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映画の現場("ぞくぞく"を知った日)

真の"ぞくぞく"を経験したあの日の事は忘れません。

それはケニアにあった

マサイ族の戦士達

私はケニアで1ヶ月弱撮影に同行していた。
ある日の夕方、マサイ族の戦士達に協力してもらい、
村にお客様を歓迎する儀式を撮影。
それはみんなで火を囲み、一頭のヤギを捌いて肉を食うというシーン。

小道具担当の私は、食べる用の肉を準備したりバタバタしていた。

監督から、"撮影前に捌いた残骸が欲しい"と発注され、急遽戦士達に一頭その場で捌いてもらう事に。

夕日を背に肩にヤギを担いで現れる戦士達。
めちゃくちゃかっこ良かったのを覚えている。

マサイの女性はこの儀式に参加できないらしく、NOマサイの私は貴重な時間を最前線で凝視。

戦士達が群がって腰に下げたナイフ一本できれいに捌いていく。
血一滴も残さず捌く。
なぜなら飲むからだ。
代わる代わる男達が首からあふれる血を飲む。

ぞくぞくするーー!!
これがぞくぞくかー!!
はじめてのぞくぞくーー!!

この時とても高揚した自分。
なんかそういう"癖"を私は持っているのだろうか、、、

日本にもあった

それから何年か経ち、いつも通り日本で撮影していた時の事。
前触れもなく"再ぞくぞく"がやってきた。

その日は色々あって全裸でスーパーの買い物袋の中のもの食べるシーンがあった。(奇想天外、、、)

小道具担当の私はスーパーの中身を何テイクもいけるように準備。
食べる順番なども覚える必要があるので、カメラの死角から凝視。

本番!

ガサガサ、、、、ガサガサ、、、
牛乳パック開けたー!
ゴクゴク勢いに任せてこぼしながら飲む。

大ぶりなトマトをわしづかみ!
ぶしゃーってつぶしてんのか食べてんのかわからないくらいの勢いで口に運ぶ!

お久しぶりのぞくぞくー!!
日本でまた会えるとはー!!

私の横にいたスタッフに、ゾクゾクを共感してるか確認したくらい興奮。

私はたぶん"野生的"なものに弱いんだなとこの仕事を通して知る事ができました。

あれ以来、あの"2ぞく"以来、ぞくぞくしていません。
インドネシアもぞくぞくさせてくれません。

映画の現場って色んな意味で"新鮮"です。

最後まで読んで頂きありがとうございます♪

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のがみ|つくるぶ
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