津麦ツグム

ネットの隅っこで文字を書き散らしている社会人です。 物語と音楽と匂いと煙草と珈琲とアル…

津麦ツグム

ネットの隅っこで文字を書き散らしている社会人です。 物語と音楽と匂いと煙草と珈琲とアルコールが好きです。日記タグのついていないものは全てフィクションであり創作小説となっております。ご了承ください。

マガジン

  • 秘すれば花、あるいは水槽の中の脳

    なんでもない日常で考えたことやらあったことやらを書いてます。役にはたちません。

  • すごく ふつう すこし ふしぎ

    少し不思議で、凄く普通な日常短編です。

最近の記事

寂しさの受容体

私は実は、大っぴらに人に言うつもりは無いのだが「寂しさ」というのがうまく認識できない。 おそらく、周りから見て「寂しそう」と思われる表情や仕草、行動、状態をしているのだろうが、私自身は別の感覚として置き換えてしまっていてそれを「寂しい」という感覚と認識していないのだろうと思う。 例えば周りは2人1組になっていて自分だけあぶれてしまった時に感じるのは、「居心地が悪い」。 例えば遊ぶ相手がいなくて時間を持て余している時は「退屈」。 例えば遊んだ帰り、1人の部屋に戻った時の感覚

    • 9月12日 To do リストが思いの外順調な話と貯金箱の豚が監禁された話

      みなさまこんばんは、こんばんは。 津麦ツグムです。 さてさて、まだ暑い日が続きますね。 案外今年は秋が早いのう、なんて暢気に考えていたら横っ面をはたかれた気分です。あっちい。あっつい。ひええ。秋ってどこにあるんでしょうか。 まずは To doリストが思いの外順調な話 ふいに日曜日の夜に思い立って始めたTo doリスト。 なんとなんと、案外なんとかなっております。 今のところ大体できています。月曜日から木曜日の現在22:00現在で、達成できなかったのはたった3項目。しか

      • 9月10日 To Doリストをやってみた話とどこか行きたくなった話

        皆様こんにちはこんばんは。 津麦ツグムです。 なんと3日連続投稿。 そろそろ「3日坊主とかないわー」とか言えるかもしれない希望がむくむくと湧いてきます。 さてさて、今日はまずは先日のTo Do リストに関しましてのご報告を。 なんと!無事やり遂げました昨日の初To Do リスト。 内容にピンとこない方は昨日の投稿をどうぞご覧くださいませ。 ちなみに昨晩のリストの内容はこんな感じです。 ・朝食 コーヒーとトースト ・刺繍 ・夜にお茶を淹れる ・湯舟に浸かる ・顔を洗い着替

        • 9月9日 晩御飯を頑張っ(て)た話と3日坊主にさえなれないかもしれない問題の話

          こんばんはこんにちは。 津麦ツグムです。 さて、今回も珍しく気が向いたのでぼちぼち。 話相手(夫)に放置されており、なんだか友達とおしゃべりする気にもなれない夜はこんな風に過ごすのが良い気がします。 それではお付き合いくださいませ。 晩御飯を頑張った話 最近、本当にここ数日夕食づくりを頑張っています。 ちょっとだけ盛りました。正確にはここ3日。 一昨日は ・根菜ミックスの甘辛炒め ・サーモンの刺身 ・白菜と豆腐とわかめの味噌汁 ・冷ややっこ ・玄米ご飯 昨日は ・焼

        寂しさの受容体

        マガジン

        • 秘すれば花、あるいは水槽の中の脳
          34本
        • すごく ふつう すこし ふしぎ
          4本

        記事

          9月8日 近況報告とか万年筆を衝動買いしたこととか

          こんばんはこんにちは。津麦ツグムです。 毎回毎回お久しぶりです、から始まり書かなかった言い訳をつらつら書くのもいい加減飽きたので今回はあっさりと。 ようやく意味わからないくらいの猛暑、いや酷暑が収まってくるような予感がしてくる気候になりましたね。 35度くらいは当たり前、31度あたりで「お、今日は涼しいっすね」とうっかり言ってしまうくらいには日本のここ最近の気温に毒されております。 どうかと思う。 人間の適応力の高さを誇るべきか。 ありがとう、エアコン。ありがとう家電製品。

          9月8日 近況報告とか万年筆を衝動買いしたこととか

          6月22日 死んだ友人についてつらつらと

          お久しぶりです。 永らくやっていませんでした、津麦ツグムです。 なんでかと言われれば、いくらでも言い訳は浮かぶのですがまあ、簡単にまとめてなおかつ正直に申し上げるならば「なんか気が向かなくて・・・」です。 現在は、仕事が基本テレワークで週休2日制。 大変ありがたいことにだいぶ余裕のある生活をさせていただいています。 QOLって大事。ほんとに。特に30歳過ぎるともうダメ。死ぬ。 昼の12:30~21:30まで働いてそのあと残業してそのまま飲み屋に行って午前2時まで飲んでるみた

          6月22日 死んだ友人についてつらつらと

          1月3日 唐突な不安と懺悔の話

          こんばんは、お久しぶりです。津麦ツグムです。 新年明けましたね。能登半島の大地震とJALの飛行機事故、なかなかに波乱万丈な年明けです。 とりあえずは明けましておめでとうございます。 随分久しぶりに投稿します。 長いこと、自分勝手に文章を書き散らすことから遠ざかっていたので上手に書けるかは少しばかり不安ではあるのですが、まあ、思うように書くことにします。 今までもそうでしたし、きっとこれからもそんな感じで生きていく他ないのでしょうし。 さて、まずは近況報告です。 昨年の8

          1月3日 唐突な不安と懺悔の話

          7月23日 ノートを買った日

          お久しぶりです、津麦ツグムです。 長く長く、本当に長い間おやすみしてたのですが久しぶりに筆を取りました。 創作が嫌いになったわけでもなんでもないのですが、あえて言うならば、リアルが充実しすぎた結果、と言った感じです。 「リア充」と言う言葉はいい加減死後になりつつあるので気をつけないといけませんね。 私事で恐縮なのですが、来月入籍いたします。 と言っても同棲生活はぼちぼち1年、ちょこちょこ書きながら生活だって出来たわけなのですがなんだか現実を味わうのに精一杯で、なかなか

          7月23日 ノートを買った日

          花煙草

          男がひとり、歩いていた。 夜に沈んだ静かな住宅街だ。 橙色の月が浮かぶ空とは反対の方向に向かって歩いている。 白いような青いような、どうにも目が痛くなる光が夜の色を薄めている方だ。 細長い男だった。 しゃんと伸びた背中と、骨ばった骨格。 寸足らずのズボンの裾から覗く細い足首には張りがあり、どうやら若いらしいと分かる。 「兄さん、こんな時間に夜遊びかい」 橙の月を背負った男がふと一定だった歩みを乱す。 どうやら驚かせてしまったか、とも思ったがそれは杞憂だったようで男はまた一定の

          二次会デミグラスソース#毎週ショートショートnote【408字】

          ここはどこだ。 会社の飲み会に誘われて居酒屋に行った。 志賀が田崎さんとばかり話してて、手持ち無沙汰で酒を飲んだ。 トイレの前で志賀が田崎さんの手を無遠慮に触っていた。 目の前が赤くなる程に腹が立って。 その後は思い出せない。 「お水飲めますか?」 視界に白い指が映り込む。 指輪に反射した光が目を焼く。指輪? 二次会は、と俺は絞り出して顔をあげる。 彼女は曖昧な笑みを浮かべた。 どこにいるのか分かった。 よく来る24時間営業のファミレス。 ここのデミグラスソースが好きだ。 窓

          二次会デミグラスソース#毎週ショートショートnote【408字】

          1月8日 お正月の話

          皆様こんにちは、こんばんは。 津麦ツグムです。 あけましておめでとうございます。 年が明けて早くも1週間です。皆様いかがお過ごしでしょうか。 1年のはじめといえば、やはり抱負やら目標やらを決めたりすることが多いタイミングですね。 なんとなく区切りが良いというのも多いにありますし、気持ちもあらたに・・・みたいな感じの気分になるのも頷けます。 ということで、新年の抱負やら今年やってみたいことを考えてみようかと。 いまパッと思いつくのはこのあたりでしょうか。 早寝早起き 整理

          1月8日 お正月の話

          11月27日 最近の生活の話

          みなさまこんにちは。こんばんは。 お久しぶりです。津麦ツグムです。 もうずいぶんの何も書いておらず、ずいぶんと久しぶりの投稿です。 理由はまあ、諸々ありますが一番大きいのはお引越しをしたことでしょうか。 今まで、基本的に転居というと中部地方から九州だとか、九州から関東だとか、そういう大きな移動が多かったのですが今回はまさかの前の家から徒歩15分という超近距離の引越しでした。 だからといってめちゃくちゃ楽というわけでもなく。 何度やっても引越しは大変で、それなりに楽しくて。 し

          11月27日 最近の生活の話

          深夜チョコレート(1)

          窓の外では大粒の雨粒が真っ暗な天から絶えず落ちているのだろう。 ざあざあと雨粒がコンクリートやら、トタン屋根やら、硝子やらにぶつかり砕ける音が聞こえている。粉々に砕ける雨粒。ひしゃげた透明な球体が砕けてさらに小さな雫になるのを私はまぶたの下で視る。 ただの妄想だ。 つまらない、何の意味もない空想。 だからなんだと言われてしまっても、何も言えないような、路傍の石ころにさえ劣る、そういう類のものだ。わかっている。 それでも真夜中の空の色を映した雨粒が街灯やネオンに照らされながら柔

          深夜チョコレート(1)

          再訪

          社会人になってから6年住んでいた福岡に、2年ぶりに訪れた。 東京から遠く、出張もなく、しばらく行くつもりもない場所だった。 ひょんなことで誘われて気が付いたら飛行機のチケットを取っていた。要は勢いだ。無計画上等。 私に限ったことではないが、社会人のはじめの方というのは中々に精神的にも身体的にもハードなものだった。 それなりに悩んだり苦しんだりした気がする。 ある程度するとそれなりにどうにかできるような気になれたり、苦手な先輩がどこぞへと行ったり、ただ単に慣れただけだったりを行

          朝食会議

          こんがりとキツネ色に染まったトースト。 ハムを敷いた目玉焼きに添えられた瑞々しいトマトと胡瓜。 目玉焼きの黄身は出来たら固焼きの方がいい。弟は半熟が好みらしいが、私は断然固焼き派だ。 淹れたてのホットコーヒーがかぐわしい香りの湯気を上げている。 イチゴジャム、バター、蜂蜜。その日の気分や好みで選べるトーストのお供たちは準備万端といった顔。 素敵な朝食だ。 ホテルか、よくできた恋人か、新婚のご家庭かもしれない。 実情どれでもないのだが、見た感じは幸せで穏やかな朝のひと時といった

          三題噺 心臓・星・時間

          波の音が鼓膜を揺らす。 視界の隅で、ちかりちかりと光るのは入り江に立っている灯台の光だろうか。 灯台の光と、雲の切れ間から時々気まぐれに顔を出す三日月。 星は見えない。 目を凝らすと真っ暗な海が見える。 いや、見えない。暗すぎるのだ。 視界はどこまでも不明瞭で、どれだけ目を凝らしたところで海なんて見えない。何もないから、波の音が聞こえるから、潮の臭いがするから、海だと思い込んでいて、見えていると錯覚しているだけだ。 もしも闇が質量を持ったとしたら、それは夜の海によく似ている

          三題噺 心臓・星・時間