ルバートとアーティキュレーション
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アーティキュレーション。ルバート。どちらも私が中学生のときに知った言葉だ。おそらく学校の授業なんかでも別に習わないし、音楽を演奏する習慣を日常に形成したことが1度もない人の大半は、多分意味が分からない単語ではないかと思う。
それを実感すると、危うさのようなものを感じる。「あの経験がなければ本当に意味が分からなかっただろうな」という間一髪さと、「この単語の意味が分からないことによる情報量の欠落は大きすぎるだろうな」という同情ようなもの。
とすると、逆の現象も