『愛唄みたいな恋』
『別れ方』
なんだかもう忘れてしまったみたい。
恋愛の仕方を忘れた…
そんな話はよく聞くけれど。
別れ方…
そんなことも長らくなかったら忘れてしまうのね。
メソメソするような性格じゃなかった…
自分で見切りをつけるタイプだったのに。
どんなに離したくないって想ってた相手でも、裏切られるのは許せなかったし…もう無理!って思えばスパって切り離して終わっていた。
それなのに…君とは何度こんな話をしただろう。
幾度終わりにしようと気持ちが揺らぎ、言葉にし伝え…その度、泣いては結局離れられずここまで来た。だから…やっぱり別れ方を忘れてしまったんだね。
ある人がね、いつか終わる関係ならば今は楽しめばいい。好きな想いのある相手の手を無理に離さなくてもいいんじゃない?と…言ってくれたの。
それからすぐ後で、君とどのタイミングで好きという感情が生まれたか…そんな話をしたんだ。
その時私は答えなかったけど、私にはその感情が生まれた瞬間が2回ちゃんとあるんだよ。
ボイスでくれたメッセージを聞いた時と、私が初めて君から離れようとしたときにくれた長文の返事を読んだ時。
覚えているかな…
私は、時々思い出すんだけど。
思い出しては思うの…
私へのあの想いに私は感情を動かされ、君への好きが増していった。でも、君の私への想いは…今もあの時のままなのだろうか…あの時と変わらず、私のことを想ってくれてるのだろうか…って。
縁というものでたまたま繋がって…
こうして一緒にいるけれど…
人の心はうつろいゆくもの。
だからね、だからこそ…
私への好きが薄れたり、なくなったり、一緒にいて辛いって思ったりしたときは…
君からこの手を離してね。
君のことが大好きで、別れ方を忘れた私は…
君の手を離せそうにないから。
君から言われたその時は、きちんと離す覚悟を持っておくよ。
この先も喧嘩はすると思う、私ひとりで腹立ててイライラしてるとも思う。可愛くなく拗ねたりもするよ絶対。でもね、君を好きになったあの時の気持ちを思い出してしまったから…
しばらくはまだ、大好きな君のこの手を私は離さないって…そう決めたよ…
大好きなきみへ。