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喧嘩を売っているつもりはないのだけれど

「わざわざ、喧嘩を売って歩かなくても…」と言われることがあります。できないことや違反行為について、丁寧に説明しているだけのつもりの時のことです。端から見ていたら険悪なムードに見えたらしいです。ということは相手の方には喧嘩を売られているように思われたのでしょうか。それは言葉遣いや態度のせいなのか、それとも両方なのか、考えなければいけないかもしれません。

最近、「検査後に増築しろということですか?」と思うような相談が続きました。一つは上に、もう一つは横にです。それらは違反行為です。大変なだけで出来ることについては精一杯努力いたしますが、私たちのミッションの一番は「ズルをしない」ことです。違反行為に加担するつもりはありません。

しかし、ただ単に否定するのではなく、その理由をお聞きして一緒に対応策を考え、提案することもできます。

例えば、「上に」のケースでは、屋上に既成品の物置を置きたいという相談でした。お客さまはそれが建物の一部になるとは思っていなかったようです。しかし、耐火性能を満たした建築物としてつくる必要があります。容積率には余裕がありますのでできなくはないのですが、階段や設備の規定が変わり、全体プランに影響が出ます。そこで、屋上の上に置くのではなく、最上階の小屋裏を利用したり、共用部の余剰スペースにトランクルームを設置する提案をしました。

「横に」のケースでは「どのくらい時間をおいたら増築しても大丈夫かな?」という質問でした。私は「それは『できません』としか言えません」と答えました。世の中ではコンプライアンス意識が浸透しているのに、建築業界ではまだまだ低い意識が残っているな、と感じることが少なくありません。

時には「そんなの、ばれないよ」と言われることもあります。でも、私は「ばれない」ズルの方がたちが悪いと思っているし、それはいずれ大きくなって返ってくると思っています。

そうそう「○○ではやってくれたよ」と言われることもありますね。その時は「ぜひ、そちらに発注してください」とお答えしています。
そういことを良しとしている事業者さんが良い仕事をしてくれるかどうかは疑問ですけどね。

ちょっと意地悪な言い方になってしまいました。
大人になっても、そんな意地悪なことを言ったり、喧嘩を売っているように見えるのは、経営者として自覚が足りないかもしれません。そこは反省して改善できるよう努めます。

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