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本にまつわるエトセトラ

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本を読むのも買うのも大好きなつむぐがゴリ押しする小説の紹介などなど。
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#本好きな人と繋がりたい

お金のない書店員がたくさん読むためにしていること

本にだけはお金を惜しまない。社会人1年目から守り続けてきたマイルールを、書店員になって覆…

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いつもこころに「ぼちぼちイズム」を

お守りのようなことばがある。 一生懸命やったけど、報われなかったとき。めまぐるしい日常に…

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『くもをさがす』で気づく、自分の身体を愛する自由は私のものだ

「なにが原因なん?」 メニエール病を打ち明ける度、必ず降りかかってくる問いは、静かに確か…

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わたしたちは詩人、まちは言葉の『彗星交叉点』

歌人ならではの言葉に対する感度の高さ、繊細かつ的確に表現するワードセンス、読む者の世界の…

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『鉄道小説』という切符を手に、人とまちの記憶をめぐる旅へ

同じ駅、同じホームで毎日電車を待って、もう12年が経つ。 その間に大学生になって、社会人に…

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ブックマークの時代に『スピン』を愛したっていいじゃないか

栞紐を見れば、その本がどんなふうに読まれたかがわかる。 先がボロボロになるほど何度も読み…

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私はおいしいごはんも食べたいし、「おいしいね」って言いたいし、言われたい

くつくつと煮える鍋から、まだ赤みの透ける肉を引き上げる。とかした卵をたっぷり絡めて、一口で。黄身のまろやかな甘みにお肉のうまみが一緒になって、またたくまにとけてゆく。 少ない初任給を握りしめ、予約もせずに訪れた文豪の小説にも出てくるすき焼き店。畳敷きの個室で、友人とふたり見つめ合う。 「お肉ってほんまにとけるんや……」 「こんなん初めて食べたな……」 老舗の格式に気圧され、思わず小声になる。憧れの味をしっかりと嚙みしめ、それから私たちは具材をひとつ口に運ぶたびに、「わ、

私のIときみのきみと

私の中には2人の私がいる。「そうですね」「すみません」「なるほど」と主語のない同意でやり…

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飛べ、飛べ!他の誰でもない自分の目で世界を見つめろ!

「伊藤たかみさんとの対談イベントに参加しない?」 高校1年の冬、誘ってくれたのが現国の先…

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怒ることを忘れない、傷ついたことをなかったことにしない

「って、今はこれもセクハラで訴えられちゃうかな、アハハ」 ここ数年、職場でもタクシーでも…

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私の『ハリー・ポッター』が1巻と2巻だけ中古の理由

小説の最新刊が発売を迎えただけでニュースになった時代がある。『ハリー・ポッター』(J.K.ロ…

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旅は私をうやむやにしてくれる(『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』レビュ…

会社を辞めたら世界一周旅行に出るつもりだった。物価の高いヨーロッパを長く回れるように貯金…

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クズほど愛おしいものはない!【登場人物がろくでもない小説おすすめ4選】

久しぶりに観た映画『欲望という名の電車』(1951)のとあるシーンがずっと焼きついている。 …

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