大河ドラマ「光る君へ」第三十九話「とだえぬ絆」所感
年子の皇子のつぶやき
倫子さま「次も皇子さまならいいわね」
まひろ「宿世……」(謎い)
みんな最近呟き癖がついていませんか?「如懿伝」の如懿は、後半結構声が小さくて呟きみたいな話し方になっていますが、年取って偉くなってくるとこうなるのかしらん。
ええ?為時パパ知らんだの?
前回の「あれ」は何だったんだよ。ただ、戸惑いながらも意外とあっさり受け入れた岸谷五朗さんの名演が光ります。真面目な為時パパなら、娘の不実に一旦は怒りそうな気もしましたが。昔のちやはママの一件から、すっかり娘には敵わないという相変わらずな為時パパ。あの時、一生分のハンデを使ったんでしょうね。これにて、この家にて知らぬは賢子ばかりなりとなってしまいましたが。
それにしても、やはり弟君は知っていたのですね。
伊周「俺が何をした」
全国で皆さんおっしゃいましたよね「呪詛をしたんだよ」と(笑)。
この人の被害者意識がすご過ぎて、なぜ息子に「道雅」と付けたのか謎なくらいです。そして、左大臣に反抗するように遺言。これは史実らしいですね。それにしても、全て言わせるだけ言わせて、ただ心穏やかに逝ってくれと見守る弟隆家、何か立派な気がします。
伊周の訃報を聞いて「朕を恨んでおろう」と言う一条帝。何をしたと強いて言うのなら、この帝を散々困らせた、でしょうか。もう具合まで悪くなっちゃって。そして急にヒゲです。先週もありましたか?もとい、サンタマリア晴明が、伊周は「使いよう」だと言っていたはずですが、道長はどう思ったでしょうか。上手く使ってやれなかった甥っ子。何を成すこともなかったボンボンでしたが、一条帝や隆家と同じように、時流に抗わなければもう少し幸せだったのかもしれません。下手に十年越しの呪詛をしましたが、相手が悪かった。道長の霊力的なところが強いのをサンタマリア晴明は見ていたのかもしれませんね。だから、他の兄弟より道長に目を向けた……なんて裏設定いかがでしょう。
もう一つ、ファーストサマー納言に恨みを植え付けていった人でもありましたね。史実では、おそらく清少納言という人にとって、定子のいなくなった後宮や政治などどうでもよく、何なら敦康が帝であろうと親王のままであろうと健やかならばいいとさえ思っていたかもしれないと妄想しています。まぁ、ドラマでそれやっちゃうと、まひろに会いにも愚痴りにも行かないし、内親王さまと二人でまひろたちには手の届かないところまで達観してしまいそうですから。でも、それでもいい気もします。まひろはそれで、格の違いを思い知らされる。誰かに支えるということは、これだけのことなのだと。ただ権力やゲス不倫のために赤裸々物語を書いている自分とはレベチなのだと。納言の定子皇后への愛情、伊周が余計なこと吹き込まなければ、せめて隆家がもっとドウドウしていれば、誰かを恨む悲しい納言になっていなかったとは思うので、残念です。
妍子ちゃん
彰子中宮さまのすぐ下の妹、妍子ちゃん。昔から、割と明るい子でしたよね。お姉ちゃんの覚醒を、どう見たでしょうか。
というか、当たり前のように東宮へ嫁ぎましたが、違和感あったの私だけですか?だって道長倫子夫妻は、娘を皇室に嫁がせたくないって思っていた設定でしたよね?そんで、彰子は状況が状況だけに、仕方なく「宮中の穢れをはらう生贄」として入内させたのではなかったのですか?いつから兼家パパみたいに、あっちこっちへ娘たちを?私の記憶違いですか?何か、その辺りキャラ変するイベントありました?
その両親のキャラと視聴者の(私だけか)混乱を知ってか知らずか、本人は気の進まぬ様子です。居貞東宮には、すでに寵愛する女御がいて、しかも東宮は18も上。イケおじでも、おじです。おまけに、東宮にはもう成人した息子がいるのです。どちらかといえば、息子の方が歳が釣り合うのに。ちなみに、史実では兼家パパの三女(道長の妹?ドラマ未登場)が嫁いていました。この時点では亡くなっていますが。まぁこの条件見たら、どう見たって貧乏くじですよね。あっけらかんと嫁いだ妍子ちゃん、えらい。普通の貴族の娘らしい発言ばかりですが、まひろが五月蝿いこと言って場をぶち壊します。お姉ちゃんにちょっと愚痴聞いて欲しかっただけなのでしょうけれど。意外と、快活な居貞東宮と合いそうだけれど。
で、嫁いだ後の宴で舞っていた敦明親王を見つめていたのはなぜ?!
惟規〜!
今週、感情が唯一揺さぶられたのがこの子ですわ。いとさんも!
従五位の下、晴れて上級貴族の仲間入りです。良かったねぇと思ったのも束の間、越後の地で亡くなってしまいました。
ちやはママの件も、あの甘タレだった頃に亡くしたはずなのに、為時パパに何か言ったところを見たこともなく、よくぞあんなに明るく爽やか弟に育ってくれたものです。まひろに似なくてまじで良かった。斎院の中将の君と別れた、というのは史実なのでしょうか。なのに「都に恋しい人がいる」と歌ったのはどういうことよ。
そして、その最期も賢子がまひろを気遣う様子を見せてくれ、為時家への貢献は半端ない立派な息子でした。癒しだったのになぁ。死因は何だったのでしょうか。心臓か何かのような感じに見えましたが。まぁ、この人のお母さんも史実では若くして病死していますので、何か遺伝性の疾患があったか、体の弱い家系を受け継いでしまったのか。佳人薄命ですね。
賢子の裳着
まひろと違って、おじじを泣かせにかかるほど殊勝なことを言いますが、その前の「お前も一人前だ。婿も取れるし子も産める」「重たい」のやり取り、親との仲の悪さはまるでリプレイです。
その他
・敦明親王の妻延子さま、超絶美人。
・敦康親王さま、元服後の姿出てこなかった。今週もまだ子役で良かったのでは?
・道長、源氏物語に影響されすぎなのはあなたもでは?
・道長、人の妻寝取っておいて、あんたが言えたことかい!
・いつまで経っても、まひろに母性を感じないのは私だけでしょうか。
今日もお付き合いいただき、ありがとうございました。