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2019年4月12日のこと・・・

ぼちぼちファーム。

ツクルスクールをずっとやっていて、農業にはぜひ経験してもらいたいと思ってる。

つくることの基本だし、ここはズルがきかないし、手っ取り早いこともできない。まさに自然の法則。それはもう学べることは限りない。

特に思っているのが、イベント農業にならないということだ。日々のこつこつとした草むしりやマルチはがしなどの地味な作業を経験してもらうということが大事だと思っている。

そういう小さいことこそに大事があるのだと思っているから。

ということで、昨年までは農作業が好きな子たちがあまりにいなかったので開催していなかったけれど、今年はみんな好きな感じでよかった。

いつも通り駅に集合。そこからコミュニティバス。

今日は初めて来る子もいたけれど、ほかのメンバーと友達なので、なんの問題もなく合流。多少会話を多くしたものの、特別な配慮もいらなかった。

途中桜がまだ咲いている。「お~桜がきれいだね~」と声掛け。それにつられて何名かが「ほんとだー」と。やはり美しいものに目を向ける経験は積みたい。特に自然もの。

到着。歩道がなく、ダンプも時折通るので、やや危険。一応普段はなにも言わないが、車がきたときは注意を呼び掛ける。

普段は声をかけないので、子どもたちも重要性は感じると思う。このあたりのメリハリも何かを伝えるときには大事だ。

15分ほど歩くので、子どもたちからは「まだ~?」と聞かれるが、「まだだね~」とどんどん歩く。ここまでくると、私はだれかを待つということをしないと感じているのか、座り込むこともなくがんばってついてくる。

無事到着「がんばって歩いたね~」と声掛けをする。

ぼちぼちファームの森田さんは途中でたい肥を買っていたので、まだ到着しておらず。着いたのは10時くらいだったけど、子どもたちはすでに腹ペコ(笑) 

「食べていい~?」ってきくので、「ご自由に。」

子どもたちも当然早く食べれば、後からお腹がすくことは分かっているので、何も言わず。本人たちが分かっていることはあえていう必要はないかな、と思っている。

「お腹すいたー」と言われたときの心構えだけちゃんとしておく。みんなおいしそうに食べる。分けたり、もらいあっこしたり。学校ではお弁当の交換は禁止されているらしい。「もらっていいの~?」と聞くと「アレルギーない?」と聞き返すところが今風だ。森田さんもぼちぼち来るので、子どもたちもぼちぼちと。

川があると入りたがるのが子どもの性。せっかく長靴だしね。ということで、がんがん川に入る。ちょっと高低差があるところもあるけれど、それがまたおもしろいよね。学校では許してくれないことだろうけれど、こういうちょっとした危険と隣り合わせなところは子どもたちは大好きだ。何も言わずに見守りつつ。もちろん最低限の安全確認はしている。姿が見えるように。

森田さんは養蜂もしているので、ハチもたくさん。普段威勢のいい子どもたちもハチの前ではなすすべもなく。こういう体験も大事。どういったってかなわないものがある。そのときどう付き合っていくかってことだよね。

お弁当、全員完食。あとで腹減るぞ!(笑)
森田さんから、古民家の修復を見に来たらということだったので、歩いて古民家まで。改めてそこで森田さんの紹介。子どもたちは一人一人自己紹介。ここでも私はできるだけ介入しない。間にも輪にも入らない。ただ、困ったときはいつでも助け船を出せるようにしている。初めて会う人と緊張する子もいるからね。

でも、そんなことはなんともなく、全員しっかり自己紹介。名前、どこから来たか、学年をしっかり言っていた。

そして、ちょっとしたら体験希望の男性が参加。ツクルを見学したいということで来てくれた。こういうゲストはどんどん呼びたいと思っている。

実は学校ではあまり起きえないことなのだ。知らない人とあいさつを先生を介さずするということ。でも、これはとても大事なことだと思う。メリハリというか。

私は毎回スタッフとしているので、どうしてもだれるところがある。しかし、初めて会う人とはある程度緊張感を体験できる。まぁちょっとたったらもうそれは終わるんだけれど。でも、こうやっていろんな大人に出会えることはツクルスクールの一つの強みだと思っている。

その後、古民家の中を森田さんが案内してくれた。なかなか改装中のところを観ることはないだろうから、新鮮。とにかくいろんな人、いろんな世界があるのだということを見せたいと思っている。

案内後、ヤギの小屋へ向かう。途中、ジョギングしている人とすれ違う。私が最初に挨拶。数十メートル離れて子どもたちは歩いている。そうするとその人も話しやすい。今日も話しかけられて、それに応えていた。こういう交流を少しずつでも増やせたらいいなと思っていたので、よい感じ。

やぎ小屋へ行く途中、子どもが上着を取ってきていいか聞く。もちろんいいのだけれど、こういうことはもう聞かないようになってくれるとうれしい。まだまだ学校文化が抜けない。

やぎ小屋へ到着。たくさんのヤギに子どもたちは興味津々。私も(笑) 小さいヤギがかわいい。ひとしきりエサをやっていると、森田さんから仕事の依頼。よろこんで引き受ける子どもたち。動物が好きということもあるけれど、それでもこの勢いは素敵だ。


ここまでくると私が教えることは特にない。動物たち、そして、自然が教えてくれる。普段やんちゃな子も素直になる。これぞ自然と動物の力

私はここでも対等感が学べると思っている。私の思う対等感は、お互いそれぞれを受け容れていくというところがあると思う。

まさに動物なんか受け入れるしかないもんね。ヤギのえさやり、ミルクづくり、卵拾いに卵磨き。私の教育的意図などちっぽけなもの。でもやっぱり人の役に立てるってのはうれしいのだと思う。

ここだけで2時間くらい過ごす。子どもたちの笑顔がすべてを物語っている。

生きる事、対等なこと、抗えないこと、貢献感、食べる事。

少なくともそんなことを体感できとと思う。


ヤギの世話が終わって、今度は焚火。森田さんのお昼ご飯なのだけれど、原木しいたけ取りになった。森田さんから「大きいやつはとっていいからね」とアバウトな指示。

子どもたちは最初は「これは?これは?」と聞く。でも森田さんもめんどくさがり屋なので、「いちいち聞くな~、自分で考えろ~。小さい奴はまだ大きくなるんだから、取ったらもったいないだろう~」というくらい。その後は自分たちで考える。

失敗を責められないと思うと、子どもたちはどんどん行動するよね。ということで、がんがん収穫。

終わったあと、みんなで焼いて食べた。これがおいしい。本当のおいしさを感じられるときだ。これも醍醐味。「ほんもの」をいかに体験させるかということは、文化的記憶として大事だ。

「あぁあれよかったな~」という思い出を持っていることで、がんばれることもあるからね。そして、大人がおいしいおいしいと言ってたべる。これも大事。子どももつられるからね。なかなかできない体験。

ひとしきり食べ終えると、時間になり、お迎え。そして、ちょっと経って私たちも出発。帰り道は行きと違う道で安全性を考えたけれど、あまり変わらない。ちょっと子どもたちだけでバス停からここまでくるのは危険かな。同伴は必要。

無事終了。怪我無く終われてよかった。

改めてこの農業カリキュラムは大切だと実感。これをどう振り返っていくか、かな。まぁこの経験を私がうまく授業で生かしていきたい。

農業は保護者が来てもいいと思った。保護者もいい体験だし、動物は保護者の意識をどこかにやるくらいの威力はあるから。

これで1週間が終わった。また振り返りたい。

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