わらぐつをつくる技術を継承しよう2023~草履・わらじ・雪靴づくり~
草履をはじめとするわら靴のつくり方を習得し、つくり手を目指す講座です。
生活に欠かせない民具として冬の農閑期に作られたわらの履き物。寒冷な気候の遠野では、わらは重要な素材で、草履や草鞋(わらじ)など身につけるものを中心に利用されてきました。中でも雪ぐつは、特に手間がかかるため、祖父母が冬の時期に孫たちにつくってあげる、愛のこもった履き物でした。子どもたちは雪の上をこの雪ぐつを履いて学校に通ったそうです。
かつては、ごくあたりまえだった百姓の手仕事も、現在ではその技術を持った人は少なくなっています。
この藁ぐつを作っているのは、遠野市宮守町在住93歳の佐々木俊一さんです。16歳の頃から、炭焼きの仕事に履いていくため、草履やつまごと呼ばれるわら靴を自分で作っていました。ゴム製の安価な商品が輸入されるようになるとわら靴づくりは一旦休止し酪農業等に従事するも、ここ十数年は数少ない技術者の一人として技術継承に励んでいます。
所属や地域の垣根を越えた学び合いと交流の場「つくる大学」では、わらの履き物の作り手を増やしていこうと、俊一さんから技術を継承する活動を2021年から行っています。昨年度の連続講座の様子をレポートにしましたのでぜひお読みください。
連続講座では、わらぐつづくりのすべての基本となる草履づくりから習得し、冬の長ぐつである雪ぐつの制作を目指します。一緒に技術を学び、地域の技術を受け継いでいく方をまた新たに若干名募集します。
【日程】
第3日曜日に行います。奇数月の参加は任意です。
2023年4月16日(日)講座「草履・わらじづくり」
2023年5月21日(日)任意参加の練習日
2023年6月18日(日)講座「草履・わらじづくり②」
2023年7月16日(日)任意参加の練習日
2023年8月20日(日)講座「草履・わらじづくり③&縄ないを覚えよう」
2023年9月17日(日)遠野まつりのためお休み
2023年10月15日(日)講座「雪ぐつづくり①」
2023年11月19日(日)任意参加の練習日
2023年12月17日(日)講座「雪ぐつづくり②」
2024年1月21日(日)任意参加の練習日
2024年2月18日(日)講座「雪ぐつづくり③」
2024年3月17日(日)任意参加の練習日
※他の継承者と一緒に学んでいただきます
※内容は進捗度合いや希望によって変更になる場合があります。
【タイムスケジュール(共通)】
10:00~ 企画主旨説明・講師紹介
10:15~ 制作スタート
12:00~ 昼食休憩
13:00~ 制作続き
15:00 終了
●場所:遠野ふるさと村 大工どん(岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛5−89−1)
遠野ふるさと村は、江戸から明治にかけて建てられた南部曲がり家を移築した、日本の農村暮らしを体験できる広大な空間です。四季折々の表情を見せる豊かな緑樹に囲まれ、田植え、豊作を祈る行事、稲刈り、炭焼きなど1年を通して遠野の山里の暮らしに触れることができます。
素材となる長くしなやかな藁を手に入れるため、田植えや稲刈りなどの行事の呼びかけもさせていただきます。そういった活動に楽しく参加いただける方だと嬉しいです!
●参加費:6,000円(全6回分)
講師謝礼、材料費、運営費が含まれます。
※ふるさと村には別途入場料(大人550円)がかかります。遠野市民の方はふるさと村民(登録料500円)になっていただくことで、2回目以降は入場料はかかりません。市外にお住いの方でも、2回目以降の入場料は半額になります。
※技術継承を目指す講座のため、1回だけの参加はご遠慮させていただきます。参加できない回はご連絡をください。
●定員:5名
●準備するもの:作業しやすい服、昼食
参加者の声
これまで17名の方々に参加いただいております。参加者の内訳は、女性7割・男性3割、居住地は岩手県内が約8割で、宮城県、福島県、東京都から通っている方もいらっしゃいます。県内の方の中では遠野市内・市外が半々でした。
申し込み方法
つくる大学のstoresより事前決済をいただくことでお申込み完了となります。欠席の回がわかっている場合は備考欄にご記載ください。
※2023/2/27 定員に達したため募集を締め切りました。