一葉落ちて天下の秋を知るの談
たまには時事ネタなんてのも。
今日、仕事中にパラパラとインターネットを見ていると、「学校の始業式・新学期を9月とするのは現実的か」という様なネットニュースが出てきました。
なるほどなるほど。このまま新型コロナウィルスが終息しなかった場合、学校の始業式や入学式を9月にずらしてしまおう。という話みたいですね。
9月開始にするには、法改正や意識の問題など、結構ハードルは高いみたいなんですが、個人的にはすごく賛成です。でもこれは現役の学生さんたちにはどう映っているんだろう。
9月に授業が開始される事によるメリットは、私が留学したアメリカの学校もそうだったっていう点。語学留学だったので入学式みたいな派手なセレモニーなんてのは無かったけれど、メインのセメスターは9月から始まるし、9月から学校に入ってくる生徒(アメリカ国籍外の人たち)も多かった。私の様に5月から入学したのは主にアジア圏の人が多かった(というか、ほぼアジア圏だった)イメージが強いな。
まぁ、欧米かぶれが過ぎるし、なんでもグローバルスタンダードに合わせるのもどうかという意見もあるとは思うけれど、広い視野を持って考えれば、海外で働いたり、スムーズに海外の大学に進学したり、逆に海外の優秀な生徒を獲得するチャンスも生まれる訳で。人一人の人生の選択肢を広げるという意味では、学校の制度は海外に合わせていく方が、これからの世の中に合っているんじゃ無いかなと個人的には思います。
逆にデメリットというか、日本に9月が始業式・入学式というものに向いていないんだろうなぁ。と大きく思うのが、季節感ですよね。
「春は出会いと別れの季節」なんて言葉にもある通り、学生の頃の春のイメージは新たな出会い、友との別れ。入学と卒業のイメージが強いですよね。
秋のイメージは何でしょう。日本語では「食欲の秋」「読書の秋」「スポーツの秋」など、〇〇の秋っていう言葉はいっぱいありますが、「出会いの秋」「別れの秋」なんて言葉はあまり聞かないですね。
少し調べてみると、4月に入学するという制度は、日本では大体100年くらい続く文化だそうです。小難しい話は各々調べて貰った方が良いですが、噛み砕いて言うと、時代は明治から大正にかけての頃。当時の日本には徴兵制度があり、徴兵に伴う検査を受ける義務があったそうです。検査を受ける義務を持つのは満20歳の男子で、その届け出期日が4月1日に変更されたんだとか。
そのため、それまでに学校を卒業する必要が出来て、色んな学校が追従する様に、3月に卒業、4月に入学するといった文化が徐々に形成されていった様です。
更に、日本の会社なんかだとこの3月卒業、4月入学の文化を色濃く持っているので、4月に入社式。3月に決算などを行う会社が多いんですね。
会社の株式なんかを持っていると、ちょうど今頃の4月5月の季節なんてのは3月決算の発表会が行われるのでワクワクドキドキな時期でもあります 笑
ちなみに、〇〇年度という年度の切り替えも9月になるし、企業によってはFY(Financial Year)も9月に切り替えだし、学生の同学年という括りも、9月〜翌8月となるのかな。あ、早生まれっていう言葉の意味も変わりますねぇ。
まぁ、何が言いたいかというと、日本の学校が9月入学・8月卒業な世の中になると、学校だけに留まらず、その影響は社会全体に与えるっていう事になるのかな。文化を変えるとしたら今が絶好のチャンスなんでしょうが、影響度合いを考えてみると、出来たとしても「一気に」とは行かないでしょうね。徐々に徐々に、5年10年20年かけて変わっていくのだと思います。
個人的には、海外に目を向けやすい社会を作るっていう意味では9月新学期制度というのはグローバル社会な昨今、良いきっかけになるんじゃないかなと思います。
もちろん、これは個人的な見方ですし、他にもメリットデメリットはあると思います。
制度を検討されている方々には、良い議論をして貰って、日本のためになる様な選択をして頂きたいですね。
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