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はじめましての方も、おなじみの方もこんにちは。
現場大好きプランナーの福澤若菜です☆

私はウエディングのプランナーですが、「メイクをする人」です。
立ち位置としては美容師さんではありませんので、自社で取り扱いのある化粧品を販売する「美容部員」という扱いになります。

前回までのお話。

まさかの「メイクする人」までいかず、「美容ポンコツ」な新入社員で終わってしまったので、ここではそこからどうして「メイクする人」になったのかをお伝えします。
新卒で入社した会社で「そろそろメイクをきちんと教えないとね!」という衝撃な一言から始まった社会人生活。
メイクの基礎から始まるかと思いきや「メイクの落とし方」からはじまる研修会。そして肌の構造、骨格の見方、何をどこに使うなど、なかなかメイク道具を触るということはありませんでした。


なぜメイク研修に必死になったのか

そもそも衝撃な一言からとは言え、メイクの道具をそろえてレッスンをはじめたのは理由がありました。
その理由は決して「自分がキレイになりたい」というものではなかったりします。現場で「美容アシスタント」として役に立ちたかったからです。

入社した際に最初に任された仕事が、「新婦アテンド」といういわゆる「介添え」と呼ばれる、新婦のドレスを持ったり、ブーケを渡したりするお仕事でした。
その仕事流れで、タキシードやドレスを着せたり、美容師さんにヘアピンを渡したり、メイクの筆や色をとったりするお仕事がありました。
しかし「美容ポンコツ」の私はその仕事に慣れるまでに結構な時間がかかってしまいました。衣装を着付けるのは、大学でも経験があり、研修を一度受ければなんとかなりましたし、サービススタッフでしたので、新婦の介添えはお手本にできるスタッフさんもいたのでお仕事として困りませんでしたが、新婦のヘアメイクの現場に入るのは素人。なかなかスムーズに動けず、いつも聞きながら対応していました。

メイク研修を受けてからは、次にどの筆を使う、どの色をこの先生は好むなどがある程度わかるようになったので、かなりスムーズになったと思います。そのうちメイクカルテを控える仕事も任されるようになり、会社でパソコンとプリンターとデジカメを支給してもらってからは(その当時、まさかの就職したばかりの時は、会社用の携帯はもちろん、パソコン関係は一切ない事務所でよくやっていたなと思います)リハーサルの記録や、資料作成も任せてもらえるようになりました。
自分が苦手な事では有りましたが、現場で動けないスタッフでいたくなかった気持ちが、多くの仕事を任せてもらえるようになったと思います。

「メイクをする」と言うことを学ぶ

もちろんそれと並行して、まず自分の顔のメイクを学んでいきます。最初に書いたように、肌の構造、骨格の見方、光の見え方、写真に写るとどうなるか、というようなファッショナブルなメイクと言うよりは美術の授業のような講義と、生物のような話がメインでした。
そして一番衝撃だったのは
「メイクは算数ができれば上手になります」
といわれたこと。そう、メイクは「算数」だったのです。
とくに引き算ができれば良いと。
私にとっては「メイク」は人を美しくする「キラキラするコンテンツ」ではなく「学問」という学び方をしていたと思います。

そして訓練、訓練、訓練、そしてデビュー

まずは自分の顔から。化粧品使い方を学ぶと、とにかく自分の顔でひたすら練習。もちろん自分の顔をメイクするために習いましたが、アシスタントの仕事用に習っているので、人にメイクすることを前提でという流れでインプットしていました。
するとその年明けの成人式の仕事が会社で決まったとき、結構な人数のお支度が必要と言うことで、私にメイクをするよう指示が飛びます。
もちろん練習を積んではいましたが、まさかそんな仕事が来るとは思わず、、「美容部員」という立ち位置でもあるため会社で道具を一式そろえてさらに練習することにしました。

世代的に「眉の細い、もしくは生えにくくなっている方」が比較的多かったこの時代。メイクをするにも「眉がない」方のメイクは本当に難しく、とにかくアイブローを描く練習は紙を壁に貼って練習し、曲線でまっすぐ書く練習のため、大きなコーヒー粉缶に紙を張って練習し、柔らかい皮膚の上に各練習のため、太ももにファンデーションを塗って練習し、とにかく練習をしまくったのは懐かしい記憶です。

一生に一度の成人式のメイク。3年前には自分がされる側にいたのに、3年たってまさか自分がする側になるとは夢にも思わず、必死で練習とその年の流行メイクもインプットして自分の顔や、先輩の顔で練習しました。
幸いにも、難しいメイクの子はいなかったので、なんとか頑張れましたが、今思えばヒリヒリするお仕事だったなぁ。。。と振り返ります。

その後も成人式は毎年どこかで担当していて、個人的にご依頼いただく場合もあれば、スタジオさんや、美容室さんに呼んでいただきメイクにはいらせていただいています。それこそ「現場」で役に立ちたくてとはじめたこのお仕事も、20年たって現在進行形で継続していますし、妊娠、出産が成人式の時期と重ならなかったこともあり、産休を取ることなく毎年途切れることなく継続しているお仕事となりました。
本当にありがたいことです。

こうして「プランナーなのにメイクする人」という基礎ができあがりました。
ですがこのときは、プランナーとしてもはじめたばかり。現場で役に立つギリギリの人。美容師さんのアシスタントとして、時に列席者のメイクの手が足りないときにお手伝いする程度のスタッフでした。
それがある日突然変わる日がやってきます。
それはまた次回・・・




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