見出し画像

[移住検討:完]移住はしないという決断

ご無沙汰しています。
年末からずっと、地方移住について頭を悩ませてきました。

行きたい、行かずに後悔したくない。行くことは私にとっても子供たちにとってもプラスになるのではないだろうか。お金の心配は尽きないけど、最低限の衣食住だけ確保できて、家族みんな笑顔で過ごすことが出来ていれば、子供たちは負担を感じずに育っていけるのではないか。

そんな風に、私の心の声は移住すると言う方向にかなり傾いていました。

夫とも何度も会話しました。
夫も同じように気持ちは行きたいと言ってくれました。でも頭で考えた時にリスクが気になって決断できない、という状況でした。

でもリミットは迫ってる。上の子は次の春に小学一年生になる。入学手続きも準備も住居や仕事の手配も、行くとなるとやる事が山積みだから早く決断しないといけない。

そんな風に夫婦でさんざん悩み、検討のために地方を走り回った  "地方移住"  について
私たち家族は "移住しない" という決断 をしました。

わたし個人としては後ろ髪が引かれる思いですが、夫の意見にも頭で納得しています。素直な気持ちは、がっかりとか悲しいとか後悔しないかなという不安とかないと言えば嘘になるけど、夫ほどではないにしろ自分も安全思考なので、移住のリスクについて説明された時に、そうだよなと納得してしまいました。


移住すると決めるのも大きな決断ですが、しないと決めるのもとても辛く思い切りがいる決断でした。この決断に至った理由を整理することで、未練を断ち切りたいと思いnoteをつづります。


なぜ地方移住をやめるのか

 最大の理由

今と同水準の仕事がない & 将来の育児資金の不安
以上の2つに尽きます。

最初は脱サラしてキャリアブレイク期間を利用して生業探しをして…と夫婦で心を躍らせていました。実際、子供がおらず夫婦二人だけだったのなら間違いなく地方移住を選んでいたと自信を持って言えます。

だけど私たちには2人の子供という守るべき存在がいました。

子供を私立に入れたいとか習い事をたくさんとかは希望していません。贅沢も普段からしない方です。
だから、移住して年収が下がっても何とかなるんじゃない?と何度も夫婦で話し合いました。直感的には何とかなるような気がするけど確証が持てない、それが私たちにとっては大きな問題でした。

夫の転職先探しに関して言えば
給料面で同水準とは行かなくてもお金の不安なく子育てできるだけの収入が得られる会社も、一つだけありました。でも残業の量やフレックス、リモート等の条件がいまの職場と同じかは入ってみないとわかりません。
夫の希望は、家族で過ごす時間をたくさん取れることと仕事とは別の方面で副業を行うことだったため、年収が満足いく水準でも福利厚生の満足度が下がるリスクは取れないという意見でした。

私の仕事に関して言えば
好きでも向いているわけでもないITの仕事をフルタイムで続けるのはストレスでしかなく、地方移住を叶えるためにフリーランスSEの仕事を続けるというのは、本末転倒と思っています。
ではITを除いて、時間と場所に縛られず収入を得る手段は?と言われたときに現時点では私には何もありませんでした。業務委託でキャリアコーチをしたり、Upworkで仕事を探してみたりはしているもののどれも家計を支えるほどの収入にはなっていません。

個人的に農業に興味があり、まずはアルバイトなどで農に関われたらと言う思いで求人を見ていましたが、勤務時間が長いため幼い子供が居ながらでは無理そうでした。

 何をリスクと捉えるのか

移住はリスクが大きいから辞めると言っても、現状維持がノーリスクとは考えていません
変化の激しい今の時代、安定した会社に勤めているからこの先もずっと安心とは限らないし、サラリーマンでいる限り少なからず自分のやりたいことには目を瞑って、会社に求められる働きをしなくてはいけません。
仕事が好きで楽しくて仕方ないならいいけど、何となく仕事に不満を抱えながらそれでも子供たちのために我慢して仕事を続ける…。
こう言った生き方は少なくとも私は絶対に避けたいです。

どうしてこう言う生き方をしたくないのか。それは私の母(シングルマザーで子供3人)がまさにこう言う生き方をしていて、そんな母を見て育つ私は幸せではなかったしむしろ悲しかったから。
あなたたちのために辛いけど頑張っていると親から背中で語られる状況は、申し訳なさとプレッシャーでしかなく、これだけ母が頑張っているんだから自分も頑張らなくてはと常に自分に言い聞かせることもしんどかった。
だから、自分の子どもには同じ思いをさせたくないとずっと願ってきました。

移住を辞めると言う決断をしたとしても、これまでの日常に戻って仕事嫌だなでも子どものために働かなくちゃ、なんて思いで現状維持することは絶対にしないようにしたいと、強く思います。

私は子どもたちに高学歴も大きな企業に入ることも望んでいません。
それよりは、自分は何が好きでどんな時に幸せな気持ちになって、どんな事が苦手でしんどい時はどうすれば気持ちが楽になるかとか、そう言う自己理解が出来るようになって欲しいと願っています。
また、肩にはまった職業名のある仕事に縛られなくてもいいから、自分は何(対象)にどんな形でかかわって(手段)その結果どんな状態でいたいのか(生き方)と言う観点で、自分の未来を描いていってもらえたらと思っています。

子どもにそれは願うなら、まずは親の私が体現しなくてはいけない、と思っています。
(子供は言ったように育つんじゃなくて親の背中を見て育つと思うから)

これまでと同じ環境で生き方や職業だけガラッと変えるのは、なかなかに大変と思います。でも移住を辞めると言う決断がただの逃げの選択だったと後で思いたくないので、何とか模索してみます。


今後の展望

移住をやめたからって、自然を求める気持ちや資本主義色の強い都会での暮らしへの違和感は無くなりはしないので、この環境で自分の願いを叶えていく方法を探して実践していこうと思います。

実はいくつかこの都会でやりたいことや、実現の種を見つけ始めてはいるので近々そのことをnoteに書きます。


おわりに

地方移住にあたり、たくさんの方にお話をうかがい、相談に乗ってもらいました。
場所探して訪れた各地方で優しい人たちに出会い、たいへん親切にしていただきました。

関わってくれたすべての人に本当に感謝しています。ありがとうございます。

その結果が、移住しないと言う決断になってしまったことは申し訳ないし悲しいけれど、前を向いて都会暮らしの中に少しでも潤いを見つけて行きたいと思います。

今日はこのへんで。ここまでお読みいただき、ありがとうございました!


いいなと思ったら応援しよう!