見出し画像

【さかみち留学日記 vol.1】はるか_精霊流し・浪の平もやい舟づくり_2023夏

はじめに

こんにちは。夏のさかみち留学に参加させていただいた青木春香(あおきはるか)です。

普段はwebマーケティングの会社に勤めていますが、今後「日本のモノづくり」や「まちづくり」に携わりたく、応募させていただきました。

今回のさかみち留学では、大きく2つのイベントがあったのですが、まずは精霊流しについて日記を残します!

初めて見た、精霊流し

みなさんは「精霊流し(しょうろうながし)」をご存知でしょうか?

私はさかみち留学のプログラムを見て初めて知ったのですが、事前にYouTubeを見て抱いた第1印象は、

"クレイジーな行事"

あたり一面に爆竹が散らばる道と、
とてつもない騒音に唖然としました。

ただ、参加させていただいて印象が180度変わりました。

そもそも精霊流しとは?

精霊流しとは、長崎各地でお盆に行われる伝統行事です。
( 熊本や佐賀でも一部行われているらしい )

初盆を迎えた故人の家族やその周りの方が、「精霊船(しょうろうぶね)」といわれる船に故人の霊、そして盆提灯やお花を乗せて終着点(流し場)まで運びます。

鳴り続ける爆竹の中、鐘の音と「ドーイ ドーイ」という掛け声を町いっぱいに響かせながら、故人を送り出します。

“浪の平”の精霊流し

昔は家族単位で作られることが多かった精霊船ですが、製作技術が必要のため、近頃は大工さんに依頼したり地域で作られた船に乗せたりしているところもあるそうです。

浪の平地区地域もそのひとつ。この地域では、住民の方や地域外ボランティアの方が一緒になって催合船(もやいぶね)という1つの船を作ります。

私も船作りの一部に参加させていただきましたが、かなりの力仕事でした。木や竹を自分たちで切って設計図通りに組み立てていきます。

ちなみに設計図も手作り。線密な図面にしばらくまじまじと眺めてしまうほど魅了されました。

その日初対面だった私を優しく迎えてくださる方々に囲まれて催合船を作る時間は、あたたかく素敵なひとときでした。

いざ、出発!

当日は夕方ごろ、爆竹の音とともに浪の平を出発しました。

開始音の爆竹は、なんと私が担当させていただくことに。
人生で初めて鳴らす爆竹にビビりながらも、掛け声とともに流し場へと歩き始めました。

「カーンカーン、ドーイドーイ」

休むことなく鐘の音、掛け声、そして魔除けを意味する爆竹の音が鳴り響く。長崎特有の急な坂をくだり、街並みや海を眺めながら進んでいきます。

耳栓必須なほどの大音量に笑顔で練り歩く地域の方々。
船の種類や装飾も多種多様で、どの船にも穏やかな笑みを浮かべた故人の写真が飾られています。

素敵な写真だなと思いながらも、
ふと、"もう会えないんだ"という感情が私の心によぎりました。

賑やかで笑顔溢れる空間の中、胸の詰まるような想いが心の奥底にずっとあり、今でも忘れられません。

おわりに

今回は本当に貴重な経験をさせていただきました。

初めて動画で見たときからガラッと印象が変わったのは、
"船を流す"という出演側に居させていただいたからこそだと思います。

動画やニュースで見るより
ずっとずっと奥深く、
心にずっしりと刻まれました。

あたたかい方々に囲まれて精霊流しに参加させていただいたあの1日は、大切な大切な想い出です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます^^

青木春香(Instagram:hrk.fi210)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?