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そんなこともありました

ブログが全盛だったのは20年くらい前になるのでしょうか。
「やってみたい!」とすぐに思ったものの、そもそも自分のことを話すのも好きじゃないし書くこともない、とすぐ気が付きました。
そんなことを夫に言ってみたら「建築士の裏側みたいな話を書いてみたら?」と言われました。

建物を建てていく過程では、何事も起きずにすべてが予定通りいくわけではありません。と言うか、必ずと言っていいほど何かしら起きるんです!
でも別に問題物件を世間にばらまいている訳ではありません。
そうならないように事前に軌道修正したりするわけで、結果的にはもちろん大丈夫なのですけれど、建物は長く存在するし持ち主が変わることもある。なのでその過程を明らかにする必要はないかなと思っていました。

そこから月日は流れ「建築士にも守秘義務はある」という気持ちは今も変わらないけれどちょっとだけお話しします。

世の中「正しい事だけではやってはいけない」という意見も理解しないわけではないけれど、時には融通が利かないと言われても「まあ、いいか」となってはいけないことがあります。
そして本当にダメなことのやり直しを指示した結果、施工会社に夜逃げされたことがありました。

ただ、それはやり直しを指示したことだけに原因であったわけではなく、そもそも現場監督がチョイチョイ音信不通になったり、現場に来たなと思うと集金の方が集まってきたり、重機が盗まれた(と報告があった)り、現場代理人がトラックの運転席の上にコンパネ(ベニヤ合板)を敷いて、その上に立って滑って落ちて骨折したり、毎日「なんでそんなことが起きるの?」の連続の最後が夜逃げで、会社に電話しても「ワタシニホンゴワカリマセン」って外国人と思われる女性の声で対応されるなんてことも経験しました。

途中から弁護士にも相談し「そこは監理者の範疇ではない」と言われたけれど、問題が起きたら困るわけで、毎日のように現場に行って確認する日々なので、当然他の仕事は全くできず事務所を始めてから初めての大赤字を出しました。

その施工会社は、数社相見積もりをとりある施工会社に決まりかけたあとに「その金額より安くやるから」と行って施主が連れてきた会社です。
ここに書いた以外にも沢山の出来事を起こしてくれました。
そんな施工会社を連れてきた施主から「この件を外で話しても良い」と了承をもらったのでセミナーで話すネタにさせてもらっています。


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