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鍼の素材による違い

実技の際に出た小話。
鍼にはさまざまな種類があるのだが、
素材ってやはり大事なのだろうなと思った話。

最近の主流である、ステンレスは
素材の性質として、硬めで曲がりにくい。

銀は一度皮膚に刺すと、
先が僅かにまるくなったりする。
そして、柔らかいために曲がりやすい。

だから
ステンレスは、人の体にスッと入っていく。
銀はゆったりとしていて、
患者の状態が手を通して、
伝わりやすい、分かりやすい……
らしい。

刺すときに…わかる…(遠い目)

.
そして思い出す、前職での小話。
茶托の素材について、教わったことがある。
*茶托 茶碗の受け皿のこと

やはり素材によって、違うのです。
金属だけでも、種類は色々あれども。
何が違うかというと、温度とか、音とか。

比べると、柔らかい金属のものは、
音も柔らかいし、
触っても少し温もりがあるように感じます。

特に錫。
ためしに少し叩くと、シンバル(真鍮)よりも
柔らかい音がします。

その昔、中国から伝来した茶托は
錫製だそうです。

錫はとても柔らかい。
茶碗との関わりを考えて、その昔の人は
その素材を選んだのだろうか…。

そう考えると、鍼だから皮膚には穴が開く
訳だけれども。

親和するというか、
より傷と認識されにくいのが
銀鍼なのかなあと思いました。

ステンレスの良さもあるのかもしれないから、
引き続き注力していきます。