つくねぼう

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ヘマする度に心のノルルスカインが軽口を叩いてくる

(注意)この記事は『天冥の標』のネタバレを含みます 「もしかして君、料理下手くそだね?」 「ホットケーキをこんなに焦がす人見た事ないね」 「焦げそうなら教えろって?それは僕よりそこのキッチンタイマーの方が適役なんじゃない?」 『天冥の標』全編を通してずっとノルルスカインが好きでした。 彼が使命を果たし、消えてしまった寂しさから心のノルルスカインを生み出しました。 「精神医学においても、イマジナリーフレンドといって実在しない空想の友達を作る現象はある。そういった類のもの

    • 『天冥の標』読了後の二次創作

      注意)この話には、天冥の標の二次創作が含まれます。    最終巻までのネタバレを含みます。 再会(二次創作小説) 「すみません。セアキ・カドムさん病室はどちらですか?」 病院の受付をしている女は事務作業の手を止め、ふと顔を上げる。ああ、彼女もまたセアキ氏の面会希望者なのだろう。 なんといっても、彼は60年程前、西暦2804年のふたご座ミュー星域の戦いでの立役者である。今や地球中のどの種族もその名前を知っているだろうし、教科書をめくれば歴史のページに使者(リエゾン)としての

      • はじめに

        文章を書くのは嫌いではなかった。 読書感想文も苦痛ではなかったし 大学の出席レポートも一番下の列まで文字を埋めた。 しかし、文章を書くのは得意ではなかった。 小学生の頃に、同級生が書いた作文の出来の良さに嫉妬し 同時に自分には文章を書く才能がないのだと 子供ながらに自覚した。 20年近くたった今でも作文の冒頭を覚えている。 そのくらいには鮮烈だった。 同時に敗北感も覚えた 今思えば親が作文の手伝いをしていたのだろう。 そうでなければ擬音語から始まる作文を 小学生が書