、、何のために、何が君は作りたいんですか?のところは、別に絵描きになろうと物書きになろうと経理をやろうとパンをこねようと必要なことなんじゃないでしょうか。
まとめ
改めまして、お子さんが、絵描きさんやイラストレータ、漫画家、映像作りをしたいと言い始めたママさんパパさんへ。
これやるといいよって言う小技をお聞きになりたいとは思うのですが、道ってふたつあるんだよと言うお話をしました。
で、その道は、
自分で手を動かして見つける「描いて描いて描きまくりなさい」ロード
と、
大人が処処コツを手伝え、一本目の道にブーストをかける「分析解析収集取捨選択」ロード
とがあります。
二本目の「分析解析収集取捨選択」ロードは、親が手助けできます。
そして、最後に一番大事なのですが、、、、
「分析解析収集取捨選択」ロードで得られたことはその後どんなお仕事をしようと絶対に無駄にならないです。それをママやパパがお手伝いできるって嬉しいことだと思います。
調べ学習って、きっとこう言うことなんだと思うんですけどね、、、、、