M-1グランプリ2024の感想(ついでに布教)

〈5334字〉

結局書きます。
前回の敗復感想はこちら。


ちょっと大変なのと、ちゃんと本当の気持ちで喋りたいので、好きなネタと布教したいコンビに絞って書いていきますね。順番は大会順位準拠でいきます。


ファーストラウンド

今大会、なんか明らかにレベル高かったよね?

そもそも、そこまで注目していなかったM1を後からTVerで見ようと思った理由に「Twitterの感想があまりにも賞賛の声しかない」がありました。

私もけっこうそうですが、大体例年は「優勝した〇〇より△△のネタのほうが面白かったのに」みたいな批判ニュアンスの意見を一定数見かけますが、少なくともおすすめに流れてくるツイートはまじでそれがなくて。

よっぽど面白い大会やったんかなと思ってた矢先、親にM1を一緒に見るかと聞かれたので見ました。

そして現在、まんまとお笑い熱に浮かされています。
こんなnoteを書くに至るなんて。


ママタルト

第10位。
せり上がりが面白すぎるが、笑い声が編集で消されていて残念。

「ひわちゃん(向かって左)のツッコミが長すぎる」という厳しい審査員の意見がありました。

正直視聴当初は「まあせやな」と思っていたのですが、現在私は遅れてママタルトの良さに気付いています。私の感性がママタルトの面白さに追いついた。

私がママタルトに注目したきっかけは、2人がハンバーガーを食べる動画の切り抜きが流れてきたこと。めっちゃ笑ったのですが、わけあって後述します。

ボケたがりなひわちゃん。「何でツッコミなんかやらなあかんねん」と思いながら仕方なくツッコミをやっていたらしい。肥満(右)がツッコミをやっていた時期もあるそうですが、「肥満のツッコミは鼻につく」という理由でやむなく交代したらしいです。ちょっと面白い。

トンツカタンの森本さんとの対談動画で語られています。


ひわちゃんは「ゲッパーランド」という名義ではがき職人をしていた過去があり、大喜利も強いです。
この動画でM1ネタのセルフパロディをしているのが大好きすぎて、もう何度も見返しています。

あまりにも声がでかすぎた1発目のツッコミ、「エアコンのフィルターか‼️‼️‼️‼️‼️」のパロディ。声がでかいだけでこんなに面白くてズルい。

かかりすぎてビッグボイスになってしまった理由は、ママタルトのラジオにて語られていました。

#240 マヌカハニーな声量 | ママタルト
#ラジ母 #GERAラジオ
https://radio.gera.fan/rtv9

再生位置から聞けばいけます

「ちょっと風邪気味だったから、ずっとマヌカハニーをベロベロ舐めていた。120%くらいの声量でいけば100%になるかと思って『エアコンのフィルターか‼️』を言ったら、170%くらい出てしまった」

草。キャッチコピー「デカすぎるにもほどがある!」は大鶴肥満のことではなく、ひわちゃんの声量だったというオチでした。

「ひわちゃんの長ツッコミは、絶対いつか受け入れられるからそのままでいてほしい」というファンをよく見ますが、私もそう思う。「みんなに面白さ伝わる漫才」を目指しているママタルト。これからもそのまま頑張ってほしい。

ひわちゃんの長ツッコミが遺憾なく発揮されている漫才動画も置いておきます。

長ツッコミは3:14です。


ジョックロック

第9位。
コンビ歴3年でM1の決勝戦にやってきたダークホース。
2人とも漫画に出てきそうな風貌をしてます。

この動画の推しポイントは、途中でゆうじろー(右)があまりに長くもらえた拍手笑いを待つために、ツーステップを踏んでいるところ。(2:48)

2人のyoutubeチャンネルにて同じネタがアップされているのですが、ゆうじろーが頑張ってつけてくれた字幕がまじでデカすぎて笑っちゃうので1回見て欲しいです。「でかい」って聞いて見始めたけど、それでも笑っちゃった。


芸歴が長い福本さん(左)と、芸歴が短いゆうじろーのコンビ、年齢差は10歳。

福本さんのストイックさと面倒くささと短気さに付き合えるのはゆうじろーだけかもしれない。2人のyoutubeなんかを見ていると、そう思わされる場面が多いです。

「僕がおもしろくなりますぅ!」というゆうじろーのコメントが盛り上がりましたが、面白さ以外の全てにおいて、福本さんよりゆうじろーのほうが勝っています。学歴、サッカーの技術。コミュ力。などなど。
真空ジェシカの川北さんも巡回済みのオセロ動画を置いておきます。まじでずっと力関係はこんな感じ。

福本さんはこれでも昔よりだいぶ丸くなったようで、すぐ「〇す」「〇ね」などが口から出てくる時期もあったようで、もはや笑ってしまいます。

今は多少改善されたらしいですが、それでも福本さんの辛辣さはまだちゃんと残ってます。

福本さんがゆうじろーに対して優しくないのがよく分かるハンバーガー動画も置いときます。

おもろい。

ママタルトと比較するとさらにおもろいです。

再生位置くらいから、2人の謎いちゃつきが見られてめちゃくちゃ笑いました。正反対すぎ。

ちなみに福本さんもかつて「ミッドナイトクイーン」という名前ではがき職人をしており、「ゲッパーくん」ことひわちゃんとは昔から面識があったそうです。

ジョックロックは新年の真空ジェシカのラジオにゲストとして登場しているのですが、これがめちゃくちゃ面白いのでおすすめです。

真空ジェシカも「今年はこの回1本の人気を育てていく」と毎回言ってるくらい推されている回です。

「youtubeで『漫才』と検索して出てくる動画を片っ端から見ている」「気になる芸人のSNSはいちばん過去まで遡って全部見る」など、福本さんがだいぶ変な人であるエピソードが多いです。

正反対に見える2人ですが、2人の共通点は「継続力」だと思います。

福本さんは毎日欠かさず1つはネタを書いているし、ゆうじろーも100日くらい連続でリール動画などを更新し続けていたみたい。本当にすごい。

多分今後もどんどん伸びてくるんじゃないかな。楽しみ~。


真空ジェシカ

第3位。
なんか思ったより飛んだな。まあいいか。

正真正銘、私がM1でいちばん好きだったネタ。ずっと最高。
武田よく寝たさんからの流れでずっと腹抱えて笑ってました。

川北(右)の奇人っぷり、ガク(左)の不憫さにずっと魅せられてます。

このネタの
「商店街のロケは今いちばん『もとめられてる』かもね」の1文字ずつ区切って言う言い方がめっちゃ好きやし、そのあとの
「いや今いちばん求められてるのは子育て支援だろ、お前がちゃんと否定しろ」があまりに理不尽すぎて大好きです。最初ちょっと噛みそうで危なかったし。

この2人の漫才でよく見られる、「川北がボケる→ガクが乗っかってあげる→川北が急にはしごを外す→ガクどうしようもない」の流れがほんとに好きです。「まあジャンプは最後まで面白いですけど(笑)」とかもそう。
別に「商店街ロケより求められてるものがある」という部分への配慮とかではないっていう。

「トングを使わない2人が…!2人ともモラルないなあ」も大好き。

もう全部好きすぎてネタに対する感想言ってるとキリないですね。

ファイナリストの帰り道動画ではふざけ倒している川北と、みんなが苦しんでいるのに「初めて楽しくM1で楽しくネタできた」と言ってのける強ハートのガクが見られます。

川北がこうやってふざけすぎるせいで、座王やネプリーグなど、ガクしかいない番組が多くなってる気がします。日頃の露出でアンチを増やしてはM1でリセットするサイクルをもう4回やっている。

いつか優勝して、M1アナザーストーリーをめちゃくちゃにしてください。
ちなみに今年のアナザーストーリーでは真空ジェシカがほとんど映っていませんでした。3位なのに……


バッテリィズ

ファーストラウンド1位、大会2位。
さすがに今回のMVPと言っても過言ではないでしょう。優勝とは別にね。

せり上がりの段階から相当落ち着きのないエース(左)が見られます。

ちなみにエースは相当集中力が続かないため、最終決戦では完全に集中力が切れていたらしいです。

一度オールナイトニッポンに出演していた時は、完全に集中力が切れたタイミングで歯磨きをすることで集中力を取り戻していました。(歯磨きの音も流れてました)


ネタ中の「だってメロンは果物だもの!」の流れが相当アツいけど、定義的にはメロンは野菜であるということ含めて芸術点が高い。

完全に再掲ですが、動画1つ目の回答ではバッテリィズのツッコミがめちゃくちゃお洒落に使われているのでおすすめです。


エースさんは相当ピュアで、一度「審査員の方を見て漫才がしたいから、審査員が見える寺家(右)と立ち位置を変わりたい」と相談したらしいです。さすがに当然却下されていますが。

名前を書いたら受かる高校に落ちたというのも概ね実話だそうで、正確には「落ちるわけがないのに何で落ちんねん、お前名前書いたんか?」と聞かれて、「分からんけど名前を書いた記憶はないな」となったため、「おそらく名前を書き忘れたんだろう、それ以外考えられない」と結論付けられたらしい。

つかみのエースエピソードは全部実話にするこだわりがあるみたい。バッテリィズの漫才は嘘が入ると成立しないんだね。

ちなみにもう消えた3回戦では「神社」のネタをやっていた(探したけど見つからなかった)のですが、これもめっちゃよかったです。なんとエースのアドリブを2回も見られた。

①神社の題材が前に出番を終えたコンビ(チェリー大作戦)とかぶったが、「(参拝時のマナーなんて)メガネの奴に分からんかったら俺に分かるわけないよ」という台詞を足していた

②寺家さんが「中に入って、手を洗う」と言うはずが「中洗って」と言ってしまったときに「中洗うって何やねん」「ああ、すみません」というやり取りを足してた

多分深く考えてない分、実はめちゃくちゃ機転が利く人なのでは?となり、ワクワクしました。

あとは意外なギャップとして、めちゃくちゃ暗算が得意だと思われる。

動画2分くらいからスーパープレーが見られます。まじですごすぎて笑いました。

そして寺家さん。いまいち何を考えているか分からない表情をしている。
ニューヨークの2人は早速寺家さんに注目しまくっている。

「寺家をやらされている」とか散々言われてます。

「写真で真顔なのは自分の笑顔が腹立つから」「自分の子どもに対して『寺家』と呼びかけてみる」「おじいちゃんは甲賀忍者の研究者」「NSC時代は真面目に通わずクビになったため、一般枠でオーディションを受けて入り直した」など、クセが強いエピソード多数。

バッテリィズの好き動画をいろいろ貼っておきます。スターターキットなので気になったものからどうぞ。


寺家に始まり、エースで締めるクイズコーナーにおける実質的な大喜利。
2人ともめちゃくちゃ面白い。46秒で大満足。


エースが寝坊で遅刻したときに、エース役をネイビーズアフロ・みながわさんが急遽務めた即席バッテリィズの漫才。
相方がインテリになってしまったせいで、寺家さんがいつもとは真逆の振り回され方をしていて大変よい動画。


漫才「運転免許」
多分これがいちばん好きなネタ。不満そうなエースが最高。


漫才「三重県」
寺家さんの地元である三重県にまつわるネタ。
ローカルネタだから全国放送ではやらないかもしれないけど、旅行に行ったことがあればきっと数倍楽しめるはず。


最終決戦

真空ジェシカ

すごいネタだよほんとに。

動画2分くらいの
ジャーーーン「ダレェーーーーー!!??」
のガクのビビり方が大好きすぎます。

真空の2人的にこのネタは「未完成」だったらしく、ラジオでいろいろ語っているのが聞けます。

ピアノがデカすぎるアンジェラ・アキのファンは絶対に聞いたほうがいい回。

「長渕剛は『さん』付けなのに、アンジェラ・アキは呼び捨て」という不完全ポイントを始めとしつつ、ところどころの流れが異なる「ifアンジェラ」の話もあります。

アンジェラ・アキが実は偽物で、一瞬だけ手足を口を縛られた本物が顔を出すという展開も存在したみたいですが、結局この時はガクの「本物?」という台詞に面影を残すのみとなりました。川北も「いや本物でしょ」と、最後まで頑なだったために「本物のアンジェラ・アキがどんどん大きくなるピアノを弾いている」設定になってしまった。

個人的にいちばん笑ったのは、「デカすぎるピアノの上にガクが連れてこられて、アンジェラ・アキがガクの足元を拳銃で撃つ→それを避けるガクの足で曲を演奏する」というif。まじで見てみたい。


おわり

おわりー。

ちなみに、大学生M1もアーカイブを見たのですが、さすがに需要ない(語弊を生みそうだ、面白かったんだけど頑張って書いてもそんなに読まれないと思うしちゃんと私が語り切れないのが申し訳ないし読み応えのあるようなnoteを書ける自信もない!)し、各コンビについて知らなすぎるので多分書かない。

M1敗復や決勝に出ていない芸人で好きな人達も何組かいるので、その人たちについて喋れてないのだけ心残りです。どのタイミングで消化したらいいんでしょうね。

来年以降で出てきてもらうことを期待しましょうか。たのしみ~。

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