神戸大学バドミントンサークルの事件に関する私見
最近、神戸大学のバトミントンサークルが宿泊先の旅館の設備を意図的に破損した件が取り上げられています。
当然、当事者に100%非があって、退学になっても仕方ないと思うのですが、その一方でこの時代だからこういう事態になったんだなとも思います。
というのも、今回の事件が大きくなったきっかけは宿舎を破損してそれを楽しんでいる学生が自らその様子をSNSにアップロードしたことです。
この学生たちと同じようなことは他の大学サークルでも行われていると思います。
また、過去にも大きな問題になっていませんが、同じようなことは起きていたと思います。
私も大学時代に1年間だけテニスサークルに在籍していたことがあります。
そのサークルの夏合宿の際に同じように天井に穴をあけ、宿舎の入り口の自動ドアのガラスを割った先輩がいました。
私はその現場にいなかったので、どういうテンションでそれが行われたかは知りませんが、仮にSNSにアップしていたら今回と同じような騒動になっていたと思います。
幸い、保険に入っていたようでそこまで大事にはなりませんでしたが、今回の事件を知った時に真っ先に思い出しました。
また、この件で今になってみると印象的なのが、ドアのガラスを割ったことや天井に穴を開けたことをサークルとしてメンバーに注意喚起されることが一切なかったことです。
むしろ、当時は英雄とまでは言いませんが、面白いことをやった人みたいに少し持ち上げられていた感もありました。
幼稚と言ってしまえばそれまでですが、大学生くらいの年齢は少し人よりやんちゃなことをやってそれが面白いと思うまだまだ子どもな人も多いのだろうと思います。
また、集団でやっているとなおさらです。
今回の事件を受けて大学側はサークルのメンバーを退学処分にすることも視野に入れているようです。
もしかしたら他の大学で同じような悪事を働いたことのある人は戦々恐々としているかもしれません。
SNSに様子をアップロードすると大学側としては厳しく処分をせざるを得ないと思います。
昔はこういった学生の不祥事があっても大学側と被害者側の当事者間で解決してきた、解決させるということが多かったと思います。
もちろんその中で大学は学生に対し、厳重注意や謹慎などの処分を行うでしょうが、退学になったり世間を巻き込むことは無いと思います。
現に私の在籍していたサークルでの不祥事がまさにその一例です。
そのほかにも20歳以下の学生が飲酒をするのも暗黙の了解のようになっているのも同様だと思います。
今の時代のように身内だけでなく誰でも見られるSNSにアップすることで、一般の社会人の意見というのも一気に被害者、大学双方に寄せられます。
被害者側とすれば、憤りを感じながらも当事者間で事を大きくしたくないし、自分の正義をそこまで強く信じることもできなかったのが、第三者の目線、意見があることで一気に自分の正義を信じることができます。
大学側とすれば、社会人であればあり得ない不祥事を学生が起こしてしまい、その学生に対して何の処分もないということになるとさらに世間からの非難が強まり、ひいてはこれから入学を希望する学生の減少など将来にわたって悪影響を及ぼす可能性もあります。
そのため、被害者側は大学に対し、強く賠償を求められるし、大学側は学校を守るためにも当事者たちを切る必要も出てくるのです。
SNSというかインターネット上に顔と名前を出すということが私が学生であった時と比べて明らかに身近になっていると思います。
私が学生の時は決してやってはいけないくらいにインターネットに個人情報を上げることを注意されました。
おそらく今もそういった教育はしていると思いますが、学生にとってはそれ以上にインターネット上で成功している人が眩しく見えるのだろうと思います。
おそらく、今後も同様の不祥事は神戸大学以外でも起きると思います。
今回不祥事を起こした学生は突然変異で表れたわけではなく、これまでも同じような学生はいたはずです。
正直なことを言えば、成長の過程でこういった時期はあって然るべきなのかなとも思います。
当然、今回のケースは被害者が気の毒であり、学生側に100%非がありますが、今後の人生がすべて壊れてしまうような処分は避けた方が良いのかなと思います。
大学側としてこういったことをしないという教育はもちろんですが、それよりもSNSの使い方をより強く教育すべきなのかなと思います。