ケアマネジャーが仕事に追われない為の工夫
・居宅介護支援事業所 2事業所
・通所介護事業所の運営
居宅居宅管理者 介護支援専門員 社会福祉士 介護福祉士
諸岡 なつき
介護事業所の運営と居宅介護支援事業所の管理者をしながら村議会議員をしている者です。
他での活動はコラム記事を何処かのサイトで執筆したり、名刺やらリーフレットのデザインの会社やらコンサルサイトの運営をしていたり。
皆さん こんにちは、この度ケアマネジャーを紡ぐ会のコラムを担当させていただく事になりました千葉県長生村議会議員の諸岡なつきです。
さて、今回のテーマとしてお話しさせていただくのは在宅のケアマネジャーとして居宅介護支援業務を行う上での工夫や、一人のケアマネとしてどう心がけているか? をお話しさせていただきます。
ケアマネジャーが仕事に追われない為の工夫
ケアマネジャーってなんでこんなに書類が大変なの?
どう業務を工夫したらいいの?
こんな点が気になっている方が多いのかなと。
まず、第一前提でケアマネって仕事自体を僕自身かなり大変だと思っていますし、示されてる必須書類に意味あるのかな? って感じざるをえないような書類が絶対あるだろうって思っていたりします。
ですが、ケアマネジャーを辞めたいと思ったことは一度もありません。ケアマネジャーは偉い。現場よりも上。なんて勘違いをしている事も、ケアマネジャーはお客様を振ってくれる神様とも思っていないです。
ですが、現在の日本の介護保険上は必要な仕事だからこそ、ケアマネジャーを続けることができる人が増えないといけないと本当に思っています。
今回は、私が普段業務で心掛けている事を踏まえながらお話ししようと思います。
ケアマネジャーってなんでこんなに書類が大変なの?
ここはその事業所さんの工夫にもよるかと思います。本当に工夫1つで変えられます。
実は、業務の殆どをタブレットがあればできてしまうのがケアマネジャーです。
アセスメント、利用票、提供票、ケアプランなど。ソフトがタブレット対応しているものであれば、私はお客様の自宅で一緒に作る事もあります。むしろ参加してもらいながら本人・家族の方へは自分たちで、プランを考えるという意識を持ってほしいとも思っています。
モニタリングの時はなるべく手短に話しますが、私の場合はですがモバイルプリンターでその場で必要書類を印刷する事もあります。ここに関しては車で移動できない地域の方は難しいかもしれません。
書類の保管や何が必須で必要なのか? 作るタイミングや支援経過もそうですが、状態が変わらなければ定型で使う文章と、話を聞いた際の文章。うまく活用が必要です。
自分自身の時間・ペース配分をすることが業務を圧迫させない事にも繋がるのですが、急なサービス調整や、訪問依頼。ちょっとコレってケアマネの仕事? なんて要望や事業所からの依頼など。
何でも屋と思われてるんじゃないか? 家族から「やってくれないの」と言われることも……。
実はこの「やる事」「やれない事」「やれる事」を本人・家族へ伝えていくことはとても大切です。
よく聞くのが、前に頼んだケアマネさんはやってくれた。一緒に来てくれた。等。
ケアマネ個人が「やれる事」を全員の共通業務だと思われてしまうのがよろしくない所かと思います。
基準は大切で
「やる事」は業務上やらないといけない事。
「やれない事」は業務上やってはいけない事。
「やれる事」は、業務上、別にケアマネジャーの業務としてやる必要が無くても、要望として出てくれば、何かしらの返答をしないといけない場面が来ます。この返答に困ってしまうから、大変な仕事だと感じてしまう方が多いのかもしれません。
ケアマネジャーがやる事は介護相談・計画の作成代行といった業務です。そこにヘルパーの代わりに排泄介助に行く。毎月の受診同行や薬の受け取りまでをやれる。と思わせてしまう事はNGです。
だからこそ初回のインテークや契約書の説明。記載内容はかなり大切。
契約や初回の利用説明の際にしっかり出来る事を一覧にする等の工夫は必要です。特に24時間連絡体制をいつでも電話して呼んでもいい。と勘違いされないようにしないといけません。
どう業務を工夫したらいいの?
では、どう業務を工夫するかについてですが、先に既述したようなタブレットの活用なども一つですが、私個人的な工夫に関してお話しますね。
1. タブレットを活用する
・ケアプラン/利用票/アセスメント/担当者会議等の書類作成。
・LINEやTV通話が活用できる場合はそれも活用。
2. サービス事業所の把握
・自分が活動する地域の事業者情報は確認する。
・特に医療系サービスやSS利用などは独自の申し込み用紙があったりするので確認は大切。
3. 可能な限り訪問時間を決める
・モニタリングに行った際に翌月の訪問日を決めておく。
・書類の更新がある場合は書類が来たら連絡が欲しいと伝える。
可能であれば書類が届いた際に担当者会議も出来るように調整する。
1~3も含めてケアマネジャーの皆さんが最初につまずくのが訪問日の調整が上手く行かない。連絡が付きづらい。等で嫌になってしまう方もいるのではないでしょうか。
ご利用者本人・家族も人それぞれの習慣があります。電話も全くしてこない家庭。何度も連絡が来る家庭。それぞれにケアマネが合わせきるのはとても難しいです。
本人・家族がしっかりと相談事がある場合は時間を作るのは当然大切ですが、サービス事業者が入る時間前後に訪問してみたりしてもいいのではないかと思います。
先に記述した「やれる事」の引き出しを増やしていくことで、会話の言い回しや返答の幅も広がるので、ケアマネジャーを今現在やっているよ。これからやってみたい。と思う方も、介護サービス事業者の把握や、行政や地域の独自サービスなども調べるようにしてみるといいと思います。