見出し画像

独立して良かったと感じる瞬間〜これから独立を考えているケアマネへ〜

株式会社介護屋山﨑 代表取締役
ケアマネジャーを紡ぐ会 奈良支部長
山﨑 理央

起業して9ヶ月の新米社長


覚悟ができれば単独型居宅介護支援事業所は面白い。

私は、この4月1日に居宅介護支援事業所「つむぐみらい」を立ち上げ、ケアマネジャーとして日々介護を受ける方の生活を支える仕事をしています。
さらに、「仕事と介護の両立支援室」では、ビジネスパーソンが仕事と介護を両立できるようサポートする産業ケアマネとしても活動しています。
思い返すと独立してからは、さまざまな困難に直面し心が挫けそうになることが多々ありありました。(今も!)
それでも、それ以上に「やってよかった」と感じる瞬間がたくさんありましたのでこのコラムに綴っていきたいと思います。


1. 自分のやりたい事を形にできる喜び

独立してよかったことの一つに、自身の働き方を自由にコントロールできることがあります。事務所にいなくても仕事ができる環境づくりをしているので、『事務所に戻らなきゃ』ってなることが減りましたね。そして前からやりたかったことが一つありまして、『30分の昼寝時間』を必ず取ることなんです。ケアマネジャーの仕事は、常に頭を使う作業が多く、集中力を持続させるためには適度な休息って必要だと考えていて、私にとっての適度な休息は、チョコやコーヒーを飲むこともいいですが、やっぱり昼寝なんです。昼寝を取り入れることで、午後の業務に集中し、生産性を高めることができています。

そして快適な昼寝時間を確保するために厚手のヨガマットを購入しました。オフィスの片隅にマットを敷いて、短時間でもしっかり体を休めることができるよう工夫しています。昼寝は単なる休憩ではなく、仕事の効率を高めるための重要な業務になっています。

誰にも邪魔されず昼寝ができるって、これが本当に気持ちよくて、ぜひお薦めしたいですね。

こういったことが気兼ねなくできることに幸せを感じます。


2. 介護の問題は介護保険の中で起こってるんじゃない!
介護保険の外で起こっているんだ!

もう一つやりたかったこと。ケアマネジャーの魅力アップ作戦。

弊社では「仕事と介護の両立支援室」を開設し、従業員が安心して仕事と介護の両立ができるようにサポートしています。近年、「介護離職」が社会問題になっている中、この社会課題を解決するためにケアマネジャーの知識や経験が活かせると考えます。

このような「両立支援」の取り組みは、企業にとっても従業員にとっても価値のある支援です。でも介護保険の中で活動するケアマネジャーの立場で両立支援をしようとすると圧倒的に遅いんです。介護離職を防ぐには介護に備える予防的な支援が大切で、尚且つケアマネジャーとして得た知識や経験を社会に出て生かすことができます。介護保険以外からの収入も見込めますし、主任介護支援専門員を取得して終わりではなく産業ケアマネとして活躍できる機会があれば、一つの魅力になるのではないでしょうか。

こういった事業に関しても、自身のやる気次第で行えることが独立のメリットになります。


3. 独立を考えているケアマネへのアドバイス

ここまでメリットをお伝えしました。独立には自由とやりがいがある一方で、しっかりとした準備が必要です。これから独立を考えているケアマネジャーの皆さんに、いくつかのアドバイスをお伝えします。
私は①や②を甘く考えており、特に①は今でも苦慮しています。

① 資金計画を立てる

独立したばかりの頃は収入が安定しませんので、最初の数ヶ月分(ここは人脈や営業力にかかってきます。)の運転資金や生活費を確保しておくことが大切です。これ本当に重要です。私はここから甘かった。だから今綱渡りです(笑)

きちんと居宅介護支援費からの収入(担当件数)がどの程度見込めるのかを考えてください。

② 人脈を大切にする

独立後は人とのつながりが非常に重要です。できれば知らない地域ではなく、ケアマネジャーとして経験を積んできた地域での開業をお薦めします。

特に、地域の医療機関や福祉施設との連携は、ケアマネジャーとしての信頼を築く上で欠かせません。また、同業者や専門家とのネットワークを広げておくことで、情報交換やアドバイスを得られる場面も増えてきます。私自身も、独立前からの人脈にも、独立後に築いた人脈にも、本当に助けられました。

③ 自己成長を続ける

独立後も、学び続ける姿勢が大切です。管理者をしていれば運営の視点は身につきますが、今後は経営の視点が必要になります。ケアマネジャーとしての専門スキルだけでなく、経営やマーケティング、法律の知識など、幅広い分野でスキルを磨くことが必要になります。自己成長を続けていると、事業も自然と成長してくるはずです。


結びに

独立という道は決して簡単ではありませんし、何度も心が折れそうになることがありました。そして単独居宅介護支援事業所の運営は介護保険に中でも収支の赤字が続いてきた事業です。ですが、ケアマネジャーほど柔軟な働き方ができる業種は他にありません。これから独立を考えているケアマネジャーの皆さんには、ぜひ勇気を出して一歩でも2歩でも前に進んでほしいと思います。


私自身、まだ根拠は持てず直感ですが、きっと『単独居宅介護支援事業所』が増えるとケアマネジャーはもっともっと盛り上がりますよ。


いいなと思ったら応援しよう!